バリ山行 の商品レビュー
ある同僚が打ちこむバリ登山に惹かれていく主人公。単独でのバリ登山では、深く眠るような、快楽に近い感覚を得るとともに、自分の中にある胸苦しい様々な不安が吹き出してくる。 私は数年前、仕事での人間関係に疲れていた時、登山と出会った。自然の中に一人ポツンといる孤独な感覚と、逆に自然と...
ある同僚が打ちこむバリ登山に惹かれていく主人公。単独でのバリ登山では、深く眠るような、快楽に近い感覚を得るとともに、自分の中にある胸苦しい様々な不安が吹き出してくる。 私は数年前、仕事での人間関係に疲れていた時、登山と出会った。自然の中に一人ポツンといる孤独な感覚と、逆に自然と溶け合い、その一部だと感じる感覚がmixされてなんとなく心地よく感じて、今も続けている。主人公の気持ちに共感できる点ではあるが、登山によって、不安は無くならないが悩んでいたことが少しどうでも良くなった。 自分を見失い悩んでいる方、登山が好きな方、自然を愛する方、などなどいろんな人に読んで欲しい一冊です。そして、この本を読んで、心から他の人に登山もすすめたいと思いました笑。
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読んでいて息が苦しくなるほど山行の描写が迫力ある。 山が好きな人にお薦めしたい。 ただ、こんな人が夫だったら許さん!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
やっと!!読めた!! 話題すぎて手に入らなくて、手に入ってからは忙しくて中々読み進められなかったんだけどやっと読み終わった!! 「ブロマンスが最高!!」という口コミを読んでいたので血走った目で読みました 口コミ通り!!! ブロマンスが!!!最高~~~!!!!! 躍り狂っちゃう 主人公の妻鹿さんへの気持ちの上がり下がりがめちゃくちゃリアルじゃなかった?? なんとなく気になってて、近寄れる機会探って、チャンスを逃さず山に誘って、でも思ってたのと違ったから妻鹿さんのこと傷付けてそのくせ一人おセンチになって、いざ妻鹿さんがいなくなったらそれが執着になる!!!!! あーーーーーーーーー!!!!!!やっほーーーーーーーーーーー!!!!!!!心は山頂ですよこんなの!!!!! 楽しかった~ なんか山登りしてるみたいな小説だった 鬱蒼としてて 表紙が好き
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とても読みやすかった。 芥川賞ってハードルが高いイメージがあったけれど。 作者ご本人が「オモロイ純文学運動」を目指すとおっしゃってます。 オモロイこと、読みやすいこと、大歓迎! 主人公は、修繕工事会社で働く波多。 変人と疎まれる妻鹿(めが)が、バリ登山の達人と知ります。 バリと...
とても読みやすかった。 芥川賞ってハードルが高いイメージがあったけれど。 作者ご本人が「オモロイ純文学運動」を目指すとおっしゃってます。 オモロイこと、読みやすいこと、大歓迎! 主人公は、修繕工事会社で働く波多。 変人と疎まれる妻鹿(めが)が、バリ登山の達人と知ります。 バリとは、バリエーションルートの略なのだとか。 正規の登山道を辿らない登山。 これは、危ないです。 でも、波多は妻鹿に同行することに。 山での妻鹿の言葉は魅力敵。 「合っているかじゃないんだ。 行けるかどうかだよ。 行けるところがルートなんだ」 そして、会社倒産への不安を漏らす波多にかけた言葉。 「自分の仕事をやるだけだよ。 恐怖とか不安ってさ、自分で作り出してるもんだよ」 体を動かすって、精神的な活動でもあるのかも。 頭でばかり考えないで、動いてみるって大事かな。 会社での日常とバリ登山の非日常。 組織での葛藤と自然の中での自由。 対比が、分かりやすい文章で気負うことなく描かれています。 山好きの人にはたまらない話。 描写がリアルなのです。 一緒に藪をかき分けている気分。 そして、最後に用意されていたもの。 それは何とも素晴らしい景色! 必死で藪を抜けた先…。 ゾワッとしました。
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バリ山行のバリは、 もちろんバリエーションルート ルート通りの山行をするか、 バリエーションルートに外れるか 人生も同じ 地の果てに行くような、 壮大なバリエーションではなく、 近所の山で出来そうな、 低山バリエーションってとこが、 とても沼
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芥川賞受賞作と言うことで勝手にクセのある作品なのかなと思っていたが、なかなか読みやすかった。 登場人物もリアルに描き分けられていたし、なにより私は六甲山には軽いトレッキングで登ったことがあるので、情景を浮かべながら読み進めることができた。 「登山、妻鹿さん、仕事」を軸に主人公の気...
芥川賞受賞作と言うことで勝手にクセのある作品なのかなと思っていたが、なかなか読みやすかった。 登場人物もリアルに描き分けられていたし、なにより私は六甲山には軽いトレッキングで登ったことがあるので、情景を浮かべながら読み進めることができた。 「登山、妻鹿さん、仕事」を軸に主人公の気持ちが丁寧に描かれている。社会人ならだれもが主人公に共感できるだろう。 そして妻鹿さんのような人もいる。変人とラベリングされた人に対して周りが不幸だろうと決めつけるのもよくあるし、それを自覚していないであろうことにイライラしたりもする。しかし返せばそんな人を心のどこかで羨ましいとも思っているのかも知れない。
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藪の向こう側で飲むコーヒーが美味しそうだった。 本物の不安は山と街、どちらにあるのだろう。読み終わった時は波多の言う通り、街に、人間社会のなかにあると思ったけれど。しばらくしたら妻鹿さんが山にあると思っているなら妻鹿さんにとってはそれが真実なのではないかと思えてきた。 山と街の対...
藪の向こう側で飲むコーヒーが美味しそうだった。 本物の不安は山と街、どちらにあるのだろう。読み終わった時は波多の言う通り、街に、人間社会のなかにあると思ったけれど。しばらくしたら妻鹿さんが山にあると思っているなら妻鹿さんにとってはそれが真実なのではないかと思えてきた。 山と街の対比のように、バリ山行と登山部も対比されているが、そのどちらを良しとするかもその人によるのだろう。自分がどちらなのか分かっていたほうが人生が満たされそうだと思った。 登山部から離れバリをするようになっていく波多は、この先も本物の不安は街にあると思い続けられるのだろうか。
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文章技術もストーリー展開も素晴らしいのだけれど、どうしてここでこうなる!?という主人公の感情の移り変わりだけは、私には理解不能でした。
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仕事のグチ等なんか身近だけど、へーそれで?みたいな何だろなーって感じで進んでいた話が、妻鹿さんと主人公がバリ山行をやる場面で、もの凄く苦しくなった。苦しいと言うか、描写に引き込まれ、読むのをやめられなくなった。それが苦しい。カンカンカンカンとゆっくり登っていたジェットコースターが...
仕事のグチ等なんか身近だけど、へーそれで?みたいな何だろなーって感じで進んでいた話が、妻鹿さんと主人公がバリ山行をやる場面で、もの凄く苦しくなった。苦しいと言うか、描写に引き込まれ、読むのをやめられなくなった。それが苦しい。カンカンカンカンとゆっくり登っていたジェットコースターが、頂上から一気に滑り降りるようにギューんと物語に放り込まれたような。バリ山行なんてやったことないのに、描写する言葉の意味も分からないものが多いのに、主人公のモタつきをよそにどんどん先へと進んでいく妻鹿さんに着いて行くように、私もバリ山行の場面に必死で着いていった。
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純文山岳小説、芥川賞受賞。山岳小説が好きで山動画も大好き。なのですごく楽しみに読んだ。街(会社)パートと山パートがあり私としてはもっと山の部分を読みたかった。とはいえ、山に全く登らない私が読むより、山行やってる人が読むとより理解し感じるものも多いだろう、と思う。ただ、バリエーショ...
純文山岳小説、芥川賞受賞。山岳小説が好きで山動画も大好き。なのですごく楽しみに読んだ。街(会社)パートと山パートがあり私としてはもっと山の部分を読みたかった。とはいえ、山に全く登らない私が読むより、山行やってる人が読むとより理解し感じるものも多いだろう、と思う。ただ、バリエーションルートで人生を歩んでいると自覚しているので、そこは感じるものがある、というか気を引き締めた。
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