商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社/東京創元社 |
発売年月日 | 2007/02/16 |
JAN | 9784488209070 |
- 書籍
- 文庫
目くらましの道(下)
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目くらましの道(下)
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商品レビュー
4.3
20件のお客様レビュー
警察の仕事というものは基本的に、一枚のメモ用紙に書かれている決定的な情報を確認することの積み重ねにほかならないのだ。 『目くらましの道』というタイトルがまず秀逸だと感じました 自分たちは「目くらましの道」を進んでないよなと、一歩進んでは後ろを振り返り確認する その積み重ねでち...
警察の仕事というものは基本的に、一枚のメモ用紙に書かれている決定的な情報を確認することの積み重ねにほかならないのだ。 『目くらましの道』というタイトルがまず秀逸だと感じました 自分たちは「目くらましの道」を進んでないよなと、一歩進んでは後ろを振り返り確認する その積み重ねでちょっとづつ進んでいく それがいいんですよね そしてもちろん気がつくと「目くらましの道」に進んでるんですよね じゃなきゃ小説になんないですもん(それを言っちゃあおしまいよw) ヴァランダーは捜査の途中で、最初の頃に見聞きした何気ない事柄が事件の重要な鍵を握っていることに深層心理で気付きますが、それがどうしても思い出せません 作中何度も、思い出そうとして失敗し、けれど捜査が進むにつれてその事が非常に重要だと確信を深めていきますが、やはり思い出すことができません この描写がうまいよなぁって 最大のヒントが紛れ込んでるよと教えてくれてるんだもん 読者はヴァランダーと違って読み直すことが出来て、なんなら途中で犯人もわかるのになんのことかさっぱりわかりません(もちろんわかる人もいるでしょうが) そして最後の最後に「あーそれかー!」となるんですがこれがねほんともう「それかー!」なんです それにしても、ヘニング・マンケルの怒り、ヴァランダーの怒りが全編に込められた傑作でした! その怒りとは児童文学作家でもあるヘニングの子どもたちが犠牲になっている歪んだ世界への怒りです 続けてヴァランダー追いますよ!
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シリーズ最高作の評判はダテじゃなかった。 なぜこのシリーズに惹かれるのかは、これまでさんざん書いてきた。 「文章の読みやすさ」「魅力的な人物による没入感」「物語のスピード感」「時系列というシンプルさ」 今回特に「映像的表現によるドラマチック感」が抜群だと思う。 さらに、そこに...
シリーズ最高作の評判はダテじゃなかった。 なぜこのシリーズに惹かれるのかは、これまでさんざん書いてきた。 「文章の読みやすさ」「魅力的な人物による没入感」「物語のスピード感」「時系列というシンプルさ」 今回特に「映像的表現によるドラマチック感」が抜群だと思う。 さらに、そこにとどまらずヘニング・マンケルはここでもメッセージを持っている。 エピローグで描かれているヴァランダーの心情は、変わりゆく社会への作者自身の不安と怒りであろう。 主人公ヴァランダーに代表される感情は、この国の負の良心なのだろう。 移りゆく時の先は、歳を重ねるごとに暗さを増していく……寂しいことですが、仕方ありません。
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- ネタバレ
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下巻はまさにページターナー。先を急ぐあまり読み飛ばしてしまったのか、ルイースがなぜ被害に遭ったのかがわからなかった(たまたま?それとも父親に売られた?)。赤いノートに何が書かれていたのかも気になる。けれども、そんなことよりも、ヴァランダー父の病気の進行やリンダの身の危険のほうが何倍も気がかりで。マンケル先生、あまりヴァランダーを苛めないでくださいと思ったのでした。
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