風に立つ の商品レビュー
今年逝った父との関係を思い返す。大学4年間を除いて父を送るまでずっとそばにいたのが、結果としてよかったと今になって思える。俺のことはホント自由にさせてくれてありがたかったものの、気が短いわ、母にはありったけの我がままだわで、至らぬところも少なからず。若いころは決して好きでもなかっ...
今年逝った父との関係を思い返す。大学4年間を除いて父を送るまでずっとそばにいたのが、結果としてよかったと今になって思える。俺のことはホント自由にさせてくれてありがたかったものの、気が短いわ、母にはありったけの我がままだわで、至らぬところも少なからず。若いころは決して好きでもなかったけど、老いていく姿から感謝と愛おしさがやたらと湧いてきた。孝雄と違っていろんなことを話してくれた。意地っ張りなとこは同じだが、老いればそれも通せなくなる。そんなことも含めて、父のことが分かるのは60年余を費やしても足らなかった。
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初めて柚月裕子の本を読む。新聞連載小説だからか、とても素直で読みやすい。 なかなか、この小説のような結末になることはないだろうが(特に少年の親子関係のくだり)、暖かい人たちに囲まれて、読んでいても暖かい気持ちになった。南部鉄器の製造過程も知ることができたり、チャグチャグ馬子の様子...
初めて柚月裕子の本を読む。新聞連載小説だからか、とても素直で読みやすい。 なかなか、この小説のような結末になることはないだろうが(特に少年の親子関係のくだり)、暖かい人たちに囲まれて、読んでいても暖かい気持ちになった。南部鉄器の製造過程も知ることができたり、チャグチャグ馬子の様子を知ることもでき、また盛岡に行くのが楽しみになった。 惜しむらくは、柚月裕子さん自身、岩手県出身なのに、方言が全く使われていないこと。せめて、高齢の孝雄と健司には地元の言葉を使って欲しかった。 そして、表紙が好きです。
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風に立つ 柚月裕子さん。 補導委託とは、 問題を起こし家裁に送られてきた少年を 受託者である施設や事業の経営者のところに 住み込み、一定期間預かる制度。 南部鉄器工房の人たち。 温かい。 いろいろな環境や人生がある。 やはり、しっかり話す。伝える。 大事な事だと思った。 良...
風に立つ 柚月裕子さん。 補導委託とは、 問題を起こし家裁に送られてきた少年を 受託者である施設や事業の経営者のところに 住み込み、一定期間預かる制度。 南部鉄器工房の人たち。 温かい。 いろいろな環境や人生がある。 やはり、しっかり話す。伝える。 大事な事だと思った。 良かった。
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盛岡で鋳物工場を営む家族が、未成年者の更生のための保護司として受け入れた若者を見守っていく物語。トラブルに振り回されていく展開の中、父親の秘密が明らかになっていくストーリーは面白い
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家族とて、言葉にできぬ思いは分かり合えない。 だから、言葉で伝えなければいけない。 親として、やりたいことを自由にやらせることが大事だが、一番むすがしい。これは自分が一番してほしかったことだから、自分は子供達にはできたかなと思いつつ読了。 南部鉄器の職人が、高校生の補導委託して、...
家族とて、言葉にできぬ思いは分かり合えない。 だから、言葉で伝えなければいけない。 親として、やりたいことを自由にやらせることが大事だが、一番むすがしい。これは自分が一番してほしかったことだから、自分は子供達にはできたかなと思いつつ読了。 南部鉄器の職人が、高校生の補導委託して、息子との間に変化が起きる気配と、高校生が何かと戦っている姿にもう途中から泣きっぱなしで読了。 山形を旅するときのお供にするつもりだったことを思い出した。柚月裕子さんは、岩手出身で山形に暮らしているため、かなり親近感。
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補導委託という耳慣れない言葉や、南部鉄器の職人さんからどんな物語が紡ぎ出されるのか全く予想もつかなかったが、こんなにもハートフルな展開になるとは。少年を取り巻く困難な問題を見守る周囲の温かさにも、親子の邂逅が丁寧に描かれ全ての事象が繋がった時には最高に感動した。 言葉にしなければ...
補導委託という耳慣れない言葉や、南部鉄器の職人さんからどんな物語が紡ぎ出されるのか全く予想もつかなかったが、こんなにもハートフルな展開になるとは。少年を取り巻く困難な問題を見守る周囲の温かさにも、親子の邂逅が丁寧に描かれ全ての事象が繋がった時には最高に感動した。 言葉にしなければ伝わらないことは多々あるなぁと。
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今の家庭環境ってそうなのかもなー 家族以外の人にどんな人生だったかとか聞く機会が無い そう思うと子供の習い事の飲み会とかで大人と話したり、色々聞いたりするのも少しは救いになったりするきっかけになるのかもなと思った。 登場人物たちがカラッとしてる中の真実の重さにゾッともしたな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最初補導の子供を預かるって事でその子供がどんどん悪い事をして大変な事になっていくのかと思っていたのでほっこり読み終えれました。親子関係も修復され一安心。読み始めた時は嫌な事件とか起きるんだろうなと思ってました笑
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ある南部鉄器工房が物語の舞台。 その工房を営む親子が、補導委託としてある少年を引き取りその少年の更生を支援することを通じて、その絆を深めていく…簡単に言うとそんなような話。 「恵まれた人生と充実した人生って同じじゃない」 この本を読むと確かにそうだなと考えさせれますね。親としては...
ある南部鉄器工房が物語の舞台。 その工房を営む親子が、補導委託としてある少年を引き取りその少年の更生を支援することを通じて、その絆を深めていく…簡単に言うとそんなような話。 「恵まれた人生と充実した人生って同じじゃない」 この本を読むと確かにそうだなと考えさせれますね。親としては子供に恵まれた人生を歩んでほしい、その手助けをできる限りしてあげたい。でもそれが必ずしも子供の人生を充実させるのかと言われればそうではない…親って心配が絶えない生き物だなと改めて痛感。 親世代にもある程度大きくなった子供世代にも響くだろう良い作品だなと思いました。
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補導委託で引き受ける事になった少年の抱えているものが知りたくて、主人公の父親の過去が気になって読み進めた400ページ。お互い良かれと思って関わってもすれ違って拗れてしまった親子関係。いろいろなきっかけでわかりあっていく過程が胸を打つ。主人公の父親の生い立ちであったろう話しが苦しく...
補導委託で引き受ける事になった少年の抱えているものが知りたくて、主人公の父親の過去が気になって読み進めた400ページ。お互い良かれと思って関わってもすれ違って拗れてしまった親子関係。いろいろなきっかけでわかりあっていく過程が胸を打つ。主人公の父親の生い立ちであったろう話しが苦しくて、また、少年の抱えていた息苦しさも身につまされて人の内面について考えた読書でした。希望の見える終わり方なのでそれもよかったです。岩手県の風景や暮らしや特産品など物語の中にちらほら出てきてそちらも興味深かったです。
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