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シェリング ポスト「私」の哲学 理想哲学選書11
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シェリング ポスト「私」の哲学 理想哲学選書11

高山守(著者)

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シェリング ポスト「私」の哲学 理想哲学選書11

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 理想社/
発売年月日 1996/11/05
JAN 9784650001914

シェリング

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2012/12/19

存在と無をめぐる哲学の古典的な問いに対して、『自由論』を中心とするシェリングの思想はどのような答えになっていたのかを考察している。著者によれば、シェリングはけっきょくのところ「存在」の立場を出ることはなかったとされる。なお本書は、シェリング哲学の比較的平明な解説書として読むことも...

存在と無をめぐる哲学の古典的な問いに対して、『自由論』を中心とするシェリングの思想はどのような答えになっていたのかを考察している。著者によれば、シェリングはけっきょくのところ「存在」の立場を出ることはなかったとされる。なお本書は、シェリング哲学の比較的平明な解説書として読むこともできる。 著者はシェリングの同一哲学を解説するに当たって、私たちは個々の人間を超えた大いなる生命に貫かれているという実感に訴えている。シェリング哲学では、そうした大いなる生命を「絶対的同一性」として把握する。この同一性の展開によって主観と客観の区別が生まれ、さらにそれを自己認識する高次の展開が生まれることになる。ここにあるのは、個別的な「私」を超えた存在が、存在それ自体にとって明らかになってゆくというあり方だ。 シェリングは『人間的自由の本質』の中で、カントが「物自体」と呼んだ根源的存在の「自由」を、積極的に規定することをめざす。「自由」とは、感性や理性に基づく選択とは区別されなければならない。「私」が自由を最大限に発揮するのは、善と悪の両方を同時に生きている状態である。こうした自由が発揮されることは、神の創造と同様の根源的な行為とみなされなければならない。こうした意味で、それは永遠の端緒にまで到達しうる「存在の裂け目」だとされる。シェリングは、有限の存在でありながら同時に永遠の存在としての「私」を感じ取っていた。 だが彼は、けっきょくのところそうした「私」のあり方に十全な哲学的表現を与えることはできなかった。彼は、「無」に差しかけられた存在であることを自覚するニヒリズムを通じて永遠の存在へと回帰する道を探求するのではなく、どこまでも存在の方向に向かって「私」のあり方を探ろうとした。とりわけ、キリスト教の父・子・聖霊の三位一体を、みずからの根源的同一性の展開として解釈するという方向に、彼の努力は傾けられることになった。

Posted by ブクログ

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