籠の中のふたり の商品レビュー
小学6年生のときに母親が自殺して以来、他人と深く関わるのを避けてきた弁護士村瀬。傷害致死事件を起こした従兄弟の亮介の身元引受人となったことで人として成長していく。ひょんなことから知った自分の出生の秘密、そして亮介のの真の動機とは…。不幸な話もあったけれど籠の中から飛び出る二人に祝...
小学6年生のときに母親が自殺して以来、他人と深く関わるのを避けてきた弁護士村瀬。傷害致死事件を起こした従兄弟の亮介の身元引受人となったことで人として成長していく。ひょんなことから知った自分の出生の秘密、そして亮介のの真の動機とは…。不幸な話もあったけれど籠の中から飛び出る二人に祝福。
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快彦と織江のやりとりが寒い。トレンディドラマ観てるみたいでそこだけ冷めた。 いくらなんでも快彦の親戚達がぶっ飛びすぎてて彼の人生壮絶すぎるし、亮介の周りの人も綺麗ごと感があって感情移入できない。 もっと生々しいのが私はすきです()
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弁護士の村瀬快彦32歳は父の死後、看護師の白鳥織江と別れます。 そんな時、新田という弁護士から同い年の従兄弟の蓮見亮介傷害致死で懲役7年の仮出所した後の身元引受人を頼まれます。 快彦が仕事に弁護士を選んだのは父を安心させることができる職業であり、濃い人間関係を築くのが苦手だった...
弁護士の村瀬快彦32歳は父の死後、看護師の白鳥織江と別れます。 そんな時、新田という弁護士から同い年の従兄弟の蓮見亮介傷害致死で懲役7年の仮出所した後の身元引受人を頼まれます。 快彦が仕事に弁護士を選んだのは父を安心させることができる職業であり、濃い人間関係を築くのが苦手だったので、一回限りの弁護士ならば、そんなに濃い人間関係にはならないからでした。 そんな快彦が十数年ぶりに会う、他人の亮介の身元引受人になるには躊躇がありましたが、亮介の仮釈放後の身元引受人を引き受け同じ家に6か月間という期限付きで暮らすことになります。 傷害致死で人を一人殺めている亮介ですが、料理が得意で、そんな事件を起こすような人間ではなく、周りからの人望も厚かったことがわかり、亮介の周りの人間と、人を避けて暮らしてきた快彦も、徐々に心を開き変わっていきます。 亮介の力によって変わり始めた快彦ですが、最後は快彦によって、亮介も変わっていきます。 『籠の中のふたり』というタイトルの意味も最後にわかります。 二人の間にあった快彦の母の自殺や亮介の父の失踪の謎も解き明かされてすっきりしました。
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奄美大島出身の母,21年前の母親の自殺から人と関わりにくくなった快彦,長いこと会ってなかった従兄弟の仮釈放の身元引受人となり,一緒に住むことになる.二人が少しずつ距離を縮め心を許し合っていく様子はとてもいい感じだった.でも,亮介が殺人に至った理由とそれを言わなかった謎がわかった時,全てが快彦を守るためだと知った時,彼一人の幸せのために快彦は知らないこととはいえ,周りは本当に不幸だったと思った.もう少し良い対処方法があったのではと悲しい. でも最後は二人,共に囚われていた籠から飛び立てるようで良かった.
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ふたりとも、まさに籠の中にいたんだな。 タイプは一見違っているようだけど、二人共真面目で優しい。 そんな人ほど、色々な罪を背負い込んでしまったり、殻に籠もってしまったりするのかもしれない。 妙な再会の仕方ではあったけど、20年ぶりに出会い一緒に暮らしたことは、必然だったとしか言い...
ふたりとも、まさに籠の中にいたんだな。 タイプは一見違っているようだけど、二人共真面目で優しい。 そんな人ほど、色々な罪を背負い込んでしまったり、殻に籠もってしまったりするのかもしれない。 妙な再会の仕方ではあったけど、20年ぶりに出会い一緒に暮らしたことは、必然だったとしか言いようがない。 これからの二人のそばには、いつも信じられる人がいてくれますように。
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さすが薬丸岳。 一気読みさせる面白さはある けど…うーん そんなに罪悪感感じなくてもいいんじゃない? そこまで自分を追い詰めなくても… ネタバレになるので、 誰のなにとは言わないけど。
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父を亡くしたばかりの弁護士・村瀬快彦は、49日のあとに恋人から別れを告げられた。 良い人だけど誰とも深く関わろうとしない性格に未来が見えないと言われて…。 快彦が小学生の頃に母が自殺をして、自分のせいではないかと思い、ずっと心を閉ざしていて他人と深く関わるのを避けてきた。 ある...
父を亡くしたばかりの弁護士・村瀬快彦は、49日のあとに恋人から別れを告げられた。 良い人だけど誰とも深く関わろうとしない性格に未来が見えないと言われて…。 快彦が小学生の頃に母が自殺をして、自分のせいではないかと思い、ずっと心を閉ざしていて他人と深く関わるのを避けてきた。 ある日、傷害致死事件を起こした従兄弟の蓮見亮介の身元引受人となり、彼と暮らしていくうちに…。 明るい亮介と過ごすうちに疎遠になっていた小学時代の旧友とも会うようになる。 やがて亮介の事件が友人たちの知るところとなり、快彦が詳しく事件を調べるうちに明らかになってきたことは…。 たった一人の男のせいで、家族が壊されるということの残酷さ…だがその男が実は…となったとき。 これほどの苦境はないのでは…と思った。 だがそれ以上に、友だちがいて未来もあると感じた。 共に生きる人がいれば、希望は持てる。
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弁護士の快彦がいとこの亮佑の身元引受人になるところから、物語りが動き出す。 静と動。エリートと挫折した人。などの対比もおもしろいが。しかし2人の心か近づきながら、葛藤する。さすがのストーリー。そして生物学上の父親の存在が2人にからみ、人生を変えた事実。おもしろい。
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薬丸岳さんの作品は深くて重たくて読み進めるのが辛いと感じさせるのと並行して、どう繋がる?自分ならどう思う?と考えさせられて最後が気になって読み進めるのばかりです。 所々に表れる『違和感』や意味ありげな言葉のつまり…がとにかく気になって、読み進めた感じです、、、 快彦と亮介、籠...
薬丸岳さんの作品は深くて重たくて読み進めるのが辛いと感じさせるのと並行して、どう繋がる?自分ならどう思う?と考えさせられて最後が気になって読み進めるのばかりです。 所々に表れる『違和感』や意味ありげな言葉のつまり…がとにかく気になって、読み進めた感じです、、、 快彦と亮介、籠の中のふたりが籠から出るためにお互いがとった行動や変化していくところ、読んでよかった一冊です。
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一人の悪党に翻弄された男達の物語。 人と距離を置きながら生きて来た弁護士・村瀬快彦が、傷害致死事件を起こした従兄弟の蓮見亮介の身元引受人となった事がきっかけで物語は大きく動き出す。 正反対とも思える二人だったが、亮介の持つ天性の明るさで、頑なだった快彦の心がほぐれていく過程が...
一人の悪党に翻弄された男達の物語。 人と距離を置きながら生きて来た弁護士・村瀬快彦が、傷害致死事件を起こした従兄弟の蓮見亮介の身元引受人となった事がきっかけで物語は大きく動き出す。 正反対とも思える二人だったが、亮介の持つ天性の明るさで、頑なだった快彦の心がほぐれていく過程がいい。 だが、事は順風満帆には進まない。 快彦が見つけた一通の手紙によって不穏な空気が立ち込め、様相は一変する。 薬丸さんの重厚感は控えめで途中で真相にも気付いたが、リーダビリティの高さで一気読み。 籠の中から解放された二人の未来に幸あれと願う。
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