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津軽 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
| 発売年月日 | 2004/06/01 |
| JAN | 9784101006048 |
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津軽
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商品レビュー
4.1
190件のお客様レビュー
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苦い海に浮かぶ安寧の島「津軽」 名家津島家にとっては黒い種 友人にとっては愛すべき厄介な男、薄いつながりの糸でも大きな安らぎにしてきた哀しい人 人生では自分の人生のあざなえる縄に周りをまきこんだひと 作家として私小説という泥の浮き沈みに身を任せ、女体を巻き添えにして沈んでしまった...
苦い海に浮かぶ安寧の島「津軽」 名家津島家にとっては黒い種 友人にとっては愛すべき厄介な男、薄いつながりの糸でも大きな安らぎにしてきた哀しい人 人生では自分の人生のあざなえる縄に周りをまきこんだひと 作家として私小説という泥の浮き沈みに身を任せ、女体を巻き添えにして沈んでしまった人。生きる悲しみにあふれた生き方に流されていった人。 野獣派とはそれぞれ勝手な生き方を選んだ人々。大雑把に一括りにされた作家のひとり。 「津軽」を読めば心の底に潜んでいた悲しみに気がつく。苦しみにムチ打たれ続けた日々を書いた作品は読者を傷つける。たまたま日ごろ目を背けている自分の些細な出来事が、この苦しみの根源ではないだろうかと少し落ち込む。 太宰は苦しい人生を苦しいと作品で訴えている。 そこには目を背けてきたが、「津軽」を何日か旅した作品は、この旅で終わりにしたら、女や家族を見き込まずに生きられたのではないか。 好きな酒に酔いしれながらも、過去の暖かな思いのかけらを集めて生きていけたのではないか。 「津軽」を読んで生き下手な作家の人生に浮かんだひと時の安寧の島を読んで歩いてみた。 たぶんもう読まないかもしれない読者としてひとつだけ拠り所になった「津軽」だった。 いつだったか読んだ本に中に 太宰は親戚が集まった席で。皆が揃って自分の話に耳を傾けてくれた と書いていた。 その一言に私は胸を突かれた。 太宰治という作家は誰も聞いてくれない(多分無視されてきた)たくさんの言葉をためて溜めて生きてきた生き下手な人で。だからこうして書き残すほど嬉しかったのはこんな些細なことだったのか。 とずっとこの一文が太宰だと思ってきた。 どこにどんな風に書かれていたか忘れてしまったが。 「津軽」は、これから私が太宰治という人を想うたび、そこに挿した淡い光のような作品になった。
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