海を破る者 の商品レビュー
承久の乱で上皇側につき、伊予国の領地を失い没落した河野家に生まれた六郎通有。 2度目の元寇弘安の乱で水軍を率い敵軍の撃退に手柄を立て、褒賞として領地を回復、同家中興の祖ともなった。 本書で描かれる忖度せず筋を通す六郎の姿は魅力的だが、令那などの外国人との交流を通して得た国際感...
承久の乱で上皇側につき、伊予国の領地を失い没落した河野家に生まれた六郎通有。 2度目の元寇弘安の乱で水軍を率い敵軍の撃退に手柄を立て、褒賞として領地を回復、同家中興の祖ともなった。 本書で描かれる忖度せず筋を通す六郎の姿は魅力的だが、令那などの外国人との交流を通して得た国際感覚というか人間観の持ち主という設定はいかにも現代的。 圧倒的多数の侵略軍に対して当時の武士たちが抱いた危機感や、野分により危機を脱した安堵感が胸に迫る。
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伊予の国、河野六郎通有のいかにも海の男というおおらかな生き様が見事。元寇に立ち向かう御家人の気概有名な竹崎季長の変わり者ぶりも面白い。 ロシアからの奴隷だった令那や高麗の奴隷の繁の存在が新しい世界を見せている。
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時は元寇。主人公は河野六郎通有。 誰?である。 私が読んだ今村作品の中で最も人と人との繋がりをじわりじわりと熱く描いた作品ではなかろうか。時勢柄最も読まれるべき時代小説の1冊であることに間違いはあるまい。 個人的に村上甚助がイチオシ!
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信念を貫く生き方は、人の心を動かすのだと思う。強い人は優しい人なのだと、六郎の生き方に思う。今村翔吾さんらしい、熱いまっすぐな作品。
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今村さんはいつも歴史上の人物に魂を吹き込んでくれる。名前しか知らなかった人物が、人になり、好きになり、感情移入させられる。史実に残っている限られた情報から、あたかも見てきたような、リアルで生き生きとしたストーリーに変身させる。今村さんの作品が読める時代に生まれてよかった!
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元寇の襲来、弘安の役で戦った伊予水軍、河野六郎通有の物語。お家騒動や人の気持ちの動き、元寇との戦いの様子など心惹かれる描写が多く450ページあまりの本2日で読了。面白かったです。
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作風に馴染んだのか飽きたのかまだ不明ですが、想像の範疇で物事が起きて退屈ではあったが歴史の教科書よりは100倍良い。
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承久の乱で公家に味方し没落した伊予水軍、河野道有を主人公にした話 元寇、弘安の役で活躍 自家の惣領争いと、元寇と、自家に流れ着いた高麗人、ウクライナ人との交流を混ぜながら、なぜ人は争いあうのか、なせ人は分かり合うこともできるのか、を書いていく話 大河小説というよりも人間小説であって、なかなかよい話
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感想 筆者は伊予の河野氏に焦点を当てるなんて相当マニアックだな。信長の野望でも相当弱い部類だ。 しかも、鎌倉時代の御家人なんだ。長く細く生き残った家なのね。 どうやって構想を練ったのか?一遍からかな?河野氏からかな? また知ることがなかった歴史の1ページを見れたようで楽しく...
感想 筆者は伊予の河野氏に焦点を当てるなんて相当マニアックだな。信長の野望でも相当弱い部類だ。 しかも、鎌倉時代の御家人なんだ。長く細く生き残った家なのね。 どうやって構想を練ったのか?一遍からかな?河野氏からかな? また知ることがなかった歴史の1ページを見れたようで楽しく読めた。 あらすじ 時は鎌倉。元が九州に襲来する頃、伊予の河野六郎通有は家を建て直すべく、市の開催や海賊の取り締まりをしていた。 自分の知らない土地に興味があった六郎は奴隷として売買されていた繁という高麗人の男と金髪青目の令那を迎え入れる。 六郎は、日本各地の様子について叔父の息子で僧である一遍から定期的に情報を仕入れていた。 時は経ち、元の再襲来が予想される。令那と繁は国に馴染みつつあった。祭りの際に令那が地元民と踊るのを見て、人種を超えた交流に感銘した一遍は、空也上人を真似て、念仏踊りをしようと思いつく。 その後、鎌倉からの通達があり、元の襲来に向けて、博多に向かう。博多では令那を連れたことで東西の陣に入れなかったが、少弐資能が河野家を引き取ってくれ、兵力5百の独立した陣を立てる。 志賀島の戦いでは河野家は海上の先鋒を務め、敵の撃退に貢献する。しかし、叔父を亡くす。 六郎は、令那と繁を平戸の戦いの前に元の国へ帰れるように逃す。 元はさらに平戸から大軍が迫ってきたが、台風がやってきて、大船団を悉く壊滅させる。六郎は、台風の被害にあった元のものたちを助けて幕府より目を付けられる。
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いい場面もあるんだけど、どうしても設定に無理があって、なかなか物語に入り込めなかった。いや、基本は流石の面白さなんだけど、そこに落とさないでよ、それは無理あるってっていう感。
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