闇祓 の商品レビュー
最初は1話完結の短編集かなと思っていましたが、 毎話違った視点から闇ハラが描かれていて、最終話で繋がる感じが面白かったです。 作者の辻村さんはいつも本当に人間の嫌な部分や、心理を言語化し、描き出すのが上手だなと思います。
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お勧めされて一気読み。面白い!! それぞれの短編しっかり面白く、最後にはつながる。辻村先生らしいミステリーを感じつつ恐ろしいホラーの物語でした。
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闇が潜んでいるという怖さ どこに潜んでいるかわからない怖さ 気配を感じる怖さ 第二章「隣人」はより身近な内容でゾワゾワした。 「普通の人」が持っている「悪意」は、やっかいで恐ろしいと思った。
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短編集?と思ったら全部繋がってた。 面白くない、こともなかったけど、ページを捲る手が止まらない!みたいなこともなかった。 微妙だった。
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人怖ホラーでした。 ファンタジーではありますが、誰でもこの人が友達・恋人・上司だったらいいなーと思っていても、実際そうなった時に何か違う、こんなじゃなかった、前の方がよかったと思うことはあると思います。 立場が変われば良くも悪くも状況に適応してしまう人間の哀しさを感じました。
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ほぼ一気読みでした。登場人物の設定が実に上手い。彼等ほどではないにしろ、実際に身近に居た・居そうな闇を抱えた人物に、これまでの自分の人生を重ねて考えてしまいました。また、各章がワンパターンに陥らないので、次の章はどうなるんだろうとページを捲らずにはいられませんでした。そしてエンデ...
ほぼ一気読みでした。登場人物の設定が実に上手い。彼等ほどではないにしろ、実際に身近に居た・居そうな闇を抱えた人物に、これまでの自分の人生を重ねて考えてしまいました。また、各章がワンパターンに陥らないので、次の章はどうなるんだろうとページを捲らずにはいられませんでした。そしてエンディングへ。解説の様な見方もあるとは思いますが、「闇祓」、続編の可能性を残してくれたと期待するのは、欲張りでしょうか。
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辻村深月さんの作品は多く読んでいるけれど、ホラー長編は初めてで新感覚の怖さを味わえた。 著者らしい心情のわかりやすさで、どっぷり世界観にハマってしまう。 ホラー作品にある超常現象的な存在はあるけれど、章ごとのどの恐怖も日常に潜む「あるある」なことばかり。 闇はどこにでもあり、私た...
辻村深月さんの作品は多く読んでいるけれど、ホラー長編は初めてで新感覚の怖さを味わえた。 著者らしい心情のわかりやすさで、どっぷり世界観にハマってしまう。 ホラー作品にある超常現象的な存在はあるけれど、章ごとのどの恐怖も日常に潜む「あるある」なことばかり。 闇はどこにでもあり、私たち自身も闇になる可能性があることを思い知らされた。
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初めて読む辻村深月氏の作品だったが、なにより一番最初に思ったのは圧倒的に読みやすいという点。文体はそこまでライトだと感じなかったが、私の好みに合っているのだろうか。兎にも角にも、ページを捲り始めてすぐに「ああ、もっと早く読んでいればよかった」と思わせてくれた。 物語は、主人公で...
初めて読む辻村深月氏の作品だったが、なにより一番最初に思ったのは圧倒的に読みやすいという点。文体はそこまでライトだと感じなかったが、私の好みに合っているのだろうか。兎にも角にも、ページを捲り始めてすぐに「ああ、もっと早く読んでいればよかった」と思わせてくれた。 物語は、主人公である原野澪の在籍する高校に不気味な転校生・白石要が転校してくるところから始まる。澪はクラス委員長の仕事で転校生の要に声をかけることになるのだが、女子高生のありふれた日常に突如として出現した異物を強調するような描き方が上手く、彼女の目線で進む物語ゆえに怖さを助長させている。 その後の章の中でも滲み出てくる、現実でも感じる他者とのズレ。読者も感じたことのある感覚だからこそ、じわじわと首元を締め続けられるような、リアルな苦しさを味わうことができる。 そして、点と点が繋がるようにして、最終章で明らかになる作中の謎。伏線を綺麗に回収する気持ちよさと、日常に潜む闇の気持ち悪さが交差し、まさに読書でしか味わえない体験ができた。猛暑に嘆く今日この頃、背筋に冷たいものが走る体験をしたい読書好きの方はぜひ読んでいただきたい。
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書名からはダークネスファンタジーのような印象を受けるが、実際のところはハラスメントの「ハラ」と、そうした闇を押し付けるハラスメントを「祓う」のダブルミーニングになっている。 それぞれが独立した物語ではあるものの、つながりもある。 読後は、相変わらずの心理描写の巧みさもあって、これ...
書名からはダークネスファンタジーのような印象を受けるが、実際のところはハラスメントの「ハラ」と、そうした闇を押し付けるハラスメントを「祓う」のダブルミーニングになっている。 それぞれが独立した物語ではあるものの、つながりもある。 読後は、相変わらずの心理描写の巧みさもあって、これはこの世の中のどこかで本当に起こっていることなのかもしれないと思わされる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
初めて辻村さんの作品を読みました。 会話とそれに続く描写が、人の心の動きを際立たせていて、ホラーとして、非常に怖い。最近街を歩くと、通りすがりに邪魔とか言われたり、逆に歩きスマホの連中を邪魔やなぁと、思ったり。闇は誰の中にもあり、転がり出すと止める術も無くどんどん大きくなる一方。 独立した物語と思っていたら、最終章は回収と再生と、続く日々への橋渡しでした。人物の描写や展開の流れに感心し、もう少し何作か読みたいと思いました。怖いものは、身近にある。目的の無い恐怖ほど怖い。
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