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目くらましの道(下) 創元推理文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京創元社/東京創元社 |
| 発売年月日 | 2007/02/16 |
| JAN | 9784488209070 |

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目くらましの道(下)
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商品レビュー
4.4
22件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
うお〜〜 久しぶりに怒涛の一気読み。 上巻で犯人が明かされたにもかかわらず、 最後まで続くこの緊迫感、 とても読ませる下巻だった。 子どもが犠牲になる社会、 どんどん変化し、個人ではどうにもできない世界の動きなどにやりきれなさでいっぱいのヴァランダー。 これは作者自身の悲痛な声でもあるんだろう。 そのことが十分に伝わる作品だった。 細かな部分で言うと、回収されずに終わったあれこれが気になったし(赤いノートの内容、犯人の壮大な殺人計画の結末。結局何がしたかった?)、 ヴァランダーが毎回けっこう危険な目に遭ってる割に 自分ちの危機管理が薄く、ハラハラさせられるのが心臓に悪い。 そしてタイトル、”目くらましの道”がたびたび登場する場面で、ヴァランダーは早い段階で犯人の存在に気づいていた、にもかかわらず、その事実を認めたくなかったあまりあえてその犯罪を(結果的に)引き延ばす道へ入ってしまった、という部分が自分の中ではうまく消化しきれなかった。 まちがった解釈をしているのかな…と 少しモヤモヤ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
スウェーデンの作家ヘニング・マンケルのクルト・ヴァランダーシリーズ第五弾。 夏休みを直前に迎え、バイバとの旅行を楽しみにするヴァランダー。農家から、畑に知らない娘がいるとの通報を受け現場に向かうと、娘はガソリンを浴びヴァランダーの目の前で焼身自殺をする。一方、やり手の元大臣が斧で殺された上、頭皮を持ち去られる事件が発生し。。。 過去作にはない残虐な手口で殺される被害者たち。冒頭の焼身自殺の件はなかなか浮かび上がってこない。 今作は犯人側の視点もあるため、実は早々に誰が犯行を繰り返しているのかわかる。いつものイースタ署の面々の捜査の間に挿入されるため、いかに犯人像がずらされているか等がわかりやすい。 さらにはサスペンス度も増しており、非常にハラハラさせられる。 シリーズ初の上下巻という大作だが、やはりマンケルは読みやすく、サッと読めてしまう。おすすめ。
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警察の仕事というものは基本的に、一枚のメモ用紙に書かれている決定的な情報を確認することの積み重ねにほかならないのだ。 『目くらましの道』というタイトルがまず秀逸だと感じました 自分たちは「目くらましの道」を進んでないよなと、一歩進んでは後ろを振り返り確認する その積み重ねでち...
警察の仕事というものは基本的に、一枚のメモ用紙に書かれている決定的な情報を確認することの積み重ねにほかならないのだ。 『目くらましの道』というタイトルがまず秀逸だと感じました 自分たちは「目くらましの道」を進んでないよなと、一歩進んでは後ろを振り返り確認する その積み重ねでちょっとづつ進んでいく それがいいんですよね そしてもちろん気がつくと「目くらましの道」に進んでるんですよね じゃなきゃ小説になんないですもん(それを言っちゃあおしまいよw) ヴァランダーは捜査の途中で、最初の頃に見聞きした何気ない事柄が事件の重要な鍵を握っていることに深層心理で気付きますが、それがどうしても思い出せません 作中何度も、思い出そうとして失敗し、けれど捜査が進むにつれてその事が非常に重要だと確信を深めていきますが、やはり思い出すことができません この描写がうまいよなぁって 最大のヒントが紛れ込んでるよと教えてくれてるんだもん 読者はヴァランダーと違って読み直すことが出来て、なんなら途中で犯人もわかるのになんのことかさっぱりわかりません(もちろんわかる人もいるでしょうが) そして最後の最後に「あーそれかー!」となるんですがこれがねほんともう「それかー!」なんです それにしても、ヘニング・マンケルの怒り、ヴァランダーの怒りが全編に込められた傑作でした! その怒りとは児童文学作家でもあるヘニングの子どもたちが犠牲になっている歪んだ世界への怒りです 続けてヴァランダー追いますよ!
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