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晩年
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商品詳細
| 内容紹介 | 妻の裏切りを知らされ、共産主義運動から脱落し、心中から生き残った著者・太宰が、自殺を前提に遺書のつもりで書き綴った15編からなる処女創作集。 |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
| 発売年月日 | 1947/12/12 |
| JAN | 9784101006017 |

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商品レビュー
3.7
157件のお客様レビュー
メタフィクションの格…
メタフィクションの格好を取った、自分語り文学の傑作です。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
太宰治の第一創作集。 太宰治をして「私はこの本一冊を創るためにのみ生まれた」と言わしめる一冊で、初期の作品が並び、その後の太宰治の色々な作品の種になるような短編が15入っている。 この『晩年』は太宰治が27歳のときに刊行され、それぞれの短編が書かれたのは太宰治が22〜23歳頃。 そんな若者が書いたとは思えないような、人生や人間の生々しい部分がえげつなく書かれている。 でも、どこかちょっと爽やかさもある。 短編の多くは、創作の苦しみ、世間の冷たさ、無常感のようなものが描かれている。 太宰治がそれまでの人生の中で感じていたことだろう。 この本の中に「私は散りかけている花弁であった。すこしの風にもふるえおののいた。人からどんな些細なさげすみを受けても死なん哉と悶えた。」と書いてあった。 太宰治は自分の才能と創作に自信を持ち、でも繊細で、自分と他者とのギャップに苦しんでいたのかもしれない。 『道化の華』の短編に、そうした苦しみを感じるものが多く書かれている。 大小はあるが、思い当たる人は多いのではないか。 「自分はもっとできる」「いつかすごい人間になる」と思いながら、他者との関わりの中で自分はそれほどでもないことを知り、傷つき、諦める。 しかし太宰治はそこで諦めきれずに、「せめて自分の人生を書き残して死のう」と思い、この『晩年』を始め、作品を残していったのかもしれない。 だからこそ、太宰治の文章には、『血』を感じるのかもしれない。
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✳︎道化の華 よそう。おのれをあざけるのはさもしいことである。それはひしがれた自尊心から来るようだ。現に僕にしても、ひとから言われたくないゆえ、まずまっさきにおのれのからだへ釘をうつ。これこそ卑怯だ。もっと素直にならなければいけない。ああ、謙譲に。p136
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