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エセー抄 モンテーニュ 大人の本棚
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エセー抄 モンテーニュ 大人の本棚

モンテーニュ(著者), 宮下志朗(訳者)

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エセー抄 モンテーニュ 大人の本棚

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房
発売年月日 2003/06/25
JAN 9784622048428

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エセー抄 モンテーニュ

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商品レビュー

3.9

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2018/11/04

・運命がいかにいい顔をしてみせてくれても、人生の最後の日がすぎないうちは、自分は幸福だったなどといってはなりませぬ。人間の身におこることがらは不確かで、うつろいやすいから、ほんのわずかなきっかけで、正反対の状態にがらりと変わってしまうものなのです ・あなたが臆病で残酷なのか、ある...

・運命がいかにいい顔をしてみせてくれても、人生の最後の日がすぎないうちは、自分は幸福だったなどといってはなりませぬ。人間の身におこることがらは不確かで、うつろいやすいから、ほんのわずかなきっかけで、正反対の状態にがらりと変わってしまうものなのです ・あなたが臆病で残酷なのか、あるいは忠実で献身的なのかを知っているのは、あなたしかいない。ほかの人たちに、あなたは見えない。あやふやな推測によって、あなたのことをおしはかるだけで、あなたの本性ではなく、技巧を見ているだけにすぎないのだ。だから、彼らの判断など気にせずに、自分の判断にこだわればいい ・自分を高く評価することも、低く見ることも、たいていは、同じ傲慢さに由来する ・ところで法律が信用を維持しているのは、それが正しいからではなく、ひたすら法律であることによる。それこそ法律というのは権威の不思議な根拠なのであって、ほかになんの根拠もない。そのことが法律にも有利に働く。法律というものは、しばしば愚者の手で作られる。たいていは、平等を憎み、公正を欠くような人々によって作られる。とにかく、からっぽで、無節操な人間によって作られるのだ ・「彼は人生を無為にすごした」とか、「今日はなにもしなかった」などというではないか。とんでもないいいぐさだ。あなたは生きてきたではないか。それこそが、あなたの仕事の基本であるばかりか、もっとも輝かしい仕事なのに ・人間にとっての名誉ある傑作とは、適切な生き方をすることにほかならない。統治すること、蓄財すること、家などを建てることといった、それ以外のすべては、せいぜいが、ちっぽけな付属物とか添え物にすぎないのである ・のんびりしていて、気さくであることは、強く、寛大な心の持ち主にとっては、きわめて名誉でもあるし、よりふさわしいことであるように思われる

Posted by ブクログ

2017/05/03

生きているうちにいつか読まなければならない本というのが存在する。 というのは、一種の強迫観念なのだが、そういう本の一つとして、モンテーニュの「エセー」がある。 というわけで、気になっていたのだが、全訳は6冊で、これを読むのは、ちょっとした決心がいる。 で、最近、なんとなくアマゾ...

生きているうちにいつか読まなければならない本というのが存在する。 というのは、一種の強迫観念なのだが、そういう本の一つとして、モンテーニュの「エセー」がある。 というわけで、気になっていたのだが、全訳は6冊で、これを読むのは、ちょっとした決心がいる。 で、最近、なんとなくアマゾンを検索していて、この抄訳版にであった。 全訳版にトライする前のお試しとして、読んでみることに。 うーん、面白いことは面白いんだけど、話しがどんどんずれて行く感じで、まさに「徒然なるままに書いてました」的で、今ひとつ、ピンと来ない。 多分、このユルさ、ずれを楽しむべき本なんだろうな。きっと、若いときに読んでいても、全然、分からなかったと思う。 で、今、読んでも「それで結局なんなの?」と思ってしまう自分がいる。 と同時に、より気になってきていて、そのふわっとした引力圏に引込まれそうな感じも。 そのうち、ヒマになったら、全訳版を読みます。(いつのことやら)

Posted by ブクログ

2016/01/15

『エセー』は、16世紀のフランスを代表する哲学者・モラリストであるモンテーニュが、37歳で法官を辞任した後、農園経営の傍ら執筆をはじめ、1580年に初版が刊行された作品である。モンテーニュ自身が「わたしのとりとめのない夢想の結果」と語る本作品は、体系的な哲学書ではなく、自分自身の...

『エセー』は、16世紀のフランスを代表する哲学者・モラリストであるモンテーニュが、37歳で法官を辞任した後、農園経営の傍ら執筆をはじめ、1580年に初版が刊行された作品である。モンテーニュ自身が「わたしのとりとめのない夢想の結果」と語る本作品は、体系的な哲学書ではなく、自分自身の経験やプラトン、アリストテレス、セネカ、プルタルコスなどの古典からの引用により、現実の人間の生き方が綴られており、随筆(エッセイ)という作品形式を生み出すとともに、各国に影響を与えたという。プライバシーの観念などほとんど存在しなかった16世紀において、書斎での読書と思索に身を捧げたモンテーニュは、「知的生活」者の先駆けとも言える。 本書は、107の随筆の中から、編訳者が11章を選んだものである。 「精神の価値とは、高みにのぼることではなく、秩序正しく進んでいくことにある。魂の偉大さは、高い場所ではなしに、むしろ月並みさのなかで発揮される」 「わたしがいやいや受け入れたことは、なんでも害になるが、飢えたようにして、喜んですることは、どんなことであれ、害にはならない。自分に多くの喜びを与えてくれたような行為からは、一度も害を受けたことはないのだ」 「避けられないことは、それを耐えしのぶことを学ぶ必要がある。対立物によって世界の調和が構成されているのと同じように、われわれの人生は、耳にやさしい音や耳ざわりな音、高い音や低い音、やわらかい音や荘重な音からできているのだ。片方の音だけが好きな音楽家は、どういうつもりなのか。音楽家は、それらをともに用いて、組み合わせることを知らねばならない。われわれもまた、善と悪という、ともに人生の実質をなすものに関して、同様の義務がある。人間存在は、両者を混ぜ合わせることなしに成立しないのだし、片方の部類は、もう片方におとらず、必要なものにちがいない」 「人間にとっての名誉ある傑作とは、適切な生き方をすることにほかならない。統治すること、蓄財すること、家などを建てることといった、それ以外のすべては、せいぜいが、ちっぽけな付属物とか添え物にすぎないのである」等 モンテーニュの思索のエッセンスが味わえる一冊。 (2010年2月了)

Posted by ブクログ

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