悲鳴 の商品レビュー
小学校5年生女児だったサチは攫われ、11年間土蔵で監禁される。その間に妊娠して、子を出産。その子が5歳になるまで逃げ出す隙がなく、ようやく解放される。 田舎町での事件で、街では噂が飛び交い視線が痛い。そもそもかなりの男尊女卑の街。生活の再設計に向かっていた時に、「そのサチは偽物だ...
小学校5年生女児だったサチは攫われ、11年間土蔵で監禁される。その間に妊娠して、子を出産。その子が5歳になるまで逃げ出す隙がなく、ようやく解放される。 田舎町での事件で、街では噂が飛び交い視線が痛い。そもそもかなりの男尊女卑の街。生活の再設計に向かっていた時に、「そのサチは偽物だ。こちらが本物だ」と人骨が家に届く。 痛々しいほどの男尊女卑と、弱者男性の救済のなさ。嫌悪感いっぱいになってしまった。
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もう二度と読みたくない。絶対に読みたくないけれど、決して忘れたくない作品。 読み進めるのがきつすぎたけれど、本当に面白かった。先が気になって気になって仕方がなかった。 フィクション作品ではあるけれど、こんな世界が実際に存在していることは確かだから、救いようがなくてしんどくて、かな...
もう二度と読みたくない。絶対に読みたくないけれど、決して忘れたくない作品。 読み進めるのがきつすぎたけれど、本当に面白かった。先が気になって気になって仕方がなかった。 フィクション作品ではあるけれど、こんな世界が実際に存在していることは確かだから、救いようがなくてしんどくて、かなり辛い気持ちになった。 解説までしっかり読んで欲しい。まさにこの通りだと思う。
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小5で誘拐され、以後11年に渡り監禁され、子どもまで産まされた少女・サチ。犯人は逮捕されサチは救出されたが、それは新たな苦痛の始まりだった。周囲の好奇の目や嫌がらせに身の置き所がなかったサチのもとに、これが本物のサチだという白骨遺体が送り付けられる… 読みやすいのに読むのが辛...
小5で誘拐され、以後11年に渡り監禁され、子どもまで産まされた少女・サチ。犯人は逮捕されサチは救出されたが、それは新たな苦痛の始まりだった。周囲の好奇の目や嫌がらせに身の置き所がなかったサチのもとに、これが本物のサチだという白骨遺体が送り付けられる… 読みやすいのに読むのが辛い、だけど読むのをやめられないそんな作品。 サチ目線の監禁の日々は痛ましく辛い。陵辱の末生まれた子は可愛いと思えず、監禁された家を出たいのに今さら出ていくのも怖い。それでも生きるために生活に順応していく姿にリアリティを感じる。 そしてやはり、救出後帰った家には身の置き場がない。周囲の好奇の目や激しい嫌がらせ、母親にさえ理解されないサチの魂の叫びが胸を締め付ける。 十年一日の田舎の町。狭苦しく愚かしい価値観。どこまでも男に都合の良い田舎の気持ち悪さ。「風聞(ふう)が悪い」という言葉に現れる、正しいか正しくないかではなく、周りの人がどう思うかを優先させる狭いコミュニティの価値観。 犯罪そのものよりも、犯罪を醸成していることに気づかない社会の恐ろしさが十分に描かれている。 やっぱり櫛木理宇の作品にハズレなしです。
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胸糞悪すぎてびっくりする。 男の人全員嫌いになるし田舎特有の雰囲気もほんとに気持ち悪すぎてびっくりする。 全然進められない内容だけど読む手が止まらなくて1日で読んでしまった。 気分が沈んで引きずりそうです…(´;ω;`)
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小学生の女の子が誘拐され、11年間も監禁され、性被害を受け、生還後も世間や家族の哀れみの目に傷つけられる。 誘拐犯人も、町の男連中も女連中も、女の子の家族もみんな気持ち悪い。 読んでいて嫌な気分になるのに、どんどん読み進めてしまうのが櫛木理宇さんの筆力なのだろう。 とても読みやす...
小学生の女の子が誘拐され、11年間も監禁され、性被害を受け、生還後も世間や家族の哀れみの目に傷つけられる。 誘拐犯人も、町の男連中も女連中も、女の子の家族もみんな気持ち悪い。 読んでいて嫌な気分になるのに、どんどん読み進めてしまうのが櫛木理宇さんの筆力なのだろう。 とても読みやすい。 胸糞悪い話の終盤、疑問点が明らかになった。 未来への希望とか、明るさがあるのかどうかは是非読んで確かめて欲しいです。
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日本人特有というか、なんか私の地元にそっくりだなーって感じでした。 中身どうこうよりも、日本はまだこういう土地があるから怖いです。
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相変わらずの胸糞悪い話で、本当に著者のあたまのなかどうなってるのだろというくらいいつも気持ち悪くなる作品更新してるよな。読んでて疲れる、けどやめられない。
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80〜90年代、ある小さな町で起こった誘拐事件をベースに描かれる作品。 あらすじを読んで覚悟していたものの、やはり始終心が痛みました…。 誘拐事件の話自体も相当胸糞悪い話だったが、その後が本当に残酷でした。帰りたかったはずの家、町の中に根強く染みついた風習としきたりが、ずっとサチ...
80〜90年代、ある小さな町で起こった誘拐事件をベースに描かれる作品。 あらすじを読んで覚悟していたものの、やはり始終心が痛みました…。 誘拐事件の話自体も相当胸糞悪い話だったが、その後が本当に残酷でした。帰りたかったはずの家、町の中に根強く染みついた風習としきたりが、ずっとサチにとって生きる上で大きな壁になる。 小さなコミュニティ内の話であるが、その中で生き抜く事がこんなに苦しいのか…と思ったが、現代に生きる私にもこの感覚を程度は違えど、感じた瞬間は多々ある。 声に出した悲鳴より、内なる悲鳴はどんなに大きくても気づかれない、私にもあったなと。 私はそういう悲鳴にも気付ける人間でありたいなと再認識した。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
おもしろかったー! あっという間に読み終わった。 ミステリ…?って感じではある。 そしてなんか殺されんでいい人も殺されてて、なんだかサチの事件はなんだったの?? とか何を伝えたいのか?みたいなのとか、色々突っ込みたい所はあるものの気になるのでどんどん読める感じ。 でも冷静に考えるとモヤァポイントは多すぎるので1回読めばいいかな(笑)
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非常に胸糞悪い作品でした。(褒めてます) 第一章の時点で、閉鎖的な場所に特有の男尊女卑が描かれ、櫛木先生の他の作品との共通点を感じドキドキ。第二章ではサチが誘拐されてからの凄惨な状況が描写されている。私はかなり酷い描写も好む傾向にあるのでそこはすんなりと読み進めました。それが苦...
非常に胸糞悪い作品でした。(褒めてます) 第一章の時点で、閉鎖的な場所に特有の男尊女卑が描かれ、櫛木先生の他の作品との共通点を感じドキドキ。第二章ではサチが誘拐されてからの凄惨な状況が描写されている。私はかなり酷い描写も好む傾向にあるのでそこはすんなりと読み進めました。それが苦手な方はオススメではないかな、、、。 最後の解説が共感すぎました。そこで述べられているように、閉鎖的な環境で家父長制や同調圧力が強い作品は櫛木先生の鳴らした警鐘であり他の数々の著作にも共通する魅力であると感じます。病的な社会を描くのが上手すぎる。 最初はある程度内容が予測でき、ありがちな内容だなと感じていましたが、監禁中の場面をたっぷり描写した後、置かれた骨の謎についてまでのテンポが素晴らしく飽きることがなかったです。男衆の自分勝手さと無神経さが閉塞的な田舎を感じさせて嫌な気持ちになります。 胸糞悪くて最高で最悪でした。面白かったです。
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