1,800円以上の注文で送料無料

目くらましの道(下) の商品レビュー

4.4

22件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2025/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うお〜〜 久しぶりに怒涛の一気読み。 上巻で犯人が明かされたにもかかわらず、 最後まで続くこの緊迫感、 とても読ませる下巻だった。 子どもが犠牲になる社会、 どんどん変化し、個人ではどうにもできない世界の動きなどにやりきれなさでいっぱいのヴァランダー。 これは作者自身の悲痛な声でもあるんだろう。 そのことが十分に伝わる作品だった。 細かな部分で言うと、回収されずに終わったあれこれが気になったし(赤いノートの内容、犯人の壮大な殺人計画の結末。結局何がしたかった?)、 ヴァランダーが毎回けっこう危険な目に遭ってる割に 自分ちの危機管理が薄く、ハラハラさせられるのが心臓に悪い。 そしてタイトル、”目くらましの道”がたびたび登場する場面で、ヴァランダーは早い段階で犯人の存在に気づいていた、にもかかわらず、その事実を認めたくなかったあまりあえてその犯罪を(結果的に)引き延ばす道へ入ってしまった、という部分が自分の中ではうまく消化しきれなかった。 まちがった解釈をしているのかな…と 少しモヤモヤ。

Posted byブクログ

2024/12/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

スウェーデンの作家ヘニング・マンケルのクルト・ヴァランダーシリーズ第五弾。 夏休みを直前に迎え、バイバとの旅行を楽しみにするヴァランダー。農家から、畑に知らない娘がいるとの通報を受け現場に向かうと、娘はガソリンを浴びヴァランダーの目の前で焼身自殺をする。一方、やり手の元大臣が斧で殺された上、頭皮を持ち去られる事件が発生し。。。 過去作にはない残虐な手口で殺される被害者たち。冒頭の焼身自殺の件はなかなか浮かび上がってこない。 今作は犯人側の視点もあるため、実は早々に誰が犯行を繰り返しているのかわかる。いつものイースタ署の面々の捜査の間に挿入されるため、いかに犯人像がずらされているか等がわかりやすい。 さらにはサスペンス度も増しており、非常にハラハラさせられる。 シリーズ初の上下巻という大作だが、やはりマンケルは読みやすく、サッと読めてしまう。おすすめ。

Posted byブクログ

2023/08/01

警察の仕事というものは基本的に、一枚のメモ用紙に書かれている決定的な情報を確認することの積み重ねにほかならないのだ。 『目くらましの道』というタイトルがまず秀逸だと感じました 自分たちは「目くらましの道」を進んでないよなと、一歩進んでは後ろを振り返り確認する その積み重ねでち...

警察の仕事というものは基本的に、一枚のメモ用紙に書かれている決定的な情報を確認することの積み重ねにほかならないのだ。 『目くらましの道』というタイトルがまず秀逸だと感じました 自分たちは「目くらましの道」を進んでないよなと、一歩進んでは後ろを振り返り確認する その積み重ねでちょっとづつ進んでいく それがいいんですよね そしてもちろん気がつくと「目くらましの道」に進んでるんですよね じゃなきゃ小説になんないですもん(それを言っちゃあおしまいよw) ヴァランダーは捜査の途中で、最初の頃に見聞きした何気ない事柄が事件の重要な鍵を握っていることに深層心理で気付きますが、それがどうしても思い出せません 作中何度も、思い出そうとして失敗し、けれど捜査が進むにつれてその事が非常に重要だと確信を深めていきますが、やはり思い出すことができません この描写がうまいよなぁって 最大のヒントが紛れ込んでるよと教えてくれてるんだもん 読者はヴァランダーと違って読み直すことが出来て、なんなら途中で犯人もわかるのになんのことかさっぱりわかりません(もちろんわかる人もいるでしょうが) そして最後の最後に「あーそれかー!」となるんですがこれがねほんともう「それかー!」なんです それにしても、ヘニング・マンケルの怒り、ヴァランダーの怒りが全編に込められた傑作でした! その怒りとは児童文学作家でもあるヘニングの子どもたちが犠牲になっている歪んだ世界への怒りです 続けてヴァランダー追いますよ!

Posted byブクログ

2023/07/22

シリーズ最高作の評判はダテじゃなかった。 なぜこのシリーズに惹かれるのかは、これまでさんざん書いてきた。 「文章の読みやすさ」「魅力的な人物による没入感」「物語のスピード感」「時系列というシンプルさ」 今回特に「映像的表現によるドラマチック感」が抜群だと思う。 さらに、そこに...

シリーズ最高作の評判はダテじゃなかった。 なぜこのシリーズに惹かれるのかは、これまでさんざん書いてきた。 「文章の読みやすさ」「魅力的な人物による没入感」「物語のスピード感」「時系列というシンプルさ」 今回特に「映像的表現によるドラマチック感」が抜群だと思う。 さらに、そこにとどまらずヘニング・マンケルはここでもメッセージを持っている。 エピローグで描かれているヴァランダーの心情は、変わりゆく社会への作者自身の不安と怒りであろう。 主人公ヴァランダーに代表される感情は、この国の負の良心なのだろう。 移りゆく時の先は、歳を重ねるごとに暗さを増していく……寂しいことですが、仕方ありません。

Posted byブクログ

2023/01/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下巻はまさにページターナー。先を急ぐあまり読み飛ばしてしまったのか、ルイースがなぜ被害に遭ったのかがわからなかった(たまたま?それとも父親に売られた?)。赤いノートに何が書かれていたのかも気になる。けれども、そんなことよりも、ヴァランダー父の病気の進行やリンダの身の危険のほうが何倍も気がかりで。マンケル先生、あまりヴァランダーを苛めないでくださいと思ったのでした。

Posted byブクログ

2021/05/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

殺人者に感情移入する。その殺人者が主人公を襲う寸前までくる。それを知っているのは殺人者と読者だけだ。こんなスリリングな読書経験をできてよかった。

Posted byブクログ

2021/04/16

ヴァランダーシリーズ 5作め。この作品で英国推理作家協会のゴールドダガー賞を、受賞している。 スウェーデン史上稀に見る連続殺人の犯人を、追うヴァランダーの推理力や、忍耐と、粘り強さは、圧巻!この作品でも、児童買春や、上流階級者の闇等、本筋同様に、重い問題が、提起されている。

Posted byブクログ

2019/12/28

<上巻とあわせて> はじめての北欧ミステリー。 初めは聞きなれない地名や人の名前にとまどったけれど、一文が短くわかりやすく訳されているのでとても読みやすい◎ 翻訳をされている柳沢さんの講演に伺った際、「北欧ミステリー作家は、社会小説家だ」とおっしゃっていたことがよくわかる内容...

<上巻とあわせて> はじめての北欧ミステリー。 初めは聞きなれない地名や人の名前にとまどったけれど、一文が短くわかりやすく訳されているのでとても読みやすい◎ 翻訳をされている柳沢さんの講演に伺った際、「北欧ミステリー作家は、社会小説家だ」とおっしゃっていたことがよくわかる内容だった。 特にジェンダー平等について。 なくならない女性への暴力、人身売買。 女性上司との関係性、女性同僚へ信頼の置き方の変化など…。 そんなことを抜きにしても、最後まで面白く読み進めることができる小説だった! 犯人が分かっているので、犯人と警察の立場から同場面を読めるのが面白い。 「答え」に迫った後半の怒涛の展開は、ページをめくるのがやめられない…。 そして上巻のプロローグと下巻のエピローグが繋がったとき、悲しい結末に思わずうるっときてしまった。 主人公ヴァランダーの感情の変化や行動が、人間味があふれていてとても好感がもてる! 他のヴァランダーシリーズも読みたくなった。

Posted byブクログ

2019/02/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あらすじ 被害者は続き、悪名高い公認会計士も殺される。しかもオーブンで焼かれて。場所はヘルシンボリに移り、地元警察nok協力も得ながら捜査を進める。会計士は影を潜めている間に、顧客に女性を斡旋していた。年齢国籍様々の。しかも協力者がいたが、この人物も犯罪歴があり名前も変えている。  殺された盗品売買の元家族が気になったヴァランダーだったが、突き止められなかった。犯人の男ジェロニモは、予定を変えて姉を病院から連れ出し、ヴァランダー父子を襲おうとするが、先に公認会計士の手下がいることを知る。さらに、空き家に姉を匿っていたが、そこにたまたま協力者がやってきたのだった。ジェロニモは盗品売買の息子だった。  犯人は始めから終わりまでばっちりわかる売人の息子です。動機もはっきりわかります。ひねりはありません。会計士の協力者は最後まで殺されず、重要登場人物かなーと思いきや、顔かたちもはっきりしないまま殺されてしまったままです。だからどんでん返しはないです。でも、ちょっとずつチームが調べを進めて行く様子や、遠出して地元警察と交流する様子、犯人とのニアミス、夏のバカンスが近づいてきているのに、事件が解決しないイライラ感を十分楽しめます。安定の作品。

Posted byブクログ

2014/07/29

初ヘニング・マンケル。謎解き(犯人、動機、犯行方法)よりは社会問題を書くためにミステリーを書くという姿勢が北欧ミステリーの特徴と言われるが、それがよくわかる作品だと思う。読み応えがあった。サンタナ父さんに涙したわー

Posted byブクログ