板上に咲く の商品レビュー
「ワぁ、ゴッホになるッ!」1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。しかし、絵を教えてくれる師も、画材を買うお金もない。その上、弱視のせいで遠近感をうまく表現できず、帝展に落ち続ける日々。そんな彼が辿り着いたのが木版画だった。
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ちょっぴりダサくて鈍臭くて。 それでもめっちゃくちゃ真っ直ぐで直向きで熱くて一生懸命で。 とびきりキュートな二人。 棟方志功と妻、チヤ。 ちょっと映画トゥルー・ロマンスを思い出しました。 素敵な作品ですね。
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棟方志功と妻の物語とは知らずに、みんなが読んでいるので読みました。 そういえば同じ作家さんの「たゆたえどもしずまず」という作品も。 なんだろう、読み始めたら心をつかまれて‥‥アッというまでした。 短編、中編‥いろいろ結構読んでます。 読み応え十分です。
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チヤさんが 「夫猫が、大変お世話になっております。」 このシーンが一番好きです。 一心に打ち込んでるものがありつつも、いちばん大事なものがアレで本当によかった。
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ワぁ、ゴッホになる!絵画に恋焦がれ、始めは油絵、 そして見出した「板画」の道を突き進む、棟方志功。 彼を支え、墨を磨り続け、世界の「ムナカタ」になるまでを 見守った、妻・チヤの大いなる愛の生き様を描く。 序章 1978年(昭和62年)10月 東京 杉並 1828年(昭和3年)10...
ワぁ、ゴッホになる!絵画に恋焦がれ、始めは油絵、 そして見出した「板画」の道を突き進む、棟方志功。 彼を支え、墨を磨り続け、世界の「ムナカタ」になるまでを 見守った、妻・チヤの大いなる愛の生き様を描く。 序章 1978年(昭和62年)10月 東京 杉並 1828年(昭和3年)10月 青森―1829年(昭和4年)9月 弘前 1830年(昭和5年)5月 青森―1832年(昭和7年)6月 東京 中野 1832年(昭和7年)9月 東京 中野―1833年(昭和8年)12月 青森 1834年(昭和9年)3月 東京 中野 1836年(昭和11年)4月 東京 中野 1837年(昭和12年)4月 東京 中野―1839年(昭和14年)5月 東京 中野 1844年(昭和19年)5月 東京 代々木―1845年(昭和20年)5月 富山 福光 終章 1978年(昭和62年)10月 東京 杉並 参考文献、協力一覧有り。 それは偶然であり必然。そして奇跡。 画家の棟方志功とチヤとの出会い、結婚。 子を連れての上京での彼との暮らしは、困窮した日々。 でも共に暮らすことは辛苦あれども、二人なら乗り越えられる。 突然訪れる、作品の評価。 多くの出会いと交流、友人たちに助けられ、 志功はゴッホが進もうとしたその先をゆく。 ゴッホを越えて、世界の「ムナカタ」への道を歩んでゆく。 そんな彼の傍らには、何よりも大切なチヤがいる。 昔「NHK日曜美術館三十年展」で「二菩薩釈迦十大弟子」を 鑑賞したときの驚きといったら・・・いやぁ懐かしい。 そして、そのエピソードには涙が溢れました。 板に挑むように一心で熱烈に彫り上げる志功の姿は強烈ですが、 ある写真で純心な満面の笑みを浮かべる志功は太陽の如し。 そんな太陽は多くの人々を魅了します。 太陽を追うのは、ひまわり。 いつしか、聖画の<ひまわり>はチヤと成り、 彼女に太陽は無償の愛を注ぎました。 空襲で心折れて帰宅したチヤに、志功はささやく。 「ワぁの命にも等しいもんは板木では、ね。おメだ」 マハさんが描いた、なんという深い愛の物語!
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ゴッホに憧れ、芸術の世界に飛び込んだ棟方志功がどうやって世界のムナカタとなったのか。様々な苦難を乗り越えた棟方の生涯を妻のチヤの視点により書かれています。 ゴッホの作品に衝撃を受け、油絵、版画を創るように。しかし棟方の作品が認められるまでの道のりは平坦でなく、貧しい暮らし、弱視、...
ゴッホに憧れ、芸術の世界に飛び込んだ棟方志功がどうやって世界のムナカタとなったのか。様々な苦難を乗り越えた棟方の生涯を妻のチヤの視点により書かれています。 ゴッホの作品に衝撃を受け、油絵、版画を創るように。しかし棟方の作品が認められるまでの道のりは平坦でなく、貧しい暮らし、弱視、画材を買う余裕も無い状態でした。その中で家庭を守りながらも必死に彼を支え続けた妻や、芸術の仲間たちの棟方との眩しい絆が書かれています。 妻のチヤも有言実行の才能があると思うぐらい強い人であり、同じ女性として、強く心に残ります。 芸術の情熱、家族の強い絆をみせてくれた作品でした。
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棟方志功の生き様とそれを支え信じて疑わないチヤの愛を強く感じる家族の物語。 一心不乱に版画へ注がれる情熱に息をのむ。 P146の世界がひっくり返る瞬間、衝撃が走る描写がこの上なく好き。 棟方志功の作品をこの目で見てみたい。
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版画にへばりつくように掘る棟方志功の背中をすぐ後ろで見ているようだった。情熱ってこの人を現す言葉だと思った。締めくくりのひまわりと太陽の比喩には脱帽です。
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チヤとスコの愛の物語。天才板画家棟方志功の魂のほとばしるような半生と同時に、2人の魂のぶつかり合う音が聞こえんばかりの夫婦愛に、思わず涙するシーンがたびたび。削った板のにおいまで伝わってくる作品に、怒涛のような読書体験をさせてもらいました。感謝!
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ゴッホのひまわりに魅力され、美術に興味を持ち、版画絵に全てを捧げる夫とそれを支える妻の物語。 経済的に豊かでもなく、絵の才能があるかもわからない夫のことを、信じ、直向きに支える妻の姿に胸を打たれた。戦時中に富山に疎開した後に、東京の家に戻り、版画をどうにかして空襲から逃すために必死になる姿に、夫のことも、夫の作品のことを好きなんだなと感じた。 夫は版画よりも妻が大切だと明言したこと、妻がひまわりなんだとなった時には、ほっこりした気持ちになった。 原田さんならではの芸術満載の物語で、物語に出る絵の発想を自分で思い浮かんだのなら、発想力がすごいなと思ったら、ムナカタさんは実在する人。作品を見てみたいと思った。
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