1,800円以上の注文で送料無料

米軍と農民 沖縄県伊江島 岩波新書
  • 中古
  • 書籍
  • 新書

米軍と農民 沖縄県伊江島 岩波新書

阿波根昌鴻(著者)

追加する に追加する

米軍と農民 沖縄県伊江島 岩波新書

定価 ¥946

220 定価より726円(76%)おトク

獲得ポイント2P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/岩波書店
発売年月日 2002/06/14
JAN 9784004111047

米軍と農民 沖縄県伊江島

¥220

商品レビュー

4

8件のお客様レビュー

レビューを投稿

2022/03/12

2か月ほど前、初めて行った沖縄で美ら海水族館から眺めた先に島があった。何ていう島なのかなと検索すると伊江島といい、阿波根昌鴻さんという人が開いた「ぬちどぅたからの家」という資料館のようなものがあるとか。そんなつながりから読んでみた本。 アメリカ統治下で伊江島では土地の強制接収を巡...

2か月ほど前、初めて行った沖縄で美ら海水族館から眺めた先に島があった。何ていう島なのかなと検索すると伊江島といい、阿波根昌鴻さんという人が開いた「ぬちどぅたからの家」という資料館のようなものがあるとか。そんなつながりから読んでみた本。 アメリカ統治下で伊江島では土地の強制接収を巡る住民と米軍との闘いがあった。住民側の中心人物だった阿波根さんによる闘いの記録。補償らしい補償もなくだまされるように土地をとられたり、自分の土地を耕せないことで窮乏し餓死する人が出たり、長い闘いのなかで死者も少なくない。無力な琉球政府をはじめとする日本側も情けない。戦争であれだけ被害を受けた沖縄は、戦後も大きな被害を強いられたまま。

Posted by ブクログ

2020/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

沖縄の伊江島の住民が、戦後に沖縄を占領している米軍から土地を守る戦いの日々。そしてその活動の中で生まれ貫かれる精神。今も生きているのだと思う。学ぶことがとても多い。 沖縄のことを勉強していたことがあったけれど、全然知らない自分に恥ずかしくなる。多分私は沖縄だけではなくて戦後の日本の話、現代もまた生きる人々が経てきた歴史が事実についても知らないことが多すぎるのだけれど。 沖縄の歴史が日本の歴史として日本の国民に共有されていないことも改めて感じた。 この不正義を前に、本土の私たちにも負うべき責任があると思った。

Posted by ブクログ

2018/06/05

沖縄本島から北西に約9kmに位置する伊江島も、沖縄戦の際には 激しい戦場となった。GIたちから愛されたアメリカの従軍記者 アーニー・パイルが日本軍の銃弾に倒れたのも、この島だった。 戦後、アメリカの占領下ではあったが、島の人々は土地を耕し、 作物を植え、やっと平和な日々...

沖縄本島から北西に約9kmに位置する伊江島も、沖縄戦の際には 激しい戦場となった。GIたちから愛されたアメリカの従軍記者 アーニー・パイルが日本軍の銃弾に倒れたのも、この島だった。 戦後、アメリカの占領下ではあったが、島の人々は土地を耕し、 作物を植え、やっと平和な日々が訪れたかに思えた。 しかし、平穏な生活はアメリカ軍の一方的な通告によって壊される。 飛行場と演習場を作るので立ち退け。苦労して開墾した土地を取り 上げる替わりに、石だらけの荒れ地をあげよう。 地代もススメの涙、無惨に荒らされた作物の補償はないに等しい。 そんな条件など飲めるはずもなく、島の人たちは武力と政治力を 誇示するアメリカに立ち向かった。 その中心となったのが本書の著者であり、後に「沖縄のガンジー」と 称されることとなる阿波根氏だ。 アメリカ軍と沖縄政府に何度も陳情に出向き、沖縄本島で伊江島の 窮状を訴える為に「乞食行進」を行う。 アメリカ軍が勝手に杭を打って「米人以外、立ち入り禁止」の看板を 掲げれば、それを取り外す。替わりに地主たちの主張を書いた看板 を掲げ直す。 土地の強制接収に反対の声を上げる人々に対し、アメリカ軍が時に暴力 に訴え、難癖をつけて裁判所に引き渡したりもするが、住民側は徹底し て非暴力で対する。 短気を起こすな、相手を敬え。著者たちの反対運動の根底にあるものだ。 それだからこそ、運動は長く継続することが可能だったのかもしれない。 なんの咎もないのに殴られたり蹴られたり、不当逮捕が繰り返されたり したら「力には力で」となりそうなものなのだが、著者たちの運動の 過程で発せられた言葉の数々はとても深く、考えさせられる。 沖縄のガンジーこと阿波根昌鴻池氏。基地反対運動から、戦争の愚かさ と平和の尊さを訴え続け、2002年に肺炎の為に亡くなった。彼の最初の 闘いが詳細に綴られた作品だった。

Posted by ブクログ