1,800円以上の注文で送料無料

カフネ の商品レビュー

4.4

184件のお客様レビュー

  1. 5つ

    98

  2. 4つ

    54

  3. 3つ

    23

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/10/14

迷いなく満点を付けたい。誰からも好かれる、非の打ち所ない弟が突然亡くなる。弟の元彼女のせつなと薫子、生きるという事は何かというのを考えさせられる。時折、泣きそうになる。どんどん面白く、引き込まれる物語。素晴らしいものを読んだ。

Posted byブクログ

2024/10/14

以前から『パラ・スター』『カラフル』が読みたいと思っていた、初めましての阿部暁子さん。 法務局に勤める野宮薫子・40歳。お見合いで結婚して4年になる夫から突然離婚を切り出され、しかも溺愛していたひとまわり年下の弟・春彦にも急死されてしまう。春彦の遺言により、弟の元恋人・小野寺せ...

以前から『パラ・スター』『カラフル』が読みたいと思っていた、初めましての阿部暁子さん。 法務局に勤める野宮薫子・40歳。お見合いで結婚して4年になる夫から突然離婚を切り出され、しかも溺愛していたひとまわり年下の弟・春彦にも急死されてしまう。春彦の遺言により、弟の元恋人・小野寺せつなと会ったのをきっかけに、彼女の勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに…。 「カフネ」とは、ポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」を表す言葉なんだそうです。 前評判どおりすごく良かったです。面倒くさいくらい真面目な薫子も野良猫のようなせつなも、二人とも本当に愛しいし、カフネの活動も本当に素晴らしい。弟の死というちょっとしたミステリ要素もあり、ぐんぐん読まされちゃいました。 子どもを持つこと持たないこと、ワンオペ子育て、シングルマザー、介護、同性愛などなど、現代のさまざまな問題を織り込みつつ、食べること、誰かと一緒においしく食べることの大切さを伝えてくれています。

Posted byブクログ

2024/10/14

とてもよい本と出会えました。ありがとうございます、ブクログ…! 読み始めた最初の部分からは、最後にこんな関係が形作られるとはまったく想像できない終わりでした。 〝カフネ〟ポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」を表すとのこと。 そんな感情を持てる相手に出会えることっ...

とてもよい本と出会えました。ありがとうございます、ブクログ…! 読み始めた最初の部分からは、最後にこんな関係が形作られるとはまったく想像できない終わりでした。 〝カフネ〟ポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」を表すとのこと。 そんな感情を持てる相手に出会えることって、奇跡的で幸せなこと。 薫子とせつなの2人が本当に、弱くて強くて、愛おしかった。

Posted byブクログ

2024/10/13

初めての阿部暁子さんです。 亡くなってしまった弟、春彦の元恋人、小野寺せつなと待ち合わせしているところから始まる。 遅れてくるのに謝りもしない小野寺せつなにイライラする野宮薫子。もうここから面白い! 突然亡くなってしまった天使のような春彦。 遺言書に元恋人 小野寺せつなの名前が...

初めての阿部暁子さんです。 亡くなってしまった弟、春彦の元恋人、小野寺せつなと待ち合わせしているところから始まる。 遅れてくるのに謝りもしない小野寺せつなにイライラする野宮薫子。もうここから面白い! 突然亡くなってしまった天使のような春彦。 遺言書に元恋人 小野寺せつなの名前が。 なぜ春彦は亡くなってしまったのか。 小野寺せつなには何があったのか? 公隆はどうして離婚したのか? 野宮薫子の離婚、弟の死、真面目で突き進む感じにイラッとしたり、共感したり。 表面には出さないが、人にはそれぞれ思っていることがあり、それはなかなか分かり合えず、難しい。 小野寺せつなの作る、美味しそうな料理。 レシピ本になったらいいのにとおもいました。 ミステリーではないが、真相がわからなくてハラハラドキドキでした。 でも、私もこんな風に少しでも助けていけるようになりたいなと思いました。 とても優しく心があたたかくなる一冊でした。

Posted byブクログ

2024/10/11

一方的な離婚と溺愛していた弟の急死で悲嘆にくれていた女性が、家事代行サービス会社「カフネ」を手伝い始める物語。 カフネとはポルトガル語で、「愛する人の髪にそっと指を通すしぐさ」を表す言葉。 阿部暁子さんは「金環日蝕」に次いで2冊目でしたが、色々な感情があふれてきて心を揺さぶられ...

一方的な離婚と溺愛していた弟の急死で悲嘆にくれていた女性が、家事代行サービス会社「カフネ」を手伝い始める物語。 カフネとはポルトガル語で、「愛する人の髪にそっと指を通すしぐさ」を表す言葉。 阿部暁子さんは「金環日蝕」に次いで2冊目でしたが、色々な感情があふれてきて心を揺さぶられる作品でした。 序盤から不穏な空気で引き込まれ、先が気になる展開でぐいぐい読まされました。 真面目で努力家の薫子と、弟の元カノで無愛想なせつな。水と油のようで年齢も一回り違う二人が、次第に距離を縮めていく過程がとてもいい。それに、せつなが作る料理が美味しそう。 不器用な優しさが心に沁みました。 多様性、貧困、虐待、介護など、「今」の問題が盛りだくさん。 生きるということ、人との関わり方、家族の在り方、子供を持つことなど、色々考えさせられる物語でした。

Posted byブクログ

2024/10/11

人が人を全て理解することはほぼ不可能なのだろうな。それでも人が人を思う気持ちはきっと誰にでもあるのだから、世の中の光はそこなのかもしれません。 薫子さんの強烈なキャラクターに、笑ったり泣いたり、一冊丸ごとずっと心を揺さぶられました(最初はせつなさんに)。 ああ、とても優しいお話で...

人が人を全て理解することはほぼ不可能なのだろうな。それでも人が人を思う気持ちはきっと誰にでもあるのだから、世の中の光はそこなのかもしれません。 薫子さんの強烈なキャラクターに、笑ったり泣いたり、一冊丸ごとずっと心を揺さぶられました(最初はせつなさんに)。 ああ、とても優しいお話でした。 心の底の優しさとか、やる気のようなものを揺さぶられるような。 きっともう一度、もう一度、と読み返したくなると思います。 なんといってもおいしそう。

Posted byブクログ

2024/10/09

良かった。 お料理が美味しそう。 コンビニでプリン買って来ちゃいました。 世の中、色んな家庭があり色んな考えの人が居る。 多様性って言葉もよく聞く。 でも、自分は本当に理解しているのだろうか。 自分以外の人のことは、想像するしかない。 想像は足りているのか? 振り返るきっかけ...

良かった。 お料理が美味しそう。 コンビニでプリン買って来ちゃいました。 世の中、色んな家庭があり色んな考えの人が居る。 多様性って言葉もよく聞く。 でも、自分は本当に理解しているのだろうか。 自分以外の人のことは、想像するしかない。 想像は足りているのか? 振り返るきっかけになった。

Posted byブクログ

2024/10/09

離婚,弟の急死。生きる事は大変だが,辛い時助けてくれる人がいたら何とかなる。薫子を救ったのは弟の元恋人せつな。彼女達の家事代行は仕事の枠を超える。亡弟やせつなの秘密に動揺。心揺さぶる本。

Posted byブクログ

2024/10/08

「マジメな人ほど、誰かのちからを借りることが苦手」 これ本当にそうだと思う。 みんなもやってるし私もやらなきゃ みんなが出来るのに自分だけ出来ないなんて言えない 出来ない自分はゆるせない 出来ない自分はかっこ悪い 誰かに助けてって言えたらどんなに楽か、でも助けてっていう自分...

「マジメな人ほど、誰かのちからを借りることが苦手」 これ本当にそうだと思う。 みんなもやってるし私もやらなきゃ みんなが出来るのに自分だけ出来ないなんて言えない 出来ない自分はゆるせない 出来ない自分はかっこ悪い 誰かに助けてって言えたらどんなに楽か、でも助けてっていう自分が恥ずかしい なかなか手放せないんだよね。 すごくよく分かる。 薫子も、せつなも、人のことをとても大切にできる人で、頑張り屋さんで、その分自分が後回しになる、苦しかった、読んでて。 でもふたりの関係、素っ気ないようで本当は気にかけていて、言葉も悪かったりするけど、掛け合いがなんだか心地よかった。 わたしは自分に正直に生きているか 自分が望むこと欲しいものを手に入れる生き方をしているか 選ぶのはわたしの心 わたしの人生もわたしの命も、わたしだけのもので、わたしが使い道を決められる 美味しいとおもうこと、楽しいと思うこと、嬉しいって思うことが、生きていくためにどれだけ大切か

Posted byブクログ

2024/10/06

外で頑張る分、自分の事は後回しにで食事や家事が疎かにになるって事確かにあって、それに育児や介護も重なれば追い詰められて、やらなきゃいけないって分かってても、逆に何も出来なくなる気持ちよく分かるなあ。 薫子やせつなが抱える苦悩、訪問先の家族の切迫した状況を薫子のモーレツ努力とせつ...

外で頑張る分、自分の事は後回しにで食事や家事が疎かにになるって事確かにあって、それに育児や介護も重なれば追い詰められて、やらなきゃいけないって分かってても、逆に何も出来なくなる気持ちよく分かるなあ。 薫子やせつなが抱える苦悩、訪問先の家族の切迫した状況を薫子のモーレツ努力とせつなの作る料理で中和されて、心温まる作品。

Posted byブクログ