なぜ働いていると本が読めなくなるのか の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
忙しい現代人がどうやって読書をしていくのか、のようなライフハック本だと思ったら、全然違った。 労働と読書の関係の歴史が長く、それを踏まえて現代は労働と読書が両立しづらくなっているという話。 本が読めなくなるのは、スマホや娯楽の多様化で時間がないせいかと思っていたけれど、筆者によると資本主義社会が人間に「全身」の労働を求めており、全身の労働はノイズとしての読書を奪ってしまうからと分析。 ノイズという表現が新鮮で、つまり予想していなかった展開や知識があると、心乱されるというようなことかな。 これは思い当たることが多く、疲れてたり余裕がないときは、重めの小説が読めない。心が持っていかれるから。 それは私が全身で労働しすぎてたからなのか。 読みたいのに心が読書を拒否する感じは、とてもよく分かる。 筆者は半身労働を提唱するし、私もそうしたいけれど、具体的な案はなし。 余裕のある生活がしたいと思い描いてしまう1冊。
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売れてたので借りてみた。とにかく文献がすごい。30前後で新書かけるのすごい。若いちきりんみたい。相当、本が好きで本を読んできたんだな。リクルート入ったらそりゃ本読めんわな。 検索するという文化は、自分のアンテナにかかったことしか世界がない。読書は異世界、他者の文脈との出会い。出...
売れてたので借りてみた。とにかく文献がすごい。30前後で新書かけるのすごい。若いちきりんみたい。相当、本が好きで本を読んできたんだな。リクルート入ったらそりゃ本読めんわな。 検索するという文化は、自分のアンテナにかかったことしか世界がない。読書は異世界、他者の文脈との出会い。出社や書店にはそういう役割があった。 半身で働こう、というのは賛成だけど、具体的にどうするのか、踏み込んでほしい。あとがきの、働きながら本を読む方法が小手先すぎ。スタミナ切れ?薄い。しかし、これこそ、多様な文脈で、考えるべき問題かも。 フルコミットよりバランス取る方が難しいというのは、そう思う。人生ってバランスの取捨選択の集積な気がする。 本読む時間はないけどパズドラはしてるしインスタは見てるのはなぜか?考えたくないから。フルコミットで疲れているから。他の考えを取り入れる余裕がないから。考えるまでもなく当然の結論。そら、そうや。 全ては余裕の無さだよね。多様性に価値があるのは余裕、余白、ノイズ、無駄の尊さ、価値に気づくから。
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本を読むために、働き方を変える必要がある。 読書と歴史、世間の流れが関与しているなんて、考えもしなかった。 全身全霊で仕事を取り組むことは、鬱病になってしまう傾向にある。確かにそうだ。と納得。 ただ、半身で仕事を取り組むことは、言われてみたら、納得するが、行動に移すのが非常に難し...
本を読むために、働き方を変える必要がある。 読書と歴史、世間の流れが関与しているなんて、考えもしなかった。 全身全霊で仕事を取り組むことは、鬱病になってしまう傾向にある。確かにそうだ。と納得。 ただ、半身で仕事を取り組むことは、言われてみたら、納得するが、行動に移すのが非常に難しいと思う。 スキマ時間に本を読んでいるので、これからももっと本を読んでノイズを取り組んでいく余裕をもっていきたい。と思えた。
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労働者と読書についての変遷をたどり、このテーマについての結論を導き出している。 私も、正社員で働いていた時は、残業続きで、本よりは、昼休みの喫茶店での漫画でしたね。 しかし、筆者は仕事が楽しい人なのですね。羨ましい限りです。
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まさか、この本から鬱病になる働き方に辿り着くとは、本を手にした時は想像しませんでした。 これも自分の近くに無かった文脈ですね。 でも私が最も知りたい事でした。 私も仕事を半身にして、読書する時間と心の余裕を持ちたいと感じました。 読書はネット記事を見るような核心だけをつまみ食...
まさか、この本から鬱病になる働き方に辿り着くとは、本を手にした時は想像しませんでした。 これも自分の近くに無かった文脈ですね。 でも私が最も知りたい事でした。 私も仕事を半身にして、読書する時間と心の余裕を持ちたいと感じました。 読書はネット記事を見るような核心だけをつまみ食いして読むのではない。 この本を最初から順に読める人は、この本の結論を頭の中では理解している。 いきなり最終章を読みたくなる人は、仕事に追われているから読書をする時間がない考えが染み付いている。私もそうでした。 それでも最初から読むことに意味があり、この本の真意を本当に理解できる。
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疲労社会に関するところは勉強になった。半身でいることの大切さというところは合点がいったし、面白かった。 一方で、労働史と読書との関係への言及部分が多く、タイトルの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」への言及が少ないんじゃないかとも感じた。
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成功するために知識を得たい、しかし長時間労働を求められる社会ではたくさんの本を読んで必要な知識を集める時間はない、そこで生まれたのがピンポイントでハウツーを説く自己啓発本であり、そこからさらに自分に必要な情報だけを得られるインターネットへと移っていく。かつては一見不必要な情報(=...
成功するために知識を得たい、しかし長時間労働を求められる社会ではたくさんの本を読んで必要な知識を集める時間はない、そこで生まれたのがピンポイントでハウツーを説く自己啓発本であり、そこからさらに自分に必要な情報だけを得られるインターネットへと移っていく。かつては一見不必要な情報(=ノイズ)も込みで本を読むことで多層的な情報を得ていたのが、インターネットの台頭で今知りたいことだけを知ることができるようになったということだろう。 本が特権階級から労働者階級へと広がっていた経緯や時代ごとのベストセラーと世相など、労働という観点から見た読書傾向の移り変わりも興味深い。 本を読む目的が知識を得ること、だけだった場合、効率よく情報を得ようとすると書籍ではまどろっこしい。だからそういう目的で本を読む人は減っているというのは合点がいく。また、娯楽としての読書に使う時間もまた、余暇すら効率的に自己研鑽や社会貢献に使うべしという社会情勢によって奪われていっているのではないかと著者は問う。そして終章では全身全霊で働くのではなく、「半身」で働く、という働き方を薦めている。自分の全てを仕事(家庭でも趣味でも同様)にコミットしてしまうことが余裕を失わせているのではないかという考察だ。 かつては子供や学生は時間がたくさんあり、娯楽も少なかったがゆえにたくさんの本を読むことができた。しかし今はみな忙しく、刺激的な娯楽も多い中であえて本を開くのは本が好きな人に限られるだろう。子供の頃、暇すぎて限られた本棚の中からそれほど面白いわけではない本や難しすぎる本も読んでいたが、もし今の時代ならそんなことは絶対していないと思う。なぜならわかりやすく楽しいものが他にたくさんあるから。でも、いろいろな本をたくさん読むことで必然的に蓄えられた無関係な知識の集合が強要というものなのではないかなとこの本を読んで考えさせられた。
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今日は絶対本を買うと決めて本屋に行ったのに結局何も買えずに帰ってきたことがあって、まさに社会人になってから本を読めなくなったなと思っていたタイミングで、たまたま紹介されて読んでみた。 今までの社会人にとっての読書の歴史みたいなパートはなかなか難しい話で理解しきれていない感じはす...
今日は絶対本を買うと決めて本屋に行ったのに結局何も買えずに帰ってきたことがあって、まさに社会人になってから本を読めなくなったなと思っていたタイミングで、たまたま紹介されて読んでみた。 今までの社会人にとっての読書の歴史みたいなパートはなかなか難しい話で理解しきれていない感じはする。 こないだ本屋に行った時に本が買えなかったのは、この本から今欲しい情報が得られなかったらもったいないなと考えてしまっていたからなんだろうなと思った。でも、本はノイズも含めて楽しむもので、すぐに役に立つかはわからないけど、自分とは距離が離れている人・もの・コトについて触れる機会なのだと書いてあって、もっと気軽に読んでよかったんだったと思い出した。
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タイトルから中身を想像して読むと2/3はノイズですだと思いました。 最後の結論部分、私にはあまり刺さらなかったです。
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ないものねだりと言われればそれまでだが、あれこれ「いや、これについても論じたほうがいいのでは」とサジェスチョンが浮かび落ち着かなかった(80年代のニュー・アカデミズムや週刊本、ケータイ小説や昨今のなろう系の書籍化といったトピックが該当するし、もっとありうるだろう)。だがイヤミや皮...
ないものねだりと言われればそれまでだが、あれこれ「いや、これについても論じたほうがいいのでは」とサジェスチョンが浮かび落ち着かなかった(80年代のニュー・アカデミズムや週刊本、ケータイ小説や昨今のなろう系の書籍化といったトピックが該当するし、もっとありうるだろう)。だがイヤミや皮肉ではなくまっとうな・ポジティブな意味で「癒し」と「励まし」を与えてくれる本として、この時代にあってもなお「読書」がもたらしうる「教養」の意味を考えさせてくれる本として興味深い。文学や社会学のさまざまな議論と接合する誘惑に駆られる
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