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暗黙知の次元 ちくま学芸文庫
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暗黙知の次元 ちくま学芸文庫

マイケルポランニー(著者), 高橋勇夫(訳者)

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暗黙知の次元 ちくま学芸文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2003/12/10
JAN 9784480088161

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商品レビュー

3.9

49件のお客様レビュー

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2024/08/24
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※このレビューにはネタバレを含みます

第Ⅰ章で紹介されている無意識の回避行動実験が面白い。 p.048「いまだ発見されざるものを暗に予知する能力が私たちに備わっている」 p.106「通国科学概念が教えるところによれば、科学は観察可能な事実の集積であり、しかもそれは誰でも自力で検証可能なものなのだという。私たちはそれが、たとえば病気の診断の場合のように、熟練した知識の場合には当てはまらないことをすでに見てきた。しかしそれはまた物理が科学の場合にも当てはまらない。そもそも、一般人が、たとえば天文学や化学の記述を検証するための装置を手に」するなど、とうていかなわぬ事なのだ。もしあなたが、どうにかして天文台や化学実験室を利用できたとしても、たぶん観察活動を行う前に、そうした施設の装置に修理不能な損傷を与えてしまうのが落ちだろう。また、万が一あなたがあある科学的記述を検証するための観察に成功し、その科学的記述に反する結果を得たとしても、あなたの方が間違ったのだと考えるのが筋というものだ。」 p.107「一般人が科学的記述を受け入れる行為は、権威に基づいている。そしてそれは、ほとんど同じ程度において、自分の専門外の科学分野の成果を利用する科学者たちにも当てはまる。科学者たちは自らの発見した事実を裏付けるために、同業の科学者たちに大いに依存しなければならないのだ」

Posted by ブクログ

2024/07/15

AIは人間の知を超えるか、という今どきのテーマについて考えていて、この本に答えがあったと思い出し、再読。 20代に読んだ時には、この本の真価が、全く分かっていなかったことに気づかされた。 というより、安冨歩が「経済学の船出」と「合理的な神秘主義」の中で、ポランニーについて言及し...

AIは人間の知を超えるか、という今どきのテーマについて考えていて、この本に答えがあったと思い出し、再読。 20代に読んだ時には、この本の真価が、全く分かっていなかったことに気づかされた。 というより、安冨歩が「経済学の船出」と「合理的な神秘主義」の中で、ポランニーについて言及しているのを読んで、暗黙知理論の射程の大きさとその理論的意味の大きさに目を開かれた。 暗黙知の理論では、私たちが言葉にできる以上のことを知っているということを示すと同時に、知るプロセスそのものを明示化することは原理的にできないということを示す。 知るプロセスそのものがプログラム化されているAIとは、知の構造そのものが根本的に違うのである。 ポランニーは、個々の諸要素を感知し、その感覚に依拠することによって(近位項)ある包括的存在(遠位項)を理解するプロセスを創発と呼び、この創発概念を進化のプロセスそのものに適用するという壮大な試みを行なっている。 そして人間の精神の働きがそれなくしてはあり得ない実在という形而上学的次元と、人間の倫理的責任にまでこの暗黙知の理論を敷衍する。 壮大で、かつ、希望に満ちた洞察の書である。

Posted by ブクログ

2024/02/05

 「暗黙知」という言葉はご存知ですか。人は「言葉にできるよりも多くのことを知ることができる」とこの本では表現されていますが、人は必ずしも言葉では説明できないけれども、思考に基づいて様々な行動を表出させています。それを著者は「暗黙知」としています。  この本では、暗黙知には機能的側...

 「暗黙知」という言葉はご存知ですか。人は「言葉にできるよりも多くのことを知ることができる」とこの本では表現されていますが、人は必ずしも言葉では説明できないけれども、思考に基づいて様々な行動を表出させています。それを著者は「暗黙知」としています。  この本では、暗黙知には機能的側面、現象的側面、意味論的側面、存在論的な側面の4つの側面があると説明されています。そして、暗黙知が発揮される仕組みや、暗黙知の構造が人間の動作を包括する仕組みなどについても論じられています。  人の思考や行動を捉えようとする研究などでは、暗黙知という視点は欠かせないと思います。人の思考や行動などに興味・関心がある方は、ぜひ一度読んでみてください。 (ラーニング・アドバイザー/教育 FUJI) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/4093079

Posted by ブクログ

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