星を掬う の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あーーーー泣いた、涙が止まらなかった 弥一と岡崎が来た時は、 ミステリー小説で犯人と対峙してる時よりも恐怖を感じた。 そして認知症のリアルを知った気がして、心が痛かった。 今までと違う姿になっていくのを見ていく辛さ、そして患っている本人にもプライドがあり、こんな姿は見せたくないという辛さ、 泣きながら介助している恵真のシーンあたりから涙腺が崩壊していきました。 「最高の、私の娘」 という言葉が、千鶴にも届きますように
Posted by
人の気持ちって、当人しかわからないもんだなって、あらためて実感しました。こんなにも、すれ違うのかと。こっちは、第三者目線なので、伝わらないのがもどかしい。言わないとわからないと、よく言われるけど、なんでこの国では、言わない察する文化がこんなにも根付いたのだろう。うまく行ってるよう...
人の気持ちって、当人しかわからないもんだなって、あらためて実感しました。こんなにも、すれ違うのかと。こっちは、第三者目線なので、伝わらないのがもどかしい。言わないとわからないと、よく言われるけど、なんでこの国では、言わない察する文化がこんなにも根付いたのだろう。うまく行ってるようにみえても、中身は一致してないことだらけなんだろうな。 母が認知症です。高齢なので、諦めもある。一人で生活したいと頑なだ。そうしたいんだよね、そうさせておいていいんだよね、と自問自答しながら読み進めてもいました。同じ話を何度もするのに、ずっと付き合うのも気にならなくなった。他人がいると、シャキッとして礼儀正しいのも面白い。私もこうなるのかなとは、あまり考えないようにしたい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
こんなに不幸なものか というぐらい、はっきり言って最初は 胸糞が悪いな と思った。 家庭環境も悪く、母と生き別れた自身の生活は最悪、幼少期に過ごした母との夏の思い出が唯一自分にとって希望の光だったのに… でも物語の終盤から、変化していく。母が「私」を捨てた本当の意味。自分の「親」から育てられた方法ではなくて、自分なりに子どもを育てようとするのは大きな勇気と決意がいるものなんだなあと、親に感謝したいなあと感じた。あ、あと、親と娘の、素直になれない感じ歯痒い感じが、すごく共感できた。 捨てた人、捨てられた人の心情が描かれていて、時の流れを経て両者の想いが交わる瞬間に、つい涙がでそうになったなあ。
Posted by
最初は主観目線で母親にムカムカ。 主人公が周囲と関係性を持っていくなかで、読者目線も段々と客観目線になっていく。読者の心情が主人公とシンクロして動いていく感じがして、物語に引き込まれているのを実感。 結末含めストーリー自体は型通りだけど、過程の書き方というか、登場人物の心情の動...
最初は主観目線で母親にムカムカ。 主人公が周囲と関係性を持っていくなかで、読者目線も段々と客観目線になっていく。読者の心情が主人公とシンクロして動いていく感じがして、物語に引き込まれているのを実感。 結末含めストーリー自体は型通りだけど、過程の書き方というか、登場人物の心情の動きの見せ方がやっぱり上手いなぁと思いました。
Posted by
町田さんは社会的弱者と言われる人たちの必死さや辛さ、心情の動きを書くのがすごいと思った。 最初はDV元夫から何もかも奪われていく主人公について読み進めるのが辛かったけど、さざなみハイツに住み始め、母目線での回想、母との記憶が蘇って、関係を修復していくところは読む手が止まらなかった...
町田さんは社会的弱者と言われる人たちの必死さや辛さ、心情の動きを書くのがすごいと思った。 最初はDV元夫から何もかも奪われていく主人公について読み進めるのが辛かったけど、さざなみハイツに住み始め、母目線での回想、母との記憶が蘇って、関係を修復していくところは読む手が止まらなかった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
52ヘルツの鯨たちに続き二作品目 社会的弱者と呼ばれている人たちを描くのが上手だった。 夫からのDVから逃れるためにシェルターに避難した主人公の女性。そこで出会ったのはかつて主人公を捨てた母親だった。認知症を患っておる母親の記憶を掬いながら、過去が明らかになっていくところが面白かった。 認知症を交えながらも、ちゃんとした意思を持つ時がある母親の姿が良かった。
Posted by
読み進めるのが辛い内容でした。3人の娘がそれぞれの母親と逃げずに向きあった。自分と重ねる部分もあった。この作品を読むと母への感謝しか出て来ない。
Posted by
町田そのこさんらしい支配する者と女性の闘いを描いた作品であり、特に母娘間の支配的関係性が重要視されている。 『52ヘルツ〜』は十分壮絶だったが、今作はそれを超えるハードさで、その分たどり着く先に感動と充実感が生み出されていてとても面白かった。 美保ちゃんの存在が新風を巻き起こして...
町田そのこさんらしい支配する者と女性の闘いを描いた作品であり、特に母娘間の支配的関係性が重要視されている。 『52ヘルツ〜』は十分壮絶だったが、今作はそれを超えるハードさで、その分たどり着く先に感動と充実感が生み出されていてとても面白かった。 美保ちゃんの存在が新風を巻き起こしており、堅苦しくもない。 夏の思い出の描写が凄まじく、センチメンタルになってしまった。
Posted by
52ヘルツのクジラたちを超えてきた。本を読んで泣くことってあまりないんだけどこれはもう涙無しには読めない。町田そのこの凄さがよくわかる作品に仕上がってる。映像化するだろうなー。
Posted by
町田そのこさんの作品はこれで2冊目 1作品目は52ヘルツのクジラたちを読んだ。 いやぁ〜、人の不幸すぎる人生を作るのがうますぎるし、リアルで胸糞悪くてたまらん。 それでも、それを克服していこうとする人々の在り方は読んでいて心温まりました。
Posted by