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存在論的、郵便的 ジャック・デリダについて
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 1998/10/30 |
JAN | 9784104262014 |
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存在論的、郵便的
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存在論的、郵便的
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商品レビュー
4.3
21件のお客様レビュー
現代日本の哲学者であり批評家である東浩紀(1971-)による博士論文をもとにした研究書、1998年。もとは浅田彰と柄谷行人が編集を務める雑誌『批評空間』に連載されたもの。 □ 自分がこれまで「自己意識の形式化」と主題化して考えていた問題とは、本書に準えてまとめてみれば、或る形...
現代日本の哲学者であり批評家である東浩紀(1971-)による博士論文をもとにした研究書、1998年。もとは浅田彰と柄谷行人が編集を務める雑誌『批評空間』に連載されたもの。 □ 自分がこれまで「自己意識の形式化」と主題化して考えていた問題とは、本書に準えてまとめてみれば、或る形式体系に対して、①形式体系の内部で自己関係的命題を構成することで矛盾を導く「形式化」の問題(「論理的脱構築」、ゲーデルの不完全性定理を典型とする思考形式)であり、②さらにそうした事態を対象化して形式化それ自体に内在する自己矛盾を当の形式体系の内部へ繰り込んでしまう「否定神学」の問題(「存在論的脱構築」、ハイデガーの現存在分析を典型とする思考形式)であった。さらに本書では、単数的で独我論的な「否定神学」とは別の経路として、③複数的でコミュニケーション論的な「郵便」という隠喩=概念を仮定してデリダの読解を試みる(「郵便的脱構築」、フロイトの精神分析が参照される)。 それらはいずれも、「思考されるもの/思考すること」、「思考の対象/思考を可能にする条件」、則ち思考、意識、論理における「オブジェクトレヴェル/メタレヴェル」という階層化を巡る問題であり、「超越論的であること」とはどこにどのように位置づけられるのかという問題でもある。 □ 随分前から、いつか誰かがこの問題を主題にした論考を書くのではないかと、期待半分怖れ半分といった心地でいたのが、実はそれが四半世紀以上も前にすでに出版されており、しかも自分もその存在を知っていながらこれまで内容には触れずにきてしまったというのだから、なんとも拍子抜けしてしまうが、せっかく待ちに待って出会えた本書であり、自分がこれまでずっと憑かれたように拙くも考え続けてきた主題をこれほど精緻に図式化している本書であるのだから、これからも精読していこうと思う。 本書は、初対面のはずなのに長い付き合いの友人であるかのような、妙な存在である。この年齢になって初めて読み終えた本ではあるが、これは私にとっては青春の書であり、同時に青春の終わりの書であるかもしれない。
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現代思想のオールスターの言説を批判的に読み解きつつ、デリダの思想を読み解く試み。 二種類の脱構築。郵便、幽霊。転移。を理解するのがやっと。ところどころ、副次的にそういうこと!と儲けもん的に理解が深まる思想があった。
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東浩紀の博論 ・大陸哲学と分析哲学の双方に目配せ 哲学史的には、論理実証主義の登場やそれらのハイデガーに対する批判により、ドイツフランスを中心とした大陸哲学と、英米を中心とした分析哲学に哲学研究は2分される。東氏はこの本で、両者の知的伝統をを固有名に対する関心という点で比較したり...
東浩紀の博論 ・大陸哲学と分析哲学の双方に目配せ 哲学史的には、論理実証主義の登場やそれらのハイデガーに対する批判により、ドイツフランスを中心とした大陸哲学と、英米を中心とした分析哲学に哲学研究は2分される。東氏はこの本で、両者の知的伝統をを固有名に対する関心という点で比較したり、デリダサール論争に注目することによりむずびつけている。両知的伝統を踏まえた議論ができるという点は東氏の強みの1つだと思われるが、この点はあまり指摘されない気がする。 ・のちの議論の雛形 『動物化するポストモダン』や『ゲンロン』におけるいくつかの批評など、東氏の現在までの議論の分析枠組みがこの本で構築されている。
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