海を破る者 の商品レビュー
歴史小説に開眼した(かも)! 元寇でも、色々な国の人が沢山亡くなった。戦争は本当に愚かなこと。国を暴走させないために、9条は守らねば!
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歴史の授業で必ず習う「元寇」。鎌倉中期の日本を襲った二度の蒙古襲来。授業では割と軽く「海戦に不慣れな元の船団が台風によって壊滅的被害を被り日本の勝利に終わった」くらいの説明だったような。 文永の役、弘安の役。 蒙古帝国は一度たりとも侵略をあきらめたことがないという。その源流を汲む元が日ノ本を襲う。本当に「神風」が吹いたのか。台風だけで元が撤退したのか。今まで深く考えもしなかった「元寇」についてとても興味深く読んだ。 対馬、壱岐を抑えながらなぜ元は敗れたのか。 弘安の役に出陣した没落御家人河野家棟梁六郎の闘い。 異国から売られてきた玲那と繁との付き合いの中で六郎が知ったこと、固めていった思い。 鷹島での迎撃。五十万の江南軍を迎え撃つ鎮西郡三万騎の戦い。この時期に来る野分(のわき)を予想し、江南軍をあえて小島に上陸させるという軍略。 「ここが抜かれれば、日ノ本は終わりだ」という不退転の決意。 思いもよらなかったラストの展開。六郎がみつけた己の生きざまに胸を打たれる。
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さすが今村翔吾さんだと思った。主人公河野六郎通有は、奴隷となっていた令那と繁を買い取り、当時の人たちなら怖がったりすることも当たり前だと思うのに異例の買い取りをしたり、蒙古人や、高麗人などを命令に逆らってでも救い、今村翔吾さんらしい人物像だなと思います。新しい新刊、駒井重勝の本も...
さすが今村翔吾さんだと思った。主人公河野六郎通有は、奴隷となっていた令那と繁を買い取り、当時の人たちなら怖がったりすることも当たり前だと思うのに異例の買い取りをしたり、蒙古人や、高麗人などを命令に逆らってでも救い、今村翔吾さんらしい人物像だなと思います。新しい新刊、駒井重勝の本も楽しみにしています!【小6】
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元寇に至るまでの幕府・御家人の行動・活躍・考え方を描く物語 台風で元を退けた元寇という記憶しかないが、今更だけど何の疑問もなく、当時の背景や経緯も何も疑問もなく受け入れいました(恥ずかしい限りです) 繁と令那が旅立つまでの人間描写は★4レベルであるが、元寇のところは盛り上がるところなのに、何故か個人的には文字をなぞるような感じになったのが残念でした
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河野六郎の考えや一族・反目していた他家が纏って行く過程を描くには渡来した二人との日々を書かなければならなかったのだろうけど… 歴史物が好きな私にとっては一冊の中のその比率が多すぎないか?リズムが悪くないか?とジリジリした。もっと読者の力を信じても良いのでは?(上から目線 笑) 六...
河野六郎の考えや一族・反目していた他家が纏って行く過程を描くには渡来した二人との日々を書かなければならなかったのだろうけど… 歴史物が好きな私にとっては一冊の中のその比率が多すぎないか?リズムが悪くないか?とジリジリした。もっと読者の力を信じても良いのでは?(上から目線 笑) 六郎の男気、それに従う家臣・伯父、奸計までしていたが度量の深さに最後は従う御家人…その辺りは読んでいて痛快だった。 タイトルの"海を破る者"って、ほー、そうか。
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承久の乱で没落し、また一族の内紛により力を失った伊予の有力御家人河野氏の当主六郎は家の復興及び日ノ本を守るべく、元の侵略の前に立ちはだかる。海を舞台にした一つの映画を見ているような気分にさせられる作品。
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元寇の話と聞いて歴史嫌いな私は「むむ」と思ったけど、 読みやすかった!! 六郎男気溢れるわーー♡#読了
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夢のある話で面白かった。続編が読んでみたいと思う作品。また大きな船を作って令那と繁に会いに行くというのはどうだろうか?六郎の夢をかなえてあげたい。
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承久の乱に敗れ、内紛により衰退した鎌倉幕府御家人が異国の大軍、元に立ち向かう話。 主人公の河野家当主六郎の実直さに心惹かれ、思わず応援したくなる。 異国の地からやってきた繁と令那は史実の人物ではないかもしれないが、物語に欠かせない存在となっている。 得体の知れない超大国、元との戦...
承久の乱に敗れ、内紛により衰退した鎌倉幕府御家人が異国の大軍、元に立ち向かう話。 主人公の河野家当主六郎の実直さに心惹かれ、思わず応援したくなる。 異国の地からやってきた繁と令那は史実の人物ではないかもしれないが、物語に欠かせない存在となっている。 得体の知れない超大国、元との戦いを通じて成長していく河野家の人々から目が離せない一作。
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