なぜ働いていると本が読めなくなるのか の商品レビュー
三宅さんがたくさんの読書愛を語る姿は好きですが、新書が苦手な私には難しく、過去の時代の話は結構読み飛ばしました。 最終章の、現代は「自分の中の内面が働かせてしまう」というところは、SNS社会で存在するかわからない、遠くの人とも比較できてしまう時代ならではの悩みだと思いました...
三宅さんがたくさんの読書愛を語る姿は好きですが、新書が苦手な私には難しく、過去の時代の話は結構読み飛ばしました。 最終章の、現代は「自分の中の内面が働かせてしまう」というところは、SNS社会で存在するかわからない、遠くの人とも比較できてしまう時代ならではの悩みだと思いました。最初から働き方改革を適応されているこれからの若者の意識は違うのかもしれません。なので10年ごとに現状分析して欲しいなと思いました。 半身で働く社会は理想なんだけど、仕事をある程度習熟するには全身で働く時期も必要なんじゃないかと思ってしまうのは、私が古い人間だからかもしれません。
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読書に関するの歴史本であって、どう言った本が読まれていたのか、それは何故かという歴史の紐解きに注力されている 皆が惹かれるであろう、なぜ働いていると本が読めなくなるのか、という点に関してはあまり目新しいことを言っておらず、働くスタンスを変えようといった浅い結論に達している。 ま...
読書に関するの歴史本であって、どう言った本が読まれていたのか、それは何故かという歴史の紐解きに注力されている 皆が惹かれるであろう、なぜ働いていると本が読めなくなるのか、という点に関してはあまり目新しいことを言っておらず、働くスタンスを変えようといった浅い結論に達している。 また、引用が使われ過ぎており、適切な使い方をされた際のスマッシュ感がなく飽きてしまう。 申し訳ないが前半の歴史分析で飽きてしまって歴史考察部分は飛ばしてしまっているので全部読むと違うのかもしれない。
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著者の言いたいこと、伝えたいことが書かれてあるところが面白かったです。 また、実際、私自身も2024年から社会人となり中々プライベートの時間(運動や読書、などなど)を取ることができないことにもやもやしていたところだった。そんなとき、この本に出会い読書できていなんだよなぁという共感...
著者の言いたいこと、伝えたいことが書かれてあるところが面白かったです。 また、実際、私自身も2024年から社会人となり中々プライベートの時間(運動や読書、などなど)を取ることができないことにもやもやしていたところだった。そんなとき、この本に出会い読書できていなんだよなぁという共感からこの本を読み始めた。 序盤は著者が働き始めてから本が読めなくなったという経験からこれまでの日本は本を読めていたのかどういう人が読んでいたのかなどの歴史をまとめていた。それらを踏まえて現代へと焦点を当てて本が読めない現代社会に対して著者の意見を述べていた。今回の内容は本にフォーカスした話として思われるかもしれないが、現代社会の問題点を述べており今後の社会の在り方や自分たちの生活をどのようにすべきかと問うており、非常に面白い。つまり、本以外にも当てはまり自分の生活をどうしていきたいのか考えさせてくれる本である。 読み直したい本の1つであり、本書以外の作品も読んでみたいと感じた。
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「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」 著者は新卒1年目に気づいた。今まであんなに本を読んでいたのに、読める時間はないわけじゃないのに、本に手が伸びない。好きな作家の作品を追いかけることもやめてしまっていた。 流行の作品「花束みたいな恋をした」にも、同じ現象を見た。 そこから、...
「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」 著者は新卒1年目に気づいた。今まであんなに本を読んでいたのに、読める時間はないわけじゃないのに、本に手が伸びない。好きな作家の作品を追いかけることもやめてしまっていた。 流行の作品「花束みたいな恋をした」にも、同じ現象を見た。 そこから、労働環境や社会的階級により読書ができるできないが左右されること、 近代(明治に始まる)われわれ日本人の読書体験とはどのようなものか、誰がどんな本を読み、いつどんな本が必要とされ受け入れられたか、数々の文献を引用し、時には文学作品から当時の息吹を感じながら繙いていく。 労働者とインテリ(ワナビー)をわける修養と教養など、現代のわれわれに無意識に受け継がれている読書への態度など、多くの観点から読書を読み解いていく。
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労働や階層、社会といった切り口から読書という行為について分析。緻密、膨大な研究に基づく、破綻のない整然とした主張に納得させられる。 自分の中で漠然としていた読書とSNSの性質の違いを明確に認識することができ、より読書に集中するきっかけとなった。
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「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」 会社帰りに書店に立ち寄り、ふとタイトルが目に留まった。 気づけば、まえがきを読み始めていた。 「そうか、本が読めていないのは働いているからか」という、既に知っているようで実感しきれていない気づきがあったからかもしれない。 最近本を読めて...
「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」 会社帰りに書店に立ち寄り、ふとタイトルが目に留まった。 気づけば、まえがきを読み始めていた。 「そうか、本が読めていないのは働いているからか」という、既に知っているようで実感しきれていない気づきがあったからかもしれない。 最近本を読めていなかったそんな私だが、先月育児休職を取得したことで、「働かなくてよい時間」をタイミングよく確保できたことから、この機会を逃すまじと、最後まで読んでみた。 タイトルの雰囲気から、脳科学的な観点でまとめられている本なのだろうと推測していたが、読み進めると驚いた。なんと本書の大半を、明治から現在に至るまでの読書史と労働史の記述が占めている。 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問いに対し、著者は「昔の人だって忙しく働いていたが、本は読めていた」という事実に注目し、「時代の流れやそれに伴う人々の価値観の変化が影響しているのではないか」という仮説を立て、それを検証していくプロセスをとっているためだ。 はじめは、「本が読めなくなる理由を早く教えてくれよ」という気持ちで読んでいたが、各章でまとめられている、各時代において人々が置かれた状況や労働に対する価値観、その中で読書はどのような位置づけだったのか、といった、これまで自分が知らなかった、あるいは、考えたこともなかった内容に、いつの間にか夢中になっていた。 そしてこの体験は、まさに著者が述べる「大切なのは、他者の文脈をシャットアウトしないことだ。仕事のノイズになるような知識を、あえて受け入れる。仕事以外の文脈を思い出すこと。そのノイズを受け入れること。それこそが、私たちが働きながら本を読む一歩なのではないだろうか。」という結論に結びつく。 最終章では、新時代の社会のあり方として「半身社会」を提唱している。我々にどこまでも全身のコミットメントを求める資本主義社会の中で、全身全霊で生きるのは自我を消失させられてしまうから、自分を、そして、自分以外の人間を覚えておくために半身を残しながら生きよう、というメッセージだ。 この部分を読んでいる時、私は素晴らしい考えだという賞賛の気持ちになったが、その一方で「全身全霊で取り組んだときのみ、真の価値あるものを創出できる、あるいは、提供できることは確かにある。全員が半身社会のマインドで生きていたら、そういうものが世の中に生まれなくなり、社会は停滞するのではないか。」という疑義の念も抱いた。自分の中に理想は、まだない。ただ、今回本をじっくり読み、社会の今後のあり方について、誰かの意見を真剣に受け止め、同時に自分にも問いかけて考えられたのは、これまでかなりの比重を置いて取り組んできた仕事から一時的に離れ、自分に余裕が生まれていたからなのは間違いない。常に自分に余裕を持つよう意識し行動すること、余裕で生まれた余力を自分自身だけでなく自分以外にも与えること。この想いをもって、これからの社会について考えていきたい。
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労働に対してどういった価値を見出すのか、意味づけをするのかは時代によって大きく異なる。 時代を覆う考え方に影響を受けていることを 認識していないと、自分にとって大事なもの(読書や大切な人との時間)を見失ってしまうのだと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
題名の通り近年話題となっている読書離れについて「労働と読書」の歴史を辿りながら解説している作品。明治時代から令和時代にかけての国民の読書(本)に対する捉え方の変遷を知ることができる内容であり読みごたえがあった。 本の中には興味を持った単語「円本」・「カルチャーセンター」や作品(参考文献含む)が出てきたため、いつも通り自分で調べて学びを広げていると、ふと他の本でも日頃同様に分からない・気になる単語を調べて理解を深めていることに気が付いた。これが作者の伝えているノイズを受け入れる、遠く離れた文脈に触れるという読書の醍醐味なのだと確信。読書とは情報の寄り道をしながら様々な知識を蓄えられることなのだと実感できる作品であった。 作者の伝える「半身で働ける社会」までは行かなくとも、ノイズを受け止められる社会ではあってほしいと思う。
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立ち読みで読破(疲労困憊) 自己啓発はノイズを減らすもの。 文芸などはノイズが含まれるもの。 知りたいこと+ノイズ=知識 知りたいこと=情報 ノイズを受け入れよう。 ただ疲れたら、休もう。何もしなくていい。
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読書と労働史と言った感じの著者だった。 結論は、全身全霊から、半身で何事も行う。 情意評価が、重要視される日本では、根回しや内部資料を過度なまでに整える環境が生まれる。 仕事をできないことを認めるより、バーンアウトの方が、誇らしいと言った感情が生まれる。 全身全霊の方が楽←...
読書と労働史と言った感じの著者だった。 結論は、全身全霊から、半身で何事も行う。 情意評価が、重要視される日本では、根回しや内部資料を過度なまでに整える環境が生まれる。 仕事をできないことを認めるより、バーンアウトの方が、誇らしいと言った感情が生まれる。 全身全霊の方が楽←同意 国も会社だとしたら、ブラックな環境の国は、淘汰されるべき、国となる。 淘汰とは、どういうことか。 働き手がいなくなる。 国民か、子どもを産まなくなる。 糸魚川市が、選ばれなくなる。 ゆるい市 象徴 完全週休2日制 先進的 週休3日
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