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病院で死ぬということ 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 1996/05/10 |
JAN | 9784167354022 |
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病院で死ぬということ
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商品レビュー
4.4
34件のお客様レビュー
ホスピスの重要さに気…
ホスピスの重要さに気付き、普及に力を入れる著者の本。人それぞれ考え方が違うが、ホスピスを人生終末の選択肢の一つにしたいとの考え方に賛同。「息子」の章は、泣いてしまいます。
文庫OFF
コレはノンフィクシ…
コレはノンフィクションで 市川準監督により映画にもなった作品です。前半はかなり悲惨なんですが 後半は誇りをもって死ぬにはということが書かれています。ラストの息子への遺書が泣けます
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
(事実だとしても)あまりにも作為的で読んでいて恥ずかしくなる「息子へ」章を除けば、星5つレベルの名著でした。現役医師が書いた本ですが、とにかく文章が素晴らしい。病院関係者はもちろん、一人でも多くの人に読んでほしい作品です。 さて、本書のメインテーマは末期ガン告知についてです。実態として、多くの医療者も家族も、患者に真実を伝えることがタブーとなっており、たとえ確実に死が近い状況でも、闇雲に励まし、とにかく患者の命を1分1秒でも延ばすことが最優先されています。その弊害は、患者が死を受け入れる為に必要な準備期間を奪い、患者自身の置かれている体の状態と医者の説明とのギャップを埋められない不安や疑問と、そこから派生する医者や家族への不信感が募ることです。その結果、患者は闘病に加えて、得体のしれない別のモノとの闘いも強いられます。 そして、何十人もの患者の死に立ち会った著者はこう考えるようになります。 「明らかに死期の迫った患者への蘇生術は、患者が安らぎの世界に入ることを強引に妨げているだけかもしれない。それら蘇生術のほとんどが医療側の一方的な自己満足だったのではないか。病気に対する最後の抵抗を示すことで、患者へではなく、家族へのせめてもの誠意を見せようとする見せかけの行為なのではないか。主役は死んでいく患者で、それを見守るのは家族や親しい者たちであるべきなのに、医療者は、患者とその家族にとってもっとも厳粛で人間的であるべき最後の別れの場に、三文役者のように我が物顔で登場し、大切な家族の時間の大半を、蘇生術で奪っているのではないか。」 こうした医療関係者の真摯な言葉を聞くと(既に四人に一人ががんで亡くなっている現況下で)、果たしてがん告知をためらうことで、正常な意識のうちに家族と向き合う機会を先送りしたり、意識のない状態での延命処置自体が本当に患者の為になっているのだろうか、という疑問は湧いてくる。 ちなみに、海外での告知問題はどうなっているのだろう? 例えば、訴訟大国アメリカで、逆に真実を告知しないことで奪われる自己決定権という人権侵害の可能性もありそうだし。 結論的には、日頃から家族間でこうした点を率直に話し合って置くべきというあたりに落ち着くのかな。
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