ダブルマザー の商品レビュー
新しいイヤミス作家を発掘。 サスペンス調でありながら、それぞれ野村家庭の嫌な部分をえぐって話は進む。 最後はそんな終わり方ってあるかと感じで終わる。何だか消化しきれず、モヤっと感だけが残った。
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ふたりの母親たちのどちらの娘になりたいだろうか。どっちにもなりたくないと思った。温子は優しそうだが、基本移り気で愛して貰えなさそうだし、由里枝は逆に厚かましいほどの愛を持っているが、一緒にいるのが疲れそうだ。 だとすると、鈴と詩音が彼女たちの元から離れたいと思うのは当然のことなのかもしれないが、私には残念ながら鈴と詩音が理解できない。それぞれ、もっと関係を良くするために頑張ってみて、それでもダメだったら離れれば良かったのではないか。まあ、言うのは易しかぁ。大人の意見を変えるのは子どもにとって難しいもんね。 それでも、やはり母親は替えがきかない存在だし…と思ってしまう私にとって、こういう終わり方はすっきりしない。鈴と詩音はこれで幸せになると思えば、良い終わり方なのかもしれないが。 最も可哀そうだったのは死亡した女性で、折角うまく家庭生活を送れていたのに、母親のほんの一言からその生活を続けることができなくなってしまって、不憫だった。そこまで思い悩まずとも、適当に母親の一言をあしらうこともできたと思うが、女性の真面目な性格がそうはいかなかった。最期に欲しいと願っていたものを手に入れることができたことだけが救いか。
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なぜこのような不可思議なことが起きるのか、という思いを持ち続けながら物語を読み進めていく作品。真相に近づくにつれてモヤモヤし、最後には嫌な気持ちが残る湊かなえ氏に負けず劣らずのイヤミスだ。
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不気味な表紙のイメージ通り、終始、不穏な話だった。二人の母親は子供に憎まれても仕方がないとは思うが、娘達の取った行動は常軌を逸していた。真相はあまりにもかわいそうで、嫌な小説だったなぁ
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うわあぁぁ…なんだろう、暗くて悲しい。サスペンス的な要素もあって、真実はどこに?と気になって読めた。 ストーリーは、ある少女がホームから電車に飛び込み、亡くなるところから始まる。馬淵温子は娘である鈴を亡くした悲しみのなかにいた。遺品のかばんを開けた時、かばんの底に厚板があり、その下に娘と別人の柳島詩音という少女の財布と携帯が入っていた。娘と何か関係があるのでは?と思った温子は、詩音の家に電話をかける。受け取りに来た詩音の母親、由里枝と娘のことを聞き出す温子。なんの繋がりもなさそうな二人だったが、同い年、同じ高校に通っていたことが判明。娘の事故について何か知っているのではと思う温子だが、鈴の遺影を見た由里枝が驚愕の一言を発する。 『どうして、うちの娘の写真が飾ってあるんですか』 鈴と詩音はそっくりだった。どちらも2年ほど前に整形をしたという。温子と由里枝は話をしていくうちに、二人だと思っていた娘が、実は一人で二重生活をしていたのではないかという結論に行き着く。鈴と詩音になりきっていたのはどちらなのか、残りの一人はどこにいるのか。 以下ネタバレ。 鈴も詩音も家(家族)に不満があり、高校生の頃から家を抜け出す計画を立てていた。施設育ちで親のいないくるみが転校でやってきて、くるみを巻き込んで計画はスタートした。親が欲しいくるみに鈴と詩音として生活をさせ好きな親を選んでもらう。そして鈴と詩音は自由を求めて生きていく。 なんだろうなぁ、ないものねだりってあるよね。でも、まさか入れ替わりがこんなにうまくいくものだろうかと思ってしまった。でも、相手のことを深く見ないと少しの変化に気づけないというのもありそうだな。鈴と詩音を亡くした母親二人が段々と娘を通して自分自身を顧みながら仲良くなっていくのに、現実が残酷すぎて悲しくなる。
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駅のホームで自殺した女性。その女性の母親がなぜか2人いるというオモロイ設定でした。 相反するタイプの母親の生活、心境の変化も上手く書かれてます。 娘の死の真相は?気になる方は読まれて下さい。
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列車への飛び込み自殺した21歳の娘。遺品のバックの底からスマホと財布(学生証)がみつかり、持ち主に連絡を取ると、その母が乗り込んできて、時期同じころから娘が行方不明だという。飾っていた娘の遺影を見て、その母はそれは自分の娘だと主張。お互いの母が娘だと思っていた女性はいったいどちら...
列車への飛び込み自殺した21歳の娘。遺品のバックの底からスマホと財布(学生証)がみつかり、持ち主に連絡を取ると、その母が乗り込んできて、時期同じころから娘が行方不明だという。飾っていた娘の遺影を見て、その母はそれは自分の娘だと主張。お互いの母が娘だと思っていた女性はいったいどちらの娘だったのか?物語は語り手をどんどん変えながら予想外の展開を見せます。 読後感はよくないです。面白い本が読みたい人にはお勧めですが、心がほっこりする本を求める人はやめましょう。 性に対して自由な生き方をしているグループなどが出てくるので、中学校以上。
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こっわ〜‼️‼️‼️‼️ だけど、途中からのあたしの推理は当たってた‼️‼️‼️ それにしても… 本当にいるかもしれないみたいな家族(回りくどい言い方だけど。)と、すごくいそうな感じの大人たちに巻き込まれてしまう子供たちも、かわいそうだと思う… が、こんなことが考えられるのか?そ...
こっわ〜‼️‼️‼️‼️ だけど、途中からのあたしの推理は当たってた‼️‼️‼️ それにしても… 本当にいるかもしれないみたいな家族(回りくどい言い方だけど。)と、すごくいそうな感じの大人たちに巻き込まれてしまう子供たちも、かわいそうだと思う… が、こんなことが考えられるのか?そして、実行できるのか?と、想像するだけで、めっちゃ怖いんですけど…
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列車に飛び込んで亡くなった女性。葬儀は済ませたものの呆然としたままでいた母·温子のもとに、亡くなったのは自分の娘だというもう一人の母·由里枝が現れる。言い分が相容れないまま、二人の母は高校の同級生だった娘たちのことを調べ始める。分かったことを少しずつすり合わせるうちに、母たちは自...
列車に飛び込んで亡くなった女性。葬儀は済ませたものの呆然としたままでいた母·温子のもとに、亡くなったのは自分の娘だというもう一人の母·由里枝が現れる。言い分が相容れないまま、二人の母は高校の同級生だった娘たちのことを調べ始める。分かったことを少しずつすり合わせるうちに、母たちは自分たちの過ちにも気づき始めるのだ。 なんとなく受け入れられるようになったのかと思ったあとの最終章。そこで明らかにされる事実はなんと残酷なことか。あっていいはずがない事実に愕然とする。
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母親が2人現れるという強烈な始まりから、少しずつわかっていく事実に話が二転三転と変化していき最後まで展開が読めないところが面白かった。
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