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進化と人間行動
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京大学出版会/ |
発売年月日 | 2000/04/22 |
JAN | 9784130120326 |
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商品レビュー
4.4
10件のお客様レビュー
では、配偶者防衛に端を発する、女性の行動のコントロールをしようとする傾向は、進化によって形成された男性の心理なのでしょうか? それは、わかりません。このような資源の独占と富の蓄積、男性間の繁殖の不平等がヒトの配偶システムを特徴づけるものとなったのは、少なくとも農耕と牧畜の発明以降...
では、配偶者防衛に端を発する、女性の行動のコントロールをしようとする傾向は、進化によって形成された男性の心理なのでしょうか? それは、わかりません。このような資源の独占と富の蓄積、男性間の繁殖の不平等がヒトの配偶システムを特徴づけるものとなったのは、少なくとも農耕と牧畜の発明以降であり、せいぜいここ1万年のことです。この1万年の間に、権力欲や配偶者防衛欲がどれほどであるかに関して、男性間につねに強い淘汰が働き、男性の脳の構造やホルモンの分泌のパターンが、権力欲や配偶者防衛欲に優れるように変わってしまっていたなら、遺伝的基盤のある心理と言えます。 しかし、「女性は多数の男性と性関係を持ちたがらない」という通念と同様に、家父長制的文化のもとで作り上げられているものにすぎないかもしれません。権力欲が強く、男性どうしで連合を組み、女性の行動をコントロールする男性が成功するという社会が長く続けば、男性は、毎世代、学習によってそのようなジェンダー・イデオロギーを身に着けるかもしれませんが、それが遺伝的な変化までは引き起こしていないかもしれません。いまのところ、これはどちらとも言えないでしょう。
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適応行動論(履修してない)の教科書。人生トップレベルに面白かった本かもしれない。トンデモ理論や似非科学に惑わされない進化の捉え方を教えてくれる。メインとしては人間の知性も行動もまた進化の産物であるという視点に立って人間を説明していくパート。わかっていることもわかっていないこともあ...
適応行動論(履修してない)の教科書。人生トップレベルに面白かった本かもしれない。トンデモ理論や似非科学に惑わされない進化の捉え方を教えてくれる。メインとしては人間の知性も行動もまた進化の産物であるという視点に立って人間を説明していくパート。わかっていることもわかっていないこともあって面白い。また、人間研究は数多くの学術分野に関連して成り立っているんだなあと深く感じた。生物学と文化人類学・社会科学の対立が描かれたりもしてた。以下関連する分野を自分の思うままに挙げる。包含関係はあるけど面倒なので描かない。生物学、進化学、遺伝学、動物行動学、生態学、分子生物学、脳科学、心理学、認知科学はもちろん、文化人類学、社会科学、社会心理学、行動経済学、メディア論や言語学まで色々。教養という感じ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
学んだこと 適応度や、父親の不確実性など 不倫に関するダブルスタンダード 人間は遺伝子によって操られる? 遺伝子的には男は一夫多妻を望み、女は一夫一妻を望む。 それは、子供を残す適応力の違いからおこる。 しかし、一夫多妻となると、男性に不平等が生まれる。 現代社会では、女性が社会進出したが故に、女性が自ら生活することができるようになった。 また、男性は富の不平等がなくなったわけではないが、制度的には一夫一妻制なので、現代社会では性差が消えていくのは不思議ではない。 男が体が大きいのは女を支配するためではなく、男同士での闘いを勝ち抜くためである。 など 本について 少し学術的で読みにくいところもあるが、 内容はとても興味深く、面白かった。
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