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海を破る者 の商品レビュー

3.8

41件のお客様レビュー

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2024/06/25

読み応えたっぷり。大河ドラマ見てるような興奮と人の生き様。史実だけではなく作者の想像力の賜物なので難しいか。「共に生きることも出来るが、殺し合うことも出来る。人とはおかしな生き物よ」「人は己の知らぬものに関してはひたすらに無関心である。理解しようとするからこそ慈しみ、理解できぬか...

読み応えたっぷり。大河ドラマ見てるような興奮と人の生き様。史実だけではなく作者の想像力の賜物なので難しいか。「共に生きることも出来るが、殺し合うことも出来る。人とはおかしな生き物よ」「人は己の知らぬものに関してはひたすらに無関心である。理解しようとするからこそ慈しみ、理解できぬからこそ憎しみ合う」「人というものは歳を重ねるにつれ、様々なものを背負って本質を見る目が曇っていく。そしてさらに歳を重ねると共に一つ、また一つとそれを下ろしていき、心が晴れてゆくものよ」1000年前と同じ争いが世界各地で、今も。はー…。

Posted byブクログ

2024/06/25

 侵略の歴史が世界中で繰り返されている。  本作の時代設定は元寇だ。  中国を中心に西へ東へと勢力を拡大する元の勢いは燎原の火のごとし。  しかし、そこには悲劇がある。  西域に平和を夢見ていた若者が、西域からの娘に会うことで日ノ本から平和について思いを巡らすことになる。  承...

 侵略の歴史が世界中で繰り返されている。  本作の時代設定は元寇だ。  中国を中心に西へ東へと勢力を拡大する元の勢いは燎原の火のごとし。  しかし、そこには悲劇がある。  西域に平和を夢見ていた若者が、西域からの娘に会うことで日ノ本から平和について思いを巡らすことになる。  承久の乱で朝廷側についての敗北により、一時期は源、北条に次ぐ家柄とうたわれた河野家は伊予の貧乏御家人に成り下がっていた。  さらに、父と伯父とで血肉を争った結果、河野家は風前の灯だった。  そんな家に嫌気がさした河野六郎は、海の向こうに平和な国を夢見ていた。  ある日、奴隷商人が連れてきた奴隷の中に、金髪碧眼の目をした娘がいた。  六郎はその場で、その娘を買うことにし、ついでに俺を同行させろと主張した高麗人の青年も合わせて引き取った。  娘は「れいな」と名乗り、”るうし”の”きいえふ”から来たという。  日ノ本で奇異な見た目に、人々は天女か天狗かと言ったが、次第に彼女に親しみを感じるようになってくる。  合わせて、高麗人の繁は、元に村が滅ぼされたことから、力を得たいと弓に刀を習い始める。  二人とも、元に滅ぼされてこの国まで流れ着いた。  今は没落しているとはいえ、河野家は船大将を預かる家柄。  大陸からは日ノ本に攻め込む元の動きが逐次報告され、二度目の元の襲来が近づいていることを察知していた。    歴史は揺れ戻して繰り返す。  その度に、愚かとあきらめるのか、次の一手を探すのか。

Posted byブクログ

2024/06/24

なかなか含蓄のある小説だった。思わずほろっとする場面もあった。神風が吹き大軍で押し寄せた蒙古軍は二度とも大敗して日の本を襲うことを断念した歴史上の出来事までの話しでありそこには一遍上人まで登場する外国の人を助ける話しもあり楽しく読み終えた。

Posted byブクログ

2024/06/23

今度は元寇。今村さんの目のつけどころがなんかすごいよなあ~。確かになんかあったから元を撃退出来たんだよなあ。学校教育では簡単に流されてたなあ・・・

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2024/06/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2024.6.16 作者の筆力で最後まで読みましたが、物語が嘘っぽく感じました。異国人の二人にリアリティが感じられませんし、主人公の考え方や行動も、そんなことある訳ないと思わせるものでした。期待が大きかっただけに残念です。

Posted byブクログ

2024/06/14

ひゃーそこ切り取ってきたかー というのがまず思ったこと でも、言われてみればたいへん興味深いとこだわね 日本史における大事件だものね むしろ日本滅亡の危機だったもんね そして元寇で大活躍した河野水軍大将河野有通も描き甲斐あるのはもちろんだけど、一遍上人っていう個性的なバイプレ...

ひゃーそこ切り取ってきたかー というのがまず思ったこと でも、言われてみればたいへん興味深いとこだわね 日本史における大事件だものね むしろ日本滅亡の危機だったもんね そして元寇で大活躍した河野水軍大将河野有通も描き甲斐あるのはもちろんだけど、一遍上人っていう個性的なバイプレーヤーも親戚にいるしね 歴史小説の題材としてはほんといいとこ切り取ってきたな〜 さすが今村翔吾さんだし、当たり前だけど歴史ってふかいわ〜 そして歴史オタクをニヤリとさせる小ネタの仕込みがうまいんよなー それにしても河野通有からここまで広げる想像力よ 小説家ってすごいなーって思ったけど やっぱりわいはエンタメバリバリな今村翔吾さんのほうが好きやな〜 バリバリ伝説

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2024/06/11

元寇のことを台風で勝ったくらいしか知らない身で読んだので、河野通有についての前知識はゼロ。 物語を通して彼の勇敢さと優しさにひかれていきます。 もちろんフィクションであり、国の存亡をかけた戦いにこの物語のような場面は有り得なかっただろうが、しかし歴史の核となる部分は壊さず、そ...

元寇のことを台風で勝ったくらいしか知らない身で読んだので、河野通有についての前知識はゼロ。 物語を通して彼の勇敢さと優しさにひかれていきます。 もちろんフィクションであり、国の存亡をかけた戦いにこの物語のような場面は有り得なかっただろうが、しかし歴史の核となる部分は壊さず、それでいてしっかり人間くさいドラマが描ける今村翔吾さんの魅力にどっぷり浸かれました。

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2024/06/11

なぜ、人と人は争わねばならないのか? 日本史上最大の危機である元寇に、没落御家人が御家復興のために立つ。 かつては源頼朝から「源、北条に次ぐ」と言われた伊予の名門・河野家。しかし、一族の内紛により、いまは見る影もなく没落していた。 現在の当主・河野通有も一族の惣領の地位を巡り、...

なぜ、人と人は争わねばならないのか? 日本史上最大の危機である元寇に、没落御家人が御家復興のために立つ。 かつては源頼朝から「源、北条に次ぐ」と言われた伊予の名門・河野家。しかし、一族の内紛により、いまは見る影もなく没落していた。 現在の当主・河野通有も一族の惣領の地位を巡り、伯父と争うことを余儀なくされていた。 しかしそんな折、海の向こうから元が侵攻してくるという知らせがもたらされる。いまは一族で骨肉の争いに明け暮れている場合ではない。通有は、ばらばらになった河野家をまとめあげ、元を迎え撃つべく九州に向かうが…… アジア大陸最強の帝国の侵略を退けた立役者・河野通有が対峙する一族相克の葛藤と活躍を描く歴史大河小説。

Posted byブクログ

2024/06/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今村さんには大変期待していますが、本書は着目した人物や事件は特筆すべきところがありますが、物語の中核は昨年散々批判を浴びた「どうする家康」の平和主義を想起させるもので、二人の異国人の存在の取ってつけた感も含めて少し期待外れ、、、。2024-030

Posted byブクログ

2024/05/25

あまり詳しく知らなかった時代設定ですが、国を守ろうとする意気込みが現れた人間ドラマが面白かったですり

Posted byブクログ