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カント全集(10) たんなる理性の限界内の宗教
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商品詳細
内容紹介 | 内容:たんなる理性の限界内の宗教 北岡武司訳. 宗教哲学序文準備原稿 北岡武司訳. たんなる理性の限界内の宗教のための準備原稿 北岡武司訳 |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2000/02/25 |
JAN | 9784000923507 |
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カント全集(10)
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哲学と宗教の融合を試みた一冊。 しかし、これは融合というよりは妥協であると言えるだろう。もちろんいい意味での妥協だ。哲学は神を意識せざるを得ない。しかしそれは啓示をもたらし、人類を導く神ではない。反対に啓示をもたらす宗教の神は、哲学のように何かを疑うことはしない。信仰から始ま...
哲学と宗教の融合を試みた一冊。 しかし、これは融合というよりは妥協であると言えるだろう。もちろんいい意味での妥協だ。哲学は神を意識せざるを得ない。しかしそれは啓示をもたらし、人類を導く神ではない。反対に啓示をもたらす宗教の神は、哲学のように何かを疑うことはしない。信仰から始まる宗教と、疑惑から始まる哲学、両者はしかし多面性を持つ神を、違った角度から見ているにすぎない。 簡単にいうとこういうことになるだろう。正直論証自体は力技に見えるのだが、神の多面性という考え方がどうも気に入ってしまった。ハーツホーンの万有在神論もそうだが、現代における神を考える際の重要な指針になってくれるんじゃなかろうか。
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1793年に公刊された『たんなる理性の限界内の宗教』およびそれに関連する草稿群の邦訳を収める。すでに第二批判以来、道徳は宗教に至るとカントは述べており、この辺りの時期には他にも聖書関連の論文(『人類史の憶測的起源』など)もある。しかし、この著作に至って、カントのいう「理性宗教」が...
1793年に公刊された『たんなる理性の限界内の宗教』およびそれに関連する草稿群の邦訳を収める。すでに第二批判以来、道徳は宗教に至るとカントは述べており、この辺りの時期には他にも聖書関連の論文(『人類史の憶測的起源』など)もある。しかし、この著作に至って、カントのいう「理性宗教」が体系的に開陳される。理性宗教の対立概念は啓示宗教であり、啓示という自然界で生じた奇跡を信じるかどうかを規準とする宗教である。カントの宗教論の意図は、そのような啓示に対する懐疑を乗り越えてなお宗教を信じることができるかを吟味することにある。カントの答えは、実践理性の道徳論に基づいた理性宗教のみが信仰を保証するというものである。近代以降宗教を論じるものにとって避けられない問題を提起しているように思われる。
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カントにとって、宗教はそれ独自の分野ではなく、道徳の分野の問題となる。 キリスト教を念頭に置いた宗教観だが、歴史的存在としてのキリスト教に基づいて宗教を論じるのではなく、純粋理性信仰としての、善への意志としての宗教を論じる。 実は本文部分しか読んでない、草稿(この巻の後ろ半分)...
カントにとって、宗教はそれ独自の分野ではなく、道徳の分野の問題となる。 キリスト教を念頭に置いた宗教観だが、歴史的存在としてのキリスト教に基づいて宗教を論じるのではなく、純粋理性信仰としての、善への意志としての宗教を論じる。 実は本文部分しか読んでない、草稿(この巻の後ろ半分)は孰れ機会があれば…。
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