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カイエ・ソバージュ 人類最古の哲学(1) 講談社選書メチエ231
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社/ |
| 発売年月日 | 2002/01/10 |
| JAN | 9784062582315 |
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カイエ・ソバージュ 人類最古の哲学(1)
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商品レビュー
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講談社選書メチエ 中沢新一 カイエソバージュ 人類最古の哲学 「シンデレラ」をテキストとした神話学講義録 神話とは、人間の考え出した哲学であり、現実の矛盾を思考的に解決する具体的なもの。宗教の抽象性と距離を置いている 神話において、人間はバランスや対称性が欠落...
講談社選書メチエ 中沢新一 カイエソバージュ 人類最古の哲学 「シンデレラ」をテキストとした神話学講義録 神話とは、人間の考え出した哲学であり、現実の矛盾を思考的に解決する具体的なもの。宗教の抽象性と距離を置いている 神話において、人間はバランスや対称性が欠落した弱い存在。人間のあるべき姿は、自然や文化の一定の距離を保つことであり、神話により対称性を取り戻し、一定の距離を保ちつつ共生を探り出すという論調 神話とは *人間が最初に考え出した最古の哲学である *「感覚の論理」を駆使して、宇宙の中で人間の生の意味を語る *神話は、現実と幻想のあいだにたって 二つを仲介する 「神話の考えるところによると、人間は、他のすべての生き物と同様、この地球を仮の住まいとしているだけで〜消滅することもありえる弱い存在にすぎない」 言語や地域が異なっても、神話の構造が同じという事象は、人間の生の意味や本質の部分は、そう変わらないと解釈した。神話の差異の探究が 民俗学の面白さなのかと思う シンデレラの脱ぎ落とした片方の靴について、オイディプス神話との関係性を見出し、人間の対称性やバランスの欠落や人間の矛盾を表しているという論考には驚いた 父殺し、近親相姦、盲目になるなどオイディプスの一連の行動の神話的意味は、オイディプスの不自由な片足に起因した左右の対称性やバランスの欠落によるものであり、人間の矛盾さを表しているとのこと
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※このレビューにはネタバレを含みます
こちらも今更ながら読みだしている中沢新一のカイエ・ソバージュ!学生時代に『野生の思考』やら『生のものと火を通したもの』やらを読んだはずなのだけど、正直あまり覚えていないんだよなあ、いつかそちらも再読せねばなりません。 さて本作、講義の内容の書き起こしということもあって、とても読み易かったし、そういわれてみたら確かに?ということの連続が面白いということ、もし人間が既にそこまで物事を考えて何かに意味を持たせられている・見いだせているのなら、創作できる余地など少なくない…?と思うなどしていました。 豆の神話学(p67~) 豆というものが、男性の中の女性的なものと、女性の中の男性的なものを表し、男性性と女性性の仲介を果たすものである、その先に生と死を媒介するものとしての豆というのが出てくる、らしい笑。 カマドと灰と鳥=総動員される仲介機能 カマドの火は人間にとって動物の世界から抜け出して、「文化」を持ったという大転回がおこったことを象徴し、そこから「異界または他界との転換点」「生者の世界と死者の世界を仲介する場所」(p107) ミクマク・インディアンの「見えない人」の話、とても好きだった。 …なぜならこの高貴な魂をもった女性は、ものごとを外見ではなく、その奥にひそんでいるものの価値によって知ることができたからである…(p149) そして「…ここでいわれている「美しさ」は星や野の花や動物のような美しさんことで、人間のお化粧やおしゃれがつくりだせるものでもなく、こういう自然な美しさは誰のなかにも潜んでいるものなのだから、みなさんどうかご安心ください。」(p157)に笑った。 神話は警告する(p206-7) …このとき神話は現実と幻想のあいだにたって、二つを仲介しようとしています。その上で、幻想の世界に埋没することの危険を知っています。神話はこのように、現実との対応を絶対に失わないようにしています。ところが私たちは浮気なチェリクトフのように、現実の世界を捨てて、ベニテングダケ娘の与える快感にはまってしまいたいという欲望も、ひそかに抱いています。いいかえれば、現実を失ってでも、バーチャルの世界へ入ってしまおうとする可能性を、常に持っている生き物なのです。私たちの心は、現実の世界の豊かさや複雑さを、五感を通して受け入れようとしていますが、同時に、心の中の完全に自由なバーチャルな領域に吞み込まれたいとも思っています。ベニテングダケ娘の誘惑は、今ここにある危険なのです。 まさにその通りなんだよねえ…そこで地に足のついている感じに安心感ある。次の巻も読みます。
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中に含まれている神話や説明は面白いものの、自分がどこか騙されているような、無理やり引っ張られている感が否めず、流されて読んでいるだけではだめだ、考えなければ……と思わされる一冊だった。
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