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自然保護を問いなおす 環境倫理とネットワーク ちくま新書
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自然保護を問いなおす 環境倫理とネットワーク ちくま新書

鬼頭秀一(著者)

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自然保護を問いなおす 環境倫理とネットワーク ちくま新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房/
発売年月日 1996/05/20
JAN 9784480056689

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商品レビュー

3.8

13件のお客様レビュー

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2025/07/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第1章ではこれまでの環境倫理学の系譜の整理が行われた。 第2章で新しい環境倫理学についてこれまでの論文などを援用して考察していった。 第3章では白神山地の入山規制を巡る論争という実際に起こった保存VS保全について取り扱った。 終章では、まとめ。 たくさんの読むべき名著が同時に示されており、環境倫理学および自然保護の入門書としてはおすすめできる。 終章では、本書を通して伝えたいところとして、いかに「切り身」ではなく「生身」の人間を増やせるかという、「自分事化」についてだった。結局、ここに落ち着いてしまったので本当に自然保護を問い直せているのかは少し疑問。加えて、自分事化が進むことは、ステークホルダーの増加を意味し合意形成過程に課題が生まれると感じる。これは「切り身」な人が多い現状からしたら、贅沢な悩みかもしれないがこの部分について筆者に踏み込んで意見してもらいたかったと思う。

Posted by ブクログ

2021/05/13

環境倫理学の系譜をたどるとともに、そこにひそむ問題を解決するための道筋を示す試みがおこなわれています。 著者はまず、「保全」と「保存」の対立や、ディープ・エコロジーとソーシャル・エコロジーの立場のちがいなどを軸に、従来の環境倫理学の思想を簡潔に紹介しています。そのうえで、これま...

環境倫理学の系譜をたどるとともに、そこにひそむ問題を解決するための道筋を示す試みがおこなわれています。 著者はまず、「保全」と「保存」の対立や、ディープ・エコロジーとソーシャル・エコロジーの立場のちがいなどを軸に、従来の環境倫理学の思想を簡潔に紹介しています。そのうえで、これまでの環境倫理学が、「人間」と「自然」という概念を独立の概念であるかのように用いていることを批判します。 さらに著者は、「生業」と「生活」、「生身」と「切り身」という、二組の対概念を導入しています。「生業」は、人間が糧を得て生活するための自然に対する働きを意味しており、「生活」は、災害をはじめとする自然から人間へと向かう働きかけとそれに対する人間の適応を意味します。この対概念を導入することで、人間と自然の双方を、緊密なかかわりあいのなかで理解する道が開かれると著者は主張します。また、人間と自然の「かかわりの全体性」のなかで、とくに社会的・経済的リンクと文化的・宗教的リンクがつながっているようなかかわりのありかたを「生身」のかかわりと呼び、ニつのリンクが切断されて自然から一見独立的に想定される人間が自然と部分的にかかわるありかたを「切り身」のかかわりと呼んでいます。 こうした観点に立つことで、環境をめぐって諸問題が錯綜している状況のなかから、「かかわりの全体性」において多様なネットワークのありようを回復するための方途がさぐられることになります。最終章ではそのケース・スタディとして、青森県と秋田県にまたがる白神山地の保護をめぐる問題についての考察が展開されています。

Posted by ブクログ

2015/01/05

なかなか素晴らしい。もっと早くによんでおけば良かった。 第1章で環境思想の系譜を、年表を添えてまとめることで、人間中心主義からの脱却の試みを概観。また第2章で、そうした思想の変遷が主にアメリカでなされてきたことの意味をまず示す。そして、途上国でも通用するような、人間と自然のかか...

なかなか素晴らしい。もっと早くによんでおけば良かった。 第1章で環境思想の系譜を、年表を添えてまとめることで、人間中心主義からの脱却の試みを概観。また第2章で、そうした思想の変遷が主にアメリカでなされてきたことの意味をまず示す。そして、途上国でも通用するような、人間と自然のかかわりのあり方を模索しようとする。そのためには「人間」と「自然」の二元論から脱却する必要があると説き、そして、新しい環境倫理の定時の材料として、「生業と生活」「生身と切り身」の二対の概念を与えた。 社会・経済的リンクと、文化・宗教的リンクの間に「つながり」を保持・回復・創出させようとする、著者鬼頭の「新しい環境倫理」には大いにうならされた。

Posted by ブクログ

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