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QED 竹取伝説 講談社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社/講談社 |
| 発売年月日 | 2006/03/15 |
| JAN | 9784062753470 |

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QED 竹取伝説
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商品レビュー
3.6
34件のお客様レビュー
不遜を承知で言えば……
不遜を承知で言えば…初期の頃に比べると、だいぶ実際の事件と古来の風習、謎を絡めるのが上手くなってきたな、という印象です。取り上げるネタはその分マイナー化していますが、それも知らないことを知る、と言う意味では快い。しかし、笹姫様の唄は怖い。あれで毬をついて遊ぶのは…無理です。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
奥多摩のさらに山奥にある2つの集落をつなぐ鵲(かささぎ)橋。 その周辺では、昔から不審な事故死が多発していたのだった。 このシリーズの主人公…ではないよな、語り手…でもない、ヒロイン…とも違う、しいて言うならこのシリーズの聞き手である棚旗奈々の上司が、腹に竹槍を突きさされた死体を発見したことから、彼らはこの事件にかかわりを持つことになる。 今どきなぜ竹槍? しかし本文の大半はこの事件ではなく、『竹取物語』は呪の物語、騙りであるということを桑原崇が延々と棚旗奈々に話すことに費やされている。 まあこれも、シリーズの常套展開なのだけど。 かぐや姫に求婚する5人の貴族たちは、実在のモデルがいる、というのは聞いたことがあった。 その元となった人たちの名が明かされたとき、『竹取物語』を書いた人の名前が私にもわかったけれど、それはあくまで物語上の事実であって、作者未詳というのが実際のところなのだけど、ではなぜ作者を未詳のままにしてあるのかというと…と考え始めると、歴史を疑う目はとどまるところを知らなくなる。 桑原崇によると、かぐや姫は衣通(そとおり)姫であり、小野小町であるという。 つまり貴族以外は人間にあらずと言った平安時代に、機織り女は、遊び女扱いもされる存在であったのだという。 たかが遊び女のかぐや姫に対して、高価な秘宝を惜しげもなく捧げようというのだから、貴族の男は酔狂である、ということなのだろうか。 このシリーズのもうひとつの常套は、タイトルとは別の謎を追うことによって、タイトルの謎に収斂していくという構造だ。 今回のそれは「七夕」における呪。 鵲橋を挟んだ村の男女が婚約する、結婚する、という流れは、さすがの私でも「七夕」やん、と思った。 しかしこのシリーズの聞き手である棚旗(たなはた)奈々。 この名前に隠された秘密はないのかい? だれも、桑原崇ですら、散々七夕のウンチクを語りながら、彼女の名前について触れることはなかったのが気になるのだが。 「たなはた」で「なな」なんだよ。 誰か突っ込めよ。
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今回は竹取物語と七夕物語の関連性からその背後にある国取りから大和朝廷にかけての権利義務の横暴と、それをどのように巧みに歴史から隠蔽したのかを解き明かしている。 所々でかなり強引で大胆な予測を挟むものの、奈々が納得している描写を加えることで、あたかも読者まで納得したと感じてしまうと...
今回は竹取物語と七夕物語の関連性からその背後にある国取りから大和朝廷にかけての権利義務の横暴と、それをどのように巧みに歴史から隠蔽したのかを解き明かしている。 所々でかなり強引で大胆な予測を挟むものの、奈々が納得している描写を加えることで、あたかも読者まで納得したと感じてしまうところが巧みだと思う。 正解なんてもはや誰にも分からないので、現存する点と点を繋ぎ合わせて一貫性のある説を構築する高田氏の構想力を続くシリーズでも楽しみたい。
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