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リア王 ちくま文庫シェイクスピア全集5
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房/筑摩書房 |
発売年月日 | 1997/12/06 |
JAN | 9784480033055 |
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商品レビュー
4.4
25件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『リア王』は子どもの頃、お子様向けの読み物で読んだ記憶がある。三姉妹の父であるリア王が、一番優しいはずの末娘の言葉に怒り、追い出してしまう、その悲劇の顛末。…あたりは割とよくある昔話にも似たストーリーで、微かに記憶に残ってた。だが、シェークスピアのこの原作(翻訳であることは大前提として)はさらにグロスター家の父と息子たちも登場。元になった史実はあるみたいだけど、それにも増して、シェークスピアならでは(イメージです)の皮肉や性的なジョークも散りばめてある作品だった。 自分の財産を娘二人に分け与えた後、それぞれのところに代わりばんこに寄宿し世話になろうというのは、今も(というか今なら尚更?)トラブルの元。案の定、長女の元を追われ、次女からも疎まれることになる。 この作品を読んだきっかけは、この松岡和子さん翻訳の脚本で演じられる舞台を見に行くことになっていたから。(以下、舞台の感想も混じります。)結局、始まるまでに全部は読み終えられなかった。演じられた作品は大胆な演出で現代的というか前衛的なものになってた。シェークスピアの昔風の舞台をイメージしながら読んでたもので、前半戸惑ってしまったことは否めない。むしろ読んでなかった方が先入観なく見られたかもしれないという反省はした。ただ、登場人物を整理しながら読んでいたので、そこの理解はスムーズだったかも⁇予め元の戯曲を読んでいるのは悪いことではないと思うけど、そこからどんな演出がされるかはわからないから、なかなか諸刃の剣というところはある。聴力が落ちてきている年代なもんで、何を言ってるか、読んでた方が安心できるけど…。(俳優さんによって、聞き取りやすい方とそうでない方がいらっしゃったのは否めない…) まぁ、パンフの情報くらいで、あんまり予備知識を入れない方が、今回においては良かったかな~。 読まずに見ていた最後、次々に人が死んでいく。心のどこかで救われる結末を期待していた自分に気付いた。そういえば『リア王』は四大悲劇の一つだった。 見終わってラストを読んだ。これがああなったのか…。やっぱり大胆な演出だ。正直、お金と時間があれば、もう一度見たい。というか、見落としてるところがたくさんある気がした。
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シェイクスピア沢山読もうと思って 嵐が丘、リア王、白鯨が三大悲劇らしいし 正直者のコーディリアを追放したばかりに 愚かな父親だと思った その他にもエドガーたちみたいな裏切られ方した人もいるし こういう恨みつらみが好きなのかな………
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大昔に読んでいたが、再読。国王引退に際して国を三つに分割して娘たち(長女と次女に関しては娘婿)に渡すことを決意したリア王。渡す前に「親への愛を語れ」と娘たちに大喜利させるが、姉たちの歯が浮くようなおべんちゃらが使えない程に率直かつ純真だった末娘のコーディリアを勘当、国外追放とする...
大昔に読んでいたが、再読。国王引退に際して国を三つに分割して娘たち(長女と次女に関しては娘婿)に渡すことを決意したリア王。渡す前に「親への愛を語れ」と娘たちに大喜利させるが、姉たちの歯が浮くようなおべんちゃらが使えない程に率直かつ純真だった末娘のコーディリアを勘当、国外追放とする。 リア王は長女ゴネリル、次女リーガンの家を行ったり来たりの余生を考えていたものの、リア王親衛隊も含めた素行の悪さ・態度の大きさもあって、2人に邪険にされ、台風の中追い出され、狂っていく。 当時どういった感覚でリア王の言動が捉えられていたのか分からないが、現代の感覚からすると親としては完全なる失格とは思う。しかし、権力の頂点に立つ人間がその権力を手放すことが如何に難しいかという視点で考えれば、今にも通じる話だ。加えて、ここには老化によって世界が閉ざされていく悲しみがあり、自らの愚かさゆえに全てを失っていく悲劇があった。 忠臣ケントがカッコいい。リア王に追い出されても(その際のセリフがいい。「ケントより謹んでお別れのご挨拶を。新しい国へ行っても古い流儀で生きてゆきます」)変装して舞い戻り、狂った老王にも付き従う。当世風に考えれば、ケントにフォーカスを当てたスピンオフ作品がきっと作られるだろう。 訳者によるあとがきに、女性嫌悪のイメージが横溢していると書いてあり、まさにその通りだと感じた。息子ではなく、娘しか持てなかったということも、王としては何か思う所があったのだろう。また、道化とコーディリアは同じ場に登場しないこともあって、この二役は同じ役者が演じたとする説もあるとも知り、それも興味深い。 ということで、準備万端な状態でショーン・ホームズ×段田安則「リア王」を観に行ったのだが、自分が全くといっていいほどこの戯曲を読めていなかったことを思い知らされるのであった。
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