風に立つ の商品レビュー
親の過剰な庇護が子供に与える影響は? 過去の過酷な生活から自らを縛る父親と、その父親からの愛情を素直に受け入れない息子の悟。 父親と息子が同じ職業を営むからこそ、すれ違いの蟠りは根深く解消されにくくなる。そこに補導委託した春斗が加わり、頑なな春斗の心を溶かす過程が、悟にとって父親...
親の過剰な庇護が子供に与える影響は? 過去の過酷な生活から自らを縛る父親と、その父親からの愛情を素直に受け入れない息子の悟。 父親と息子が同じ職業を営むからこそ、すれ違いの蟠りは根深く解消されにくくなる。そこに補導委託した春斗が加わり、頑なな春斗の心を溶かす過程が、悟にとって父親を受け入れる契機となる様は、年齢に拘らず人の再生と成長を見るようで実に暖かい内容の本だった。
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南部鉄器の職人・孝雄は口数が少なく、息子の悟は親としての孝雄を認めず育ってきた。その拗らせぶりはどうかと思うが、しっかり者の妹・由美やとにかく孝雄を慕う同じ工房で働く健司ら周りの人に助けられてやってこれたんだなというのが伝わる。家族に黙って孝雄が引き受けた補導委託でやってきた少年...
南部鉄器の職人・孝雄は口数が少なく、息子の悟は親としての孝雄を認めず育ってきた。その拗らせぶりはどうかと思うが、しっかり者の妹・由美やとにかく孝雄を慕う同じ工房で働く健司ら周りの人に助けられてやってこれたんだなというのが伝わる。家族に黙って孝雄が引き受けた補導委託でやってきた少年・春人との生活を通して見えてくる孝雄の想いと過去。人それぞれに考える幸せの形には違いがあり、どれが正解ということはないだろうけれど、親も子供もしっかり話をして、子供の考えも尊重しながら親は自分の人生経験を基に助言しつつ、常に親は子供の味方でいてあげることが大事なんだと教えられた。私も、まだ小さい自分の子供にいろんな話をしながら、聞きながら味方でいられる親でありたいと思う。
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今まで読んだことない作家さん。多くの作品を出されいて、レビューは★5が50%付近。あらすじに興味がわいたし、2018年本屋大賞2位ということで、相性合う作家さんか確かめたくなった #風に立つ #柚月裕子 24/1/10出版 #読書好きな人と繋がりたい #読書 #本好き #読み...
今まで読んだことない作家さん。多くの作品を出されいて、レビューは★5が50%付近。あらすじに興味がわいたし、2018年本屋大賞2位ということで、相性合う作家さんか確かめたくなった #風に立つ #柚月裕子 24/1/10出版 #読書好きな人と繋がりたい #読書 #本好き #読みたい本 https://amzn.to/41QCbPA
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感想 親の気持ち。子供に伝わることはないのかもしれない。だけどそれでいい。思いを継いでもらうことはそれだけで重荷。だからさわやかに。
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メチャクチャ良かったです。 "補導委託"と言う馴染みのない制度とヒューマンドラマ、そして少年の闇の謎を上手く組み合わせて極上のフィクションに仕上げるその筆力。さすがでした。
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