ダブルマザー の商品レビュー
先生の作品は、テーマなどに興味がなくても幾重にも幾重にも作り込まれていて、引きづり込まれるのをわかっている。しかし、またしても当直明けに引きづり込まれた。
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娘が列車に飛び込み自殺したことを葬儀を終えても信じられない馬淵温子が、遺品のバッグを改めてみると底板の下に我が子とは違う柳島詩音の学生証と財布やスマホがあった。 スマホに挟んだメモの自宅に連絡を入れて柳島の母親が来ると、遺影を見るなりそれは自分の娘の詩音だと言う。 お互いに自分...
娘が列車に飛び込み自殺したことを葬儀を終えても信じられない馬淵温子が、遺品のバッグを改めてみると底板の下に我が子とは違う柳島詩音の学生証と財布やスマホがあった。 スマホに挟んだメモの自宅に連絡を入れて柳島の母親が来ると、遺影を見るなりそれは自分の娘の詩音だと言う。 お互いに自分の子だと信じて疑わないのは、整形をしたから… 同じ時期に家出をしたから… まさか同じ高校の同級生で仲が良かったとも知らず…。 自分の娘なのに何もわかっていなかった母親たち。 まるで復讐でもするかのようななりすまし⁇ 挙句には自殺⁇ 家庭環境のまったく違う2人に共通していたのは…。 歪みあっていた母親が、子どもたちの軌跡を辿り始めてお互いに人には言えなかった秘密を語る。 真実がわかりかけたとき… 子どもの苦悩を知ったときにはそばにはいない…。 なんと衝撃すぎてついていけないほど。 親の勝手さと子どものする残酷さの極みではないかと思った。
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電車に飛び込み死亡した娘がもうひとつの家庭で別人になり変わり二重生活を送っていた…だと?整形手術を施し両家を行き来しながら一人二役を演じるなんて可能なのか?と訝しみながらも、それならもう一人の娘はどこにいるのかと気になりページをめくり続けた。どちらの母親も我が娘だと信じて譲らない...
電車に飛び込み死亡した娘がもうひとつの家庭で別人になり変わり二重生活を送っていた…だと?整形手術を施し両家を行き来しながら一人二役を演じるなんて可能なのか?と訝しみながらも、それならもう一人の娘はどこにいるのかと気になりページをめくり続けた。どちらの母親も我が娘だと信じて譲らないがどれだけ娘のことを見て理解していたのかと思う。整形したと言われようと娘と他人の区別は付くだろう(私は自信がある)。結局娘のことよりも自分の事しか考えていない母親2人だった。でもストーリーは面白くラストのイヤミス加減も最高。好き。
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いや〜そうきますか、という何とも言えない読後感。 母親が娘に向ける多様な愛情。 その自分勝手さ、痛さ、それでいて根本にある真摯な愛が沁みる。
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Amazon紹介より 飛び込み自殺を図り、死亡したひとりの女性。 なぜか、母親を名乗る女性が二人現れて。 二人の母親が、娘の死の真相に迫る衝撃のミステリー! うだるような真夏日、ひとりの女性が駅のホームに飛び込んだ。そこに、なぜか母親を名乗る二人の女性が現れる。 性格も家庭環境...
Amazon紹介より 飛び込み自殺を図り、死亡したひとりの女性。 なぜか、母親を名乗る女性が二人現れて。 二人の母親が、娘の死の真相に迫る衝撃のミステリー! うだるような真夏日、ひとりの女性が駅のホームに飛び込んだ。そこに、なぜか母親を名乗る二人の女性が現れる。 性格も家庭環境も全く異なる二人の共通点はただひとつ。娘のことを何も知らない。 死んだのは自分の娘なのか。なぜ、死んだのか。違うなら自分の娘はどこにいるのか。二人の母親は、娘たちの軌跡を辿り始める。 一人が死んだのに、母親は二人というミステリーとしてはなんとも興味をそそる序盤でしたが、次第にわかってくる事実にまだまだ知らない世界を覗いたように感じました。 普通に考えると、生みの親とか育ての親、父親は同じ?などを想像していたのですが、全く異なっていました。 事実を知ると、現実的にあり得るの⁉といったツッコみをしたくなるような事実だったのですが、今迄にない発想でしたので、ミステリーとして面白かったです。 背景にあるのは、様々な「愛」。この辺りが、自分にとって、知らない世界だったので、こういった人もいるんだと驚きました。特に「娘」の母親・温子です。 シェアハウスに住んでいるのですが、そこの住人との関係性が凄く、印象的でした。 他にも、様々な「愛」の形を目撃するのですが、想像以上に「愛」の背景にある何かが根深くあって、それぞれの登場人物の生き様にゾワッとしましたし、恐くもありました。特に女性陣が印象深く記憶に残りました。 「娘」の死を機に二人の母親が調査をすることになるのですが、2人の視点が交互に展開していくので、それぞれの心情を垣間見ることができます。 最初は背景を知らなかったので、「娘」との関係性がわからなかったのですが、知るにつれて、なかなかのドロドロ感がありました。 時折「娘」の視点も登場するので、親に対する心情も知ることになるのですが、色んなものを抱えて生きているんだなとしみじみ思いました。 親の身勝手さが、「娘」の人生や心情を定まってしまうくらい、そこには親が関わっていることに親としての行動に責任感をもたなくてはいけないと思ってしまいました。 果たして、被害者は誰なのか?本当に「娘」なのか?色んな事実を知るにつれて、「娘」が可哀そうという思いに駆られつつも、ミステリーとしては伏線回収という面白さもありました。 これで事件は終わりで一件落着かと思いきや、最後の章でひっくり返ります。どんでん返しの展開になるのですが、これを知ると、もっと現実的にあり得るの⁉と思うくらい、ちょっと強引さがありました。 一瞬、時が止まりましたし、がらりとある人物の印象が変わりました。 結果的にイヤミスっぽい余韻だったのですが、同時に女達の生き様にゾワッとしてしまいました。 辻堂さんでは珍しいイヤミスと悪女の描写があって、楽しめました。
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辻堂さん、どんどん奇想天外な方向に。あまり気を衒わなくても…ついていくのにやっとで、あまり楽しめない。隣りのは芝生は青く見えても、くれぐれも憧れすぎないようにしないと。
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とある娘のことを、自分の娘だと思ってた母親が2人。 どういう真実なんだろう、ということを予想しつつ読み進めながら自分の推察を軌道修正していくのが面白かった。 ただ最終的に見えてきた真実は、自分的にはわりと胸糞だなぁと思ってしまう感じだった。 年齢的にも立場的にも、どっちかというと...
とある娘のことを、自分の娘だと思ってた母親が2人。 どういう真実なんだろう、ということを予想しつつ読み進めながら自分の推察を軌道修正していくのが面白かった。 ただ最終的に見えてきた真実は、自分的にはわりと胸糞だなぁと思ってしまう感じだった。 年齢的にも立場的にも、どっちかというと母親寄りの思考になっちゃってるから余計にそう思うのかもしれない。
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偏愛×複数愛(ポリアモリー)…歪んだ親子愛をテーマにしたミステリー。「母ふたり娘ひとり」の真相は早々に読めてしまうものの、自殺動機など終盤の見事な伏線回収はさすが辻堂さん。灯台下暗し的なオチで、後味は悪い。とにかく娘のことを知らな過ぎる母親たちの思い込みが酷く、ドン引きしっ放しだ...
偏愛×複数愛(ポリアモリー)…歪んだ親子愛をテーマにしたミステリー。「母ふたり娘ひとり」の真相は早々に読めてしまうものの、自殺動機など終盤の見事な伏線回収はさすが辻堂さん。灯台下暗し的なオチで、後味は悪い。とにかく娘のことを知らな過ぎる母親たちの思い込みが酷く、ドン引きしっ放しだった。
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少しだけ嫌な気持ちを味わいたい方におすすめ。 惑わすお話を書くのが辻堂さんは上手い。 内容は複雑だが、難しい表現は一切無く読みやすい。結構無理あるだろ!とツッコミたくなる場面も多々ありますが、あくまで小説なので気にせず読んで貰いたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「隣の芝生は青く見えるんだよね。本当は青くなんかないのに」 「自由を一番感じられる場所って、校門のすぐ外なんだよねぇ」 娘たちは整形もせず近所に住んでてすれ違っているのに気づかない
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