カフネ の商品レビュー
自死なのか自然死なのか。弟を亡くした薫子はその他いくつもの不遇が重なる中でせつなと出会いその関係性の中で立ち直り成長していく物語でした。全体を通して出産や子育てに言及した内容と感じました。薫子の視点で、登場人物の事実や背景が徐々に明らかになっていく展開など大変興味深く読了しました...
自死なのか自然死なのか。弟を亡くした薫子はその他いくつもの不遇が重なる中でせつなと出会いその関係性の中で立ち直り成長していく物語でした。全体を通して出産や子育てに言及した内容と感じました。薫子の視点で、登場人物の事実や背景が徐々に明らかになっていく展開など大変興味深く読了しました。 星4つです。
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美味しそうな料理の数々。その表現にうっとり。登場人物は一緒にいて息苦しくなりそうな人々ばかりだが、話はスラスラと読めた。表紙も好きな感じ。
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一気読みで号泣。 バツイチ41歳の薫子が、弟を失くして出会ったせつなとカフネ。 私は私でいいんだと、どんな自分でも前を向いて生きていけるんだと、強く背中を押してくれるような本でした。 せつなの料理が生きる力をくれるように、物語が心に沁み渡る。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1人で生きることは見方によってはかっこよかったり、自立しているように見えるのかもしれません。ただ社会に出ている人で真に1人で生きられる人はいません。 自分が辛い時、困っている時、今日はちょっと頑張れなさそうな時、誰かを頼ることの大切だということを学びました。 周りと比べて、私より困っている人がいるから、私より大変な人がいるからと、ついつい頑張ってしまう人がいます。そういう人ほど、本当は助けが必要になることが多いのに、助けを求められないでいます。 自分にも人にも甘いのと、人を頼ることは同じことではありません。人を頼ることは自分の弱さや過ちを認めているからこそ、できることだと思います。 自分以外の人が腹の底で何を抱えているか、何に悩んでいるかは分からはずはないけれど、分かろうと歩み寄る必要があるとこの小説を読んで感じました。 そして何よりご飯が美味しそうです。夜に読んだらお腹なりますよ?人とご飯を食べることの温かみや優しさも伝わってきました。
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家族であっても、どれだけ親しい間柄でも、本当の心の内は誰にも分からない。 人は誰かに頼らなくても生きていけるかもしれない。 それでもやっぱり、自分を受け止めてくれる人や、うんうんって話を聞いてくれる人、守ってあげたい人、離れていても幸せを願う人、そういう誰かがみんなにいたらいいな...
家族であっても、どれだけ親しい間柄でも、本当の心の内は誰にも分からない。 人は誰かに頼らなくても生きていけるかもしれない。 それでもやっぱり、自分を受け止めてくれる人や、うんうんって話を聞いてくれる人、守ってあげたい人、離れていても幸せを願う人、そういう誰かがみんなにいたらいいなって思う。 春彦君の笑顔のように心に残る一冊になった。
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図書館で借りて読んだけど、内容が良すぎて これは手元に欲しいと思って近頃買いに行くつもり 人は言葉にしないと内側に秘めた事は何も分からないなと思った そして娘が最近産まれたから尚更心に響いた この先の未来がどうなるか分からないけど、言葉にして大切な人達と生きていけたらいいな
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愛するとは、愛されるとは、どういうことなのか? 考えさせられました。 やはり、誰だって愛されたいし必要とされたい。 でも愛し方を間違えると、愛された方は苦しくなってしまうこともあるのですね…… 初めは、おいしそうな料理を短時間でパパッと作ってしまう家政婦の志麻さんみたいだぁ(о´...
愛するとは、愛されるとは、どういうことなのか? 考えさせられました。 やはり、誰だって愛されたいし必要とされたい。 でも愛し方を間違えると、愛された方は苦しくなってしまうこともあるのですね…… 初めは、おいしそうな料理を短時間でパパッと作ってしまう家政婦の志麻さんみたいだぁ(о´∀`о)なんて思って読んでいたけれど、読み進めていくうちに登場人物たちそれぞれの胸に秘めた寂しさが伝わってきました。 特に主人公薫子の苦しい気持ちか痛いほど分かる女性は多いのではないかなぁ? でも、ものすごく力強く前を向いて歩き始める姿がとてもカッコ良かった。爽やかな読後感でした。
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人間は、個人のものであり、親のものでも無い。 ひとつひとつ明らかになることが辛かったり、認められなかったり、納得したり出来なかったり。 姉弟の関係が尊いもので、個人を尊重していく育て方は、果たして間違いであったり、間違いでなかったりと中々結果の出ない事だと思った。 カフネの存在が...
人間は、個人のものであり、親のものでも無い。 ひとつひとつ明らかになることが辛かったり、認められなかったり、納得したり出来なかったり。 姉弟の関係が尊いもので、個人を尊重していく育て方は、果たして間違いであったり、間違いでなかったりと中々結果の出ない事だと思った。 カフネの存在が、たくさんの人間模様をあらわにしていく様がのめり込んでいった。
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久しぶりにこの本を売らずに残そうか考えた。 描写が身近で綺麗で繊細だった。 ご飯も美味しそうだったし。 今どきのジェンダーレスな題材ではあるけれど押し付けがましくなく自然な描写。 特に弟の心情には共感できることがたくさんあった。 愛されているけどそれは自分が顔色を窺って周りの人た...
久しぶりにこの本を売らずに残そうか考えた。 描写が身近で綺麗で繊細だった。 ご飯も美味しそうだったし。 今どきのジェンダーレスな題材ではあるけれど押し付けがましくなく自然な描写。 特に弟の心情には共感できることがたくさんあった。 愛されているけどそれは自分が顔色を窺って周りの人たちが嬉しい気持ちになれるように自分を押し殺して生きてきたからだ。 とても自分勝手な考え方ではあるけれど実際そういうところがあると思う。 そんな私に寄り添った登場人物だった。 最後の方は色々真実が明かされる感じであんまりそこは必要なかった気がするけど、それでもどこかほっとできて心が軽くなる物語だった。
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最初のページから、グイグイ引き込まれて読むのが止まらなかった。いろんな社会問題も取り入れながら、主人公がどう再生していくのか。読んでる自分のことも合わせて考えさせられるお話しでした。
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