![カント倫理学研究 内在的超克の試み 西洋思想叢書](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001233/0012331956LL.jpg)
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カント倫理学研究 内在的超克の試み 西洋思想叢書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 晃洋書房/ |
発売年月日 | 1995/11/20 |
JAN | 9784771008212 |
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カント倫理学研究
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しばしば形式的と批判されるカント倫理学の真意を探り、「ありうべかりしカント」の倫理学がそなえているはずの実質的意義を考察する試み。 カントは道徳法則を判定するための3つの基準として、(1) 格率の合理性、(2) 格率の普遍化可能性、(3) 意欲の普遍化可能性をあげている。これに...
しばしば形式的と批判されるカント倫理学の真意を探り、「ありうべかりしカント」の倫理学がそなえているはずの実質的意義を考察する試み。 カントは道徳法則を判定するための3つの基準として、(1) 格率の合理性、(2) 格率の普遍化可能性、(3) 意欲の普遍化可能性をあげている。これによって、非合理的自愛、合理的自愛、没合理的自愛が排除され、徳の義務の格率が残されることになる。徳の義務とは、義務に一致する客観的目的としての行為を、義務から意欲すべきであるという、実質的な義務を意味している。こうした議論によって著者は、カント倫理学が形式的倫理学に終始しているという批判を退けている。 自愛はそれ自体としては善でも悪でもないが、自愛の上に悪徳が接木される可能性がある。だが、それと同時に、悪徳を否定的媒介とすることで善に基づく道徳法則が私たちに自覚される。このような意味で、カントの倫理学では、自愛は「根源的素質」と特徴づけられている。こうして著者は、定言命法が表わしている形式的義務は、有限なる人間理性にとっては悪徳の否定という媒介を経てはじめて自覚されると論じている。 次に著者は、カントの倫理思想を踏まえつつ、さらに一歩進めて「あるべきカント」をたずねる試みをおこなっている。カントは『人倫の形而上学』で、理性の自律という意味での「意志」(Wille)の自由とともに、格率を選び取る「選択意志」(Willkür)の自由を掲げている。著者は、この2つの自由によって規定されている人間を、「立法の自由と実存的自由がクロスする十字架に架けられている」と表現する。そして、こうした歴史的社会的現実の中に生きる人間にとって、実質的義務の衝突が生じるということを認めた上で、カントの合目的的調和の原理を適法性の原理から広義の道徳性の原理に格上げする。さらに著者は、この合目的的調和の原理をカントのいう統制的原理と特徴づけている。つまり著者は、合目的的調和を、現実の中で具体的に出会う特殊を通じて普遍を見いだす反省的判断力の統制的理念と解釈するのである。これによって、実質的な倫理の実現をめざす人格としての人々の対話を通じて、永遠の理想界に合目的的に調和する合法則的普遍性を求める「目的の王国」の法式に、より実質的な内容を与えることができると著者は考えている。
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