鬱の本 の商品レビュー
背表紙に「読めない時に」と書いてくれてるのだけど、本書を入手し読んでいる時にまさにそれすらもできない波が続いてしまい、半年かかって読み終えた 84人の鬱のかたち、とあるように人によって「鬱」のかたちが違っていて、日常的な小さな鬱もあればそうではないものもあって、そうした違いや捉え...
背表紙に「読めない時に」と書いてくれてるのだけど、本書を入手し読んでいる時にまさにそれすらもできない波が続いてしまい、半年かかって読み終えた 84人の鬱のかたち、とあるように人によって「鬱」のかたちが違っていて、日常的な小さな鬱もあればそうではないものもあって、そうした違いや捉え方がおもしろい そういう時期の乗り越え方を書いてくれる方もいれば、「今つらいよね」、みたいに寄り添ってくれる方もいる 自分でも波の大小があるからこそ、読めるとこだけを読んで落ち着くための本になった 「「読めない」あなたが「読める」本に出会えることを、わたしは願っている。祈っている。」(p.129) ラストの文章があまりにも優しくて、初谷むいさんがもっと大好きになってしまった
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鬱に関する1000文字程度の心を共有するエッセイ集。これは酒の肴にちびちび読むのがいいかもしれない...作中に登場する沢山の本達はきっとまたどこかで人を救ったりしてるかも、町田康と谷川俊太郎でてきたのは驚いた、みんなどこかで知らないうちに鬱を抱擁してる。
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鬱✕本という面白いテーマの本。 「鬱」と言っても、いわゆる鬱病だけではなくて、日常的に感じる憂鬱なども含んだ広い意味での「鬱」。 印象に残ったのは、本当に鬱状態の時には本なんて読めない。本が読めているということはまだ救いがあるんだという言葉。 同じような内容のことを複数の人が書か...
鬱✕本という面白いテーマの本。 「鬱」と言っても、いわゆる鬱病だけではなくて、日常的に感じる憂鬱なども含んだ広い意味での「鬱」。 印象に残ったのは、本当に鬱状態の時には本なんて読めない。本が読めているということはまだ救いがあるんだという言葉。 同じような内容のことを複数の人が書かれていて、その通りだなと。 そして、他の人の色々な鬱の話を聞いていると、「あの人も、この人も…」となんだか安心してくるのが不思議。 84名の1000字程の文章なので、気軽な気分で読むことができるのも魅力。
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自分の憂鬱を84人もの著者がそれぞれの言葉で噛み砕いてくれた、そんな気分になる。 暗い気分の時は、黙ってそれに寄り添ってくれる言葉が効く。沁みる。 鬱。昔は生霊やら因縁やらがあったから、不幸や不条理なことが起きたとしても自分を責めすぎずにやり過ごせたこともあったのかもしれない。...
自分の憂鬱を84人もの著者がそれぞれの言葉で噛み砕いてくれた、そんな気分になる。 暗い気分の時は、黙ってそれに寄り添ってくれる言葉が効く。沁みる。 鬱。昔は生霊やら因縁やらがあったから、不幸や不条理なことが起きたとしても自分を責めすぎずにやり過ごせたこともあったのかもしれない。しかし、もちろん現代では通用しない。大概の理不尽は「自己責任」で片付けられる。だから、心が朽ちていく。 科学の発展や合理性・生産性の追求によって人間の幸福度は向上したのだろうか。 消費し、消費され続けることに人間は辟易しているのではないだろうか。 だとしたら、鬱は正常な反応ではないか。 そんなことを考えた。 鬱に飲まれそうなときは鬱と仲良くすること、 そして時期を待つこと。 じっとしている時にこそ読みたい本。
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今日読んだ『鬱の本』 点滅社さん。(初見) 装丁の可愛さと、タイトルのギャップに惹かれて購入してました。 鬱と本にかかわるエッセイ。 たくさん付箋をつけたけど、 『かけ算とわり算』 『ゲーテをインストールする』 が特に好き。 鬱まではいかなくても、 気が滅入ったり、憂鬱に...
今日読んだ『鬱の本』 点滅社さん。(初見) 装丁の可愛さと、タイトルのギャップに惹かれて購入してました。 鬱と本にかかわるエッセイ。 たくさん付箋をつけたけど、 『かけ算とわり算』 『ゲーテをインストールする』 が特に好き。 鬱まではいかなくても、 気が滅入ったり、憂鬱になることはあるし、 みんなそれぞれつらい日はある。 気持ちの沈む日に、 まあそんな時もあるさ、ともう1人の自分が 肩を組んであげられるようにしたいなー。
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その時の感じ方、匂い、思考の癖、本当に様々。どれもその人のありのままで、それらを通じて今の私を受け止められる。時々めくっては、祈りみたいな文章を誦じていた。
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図書館にまさかあるとは思ってなかったのに、ちゃんと藤沢図書館にあって、予約してけっこう長い間待って、やっと借りられて、読んでみた。 前書きからすばらしい。 でも、図書館で2週間だけ借りて読む本じゃなかったな。 手元に置いておいて、鬱っぽくなったときに、ぱらぱらとめくりたい本だ...
図書館にまさかあるとは思ってなかったのに、ちゃんと藤沢図書館にあって、予約してけっこう長い間待って、やっと借りられて、読んでみた。 前書きからすばらしい。 でも、図書館で2週間だけ借りて読む本じゃなかったな。 手元に置いておいて、鬱っぽくなったときに、ぱらぱらとめくりたい本だったかもしれない。
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たくさんの人それぞれのオススメ本が知れて面白かったです。 参考にして、色々な本を読んでいきたいです。
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鬱の本、というわりに幸せそうな人も結構いたけど(この本では鬱という言葉を広くとらえているからそれは変なことではない)、そういう中にめちゃくちゃしんどい思いをしている人の書いた文章が出てくるとどこかほっとした。辛そうな人を見て安心するなんて薄情だなと自分でも思うけど、鬱でしか救われ...
鬱の本、というわりに幸せそうな人も結構いたけど(この本では鬱という言葉を広くとらえているからそれは変なことではない)、そういう中にめちゃくちゃしんどい思いをしている人の書いた文章が出てくるとどこかほっとした。辛そうな人を見て安心するなんて薄情だなと自分でも思うけど、鬱でしか救われない鬱もあるよなあ、とも思う。 本が1行も読めないくらいしんどいときがある。たまにじゃなく、結構な頻度である。でも、そのしんどさをどうにかしてくれる本もある。私は言葉で救われている、ということを再確認できる一冊だった。 【読んだ目的・理由】タイトルが気になったから 【入手経路】買った 【詳細評価】☆3.7 【一番好きな表現】言葉になるものばかりじゃないことを、こんな風にゆるしてくれる言葉もある。(本文から引用)
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【きっかけ】 この本にはじめて出合ったのは、友人と西荻散歩をしたとき。小さな書店に平積みしてあった。 ぱらぱらと読んで雰囲気が気に入ったが買うか迷った。 何せ「鬱の本」、そして高い(率直でごめん…)。 このときは泣く泣く見送った。 後日、別の知人がtwitterで購入報告をしてい...
【きっかけ】 この本にはじめて出合ったのは、友人と西荻散歩をしたとき。小さな書店に平積みしてあった。 ぱらぱらと読んで雰囲気が気に入ったが買うか迷った。 何せ「鬱の本」、そして高い(率直でごめん…)。 このときは泣く泣く見送った。 後日、別の知人がtwitterで購入報告をしているのを見て、やはり自分の目は間違っていなかった、買えば良かったと後悔。 3回目の出合いは六本木の文喫。今度こそと購入。 ブクログを見たら1040人もの人が登録していて驚いた。 【あらすじ】 84名の方による、「鬱」と「本」をめぐるエッセイ集。本が読めない時に読む本。 【心に残ったところ】 ◉“現代社会の問題点は、脳と身体の大きな乖離だと思っています。” “だから本来、人間は「鬱」をベースに社会を構築すべきなのです。” ◉“やることなすこと何もうまくいかない。人間関係が面倒くさい。すこし距離をとればいい。仕事がしんどい。あくせく働かず、つつましい生活を送ればいい。わかっていてもそれができない。できないことばかりで自己嫌悪に陥る。しかし行き詰まったら戻るという選択もある。戻ってやり直したほうがうまくいくことはけっこうある。” 【感想】 「鬱」という診断がない自分にも、1ヶ月に数回は何も手がつかずどんよりした暗い気分が頭をもたげてくる。 いや、元気いっぱいの日の方がむしろ少ないかも…。 そんなときの処方箋としたい本。 一人1ページという短さに、最近読書が進まなかった自分は救われた。 知らない人ばかりであったが、谷川俊太郎さん、東直子さん、こだまさん、phaさん、山崎ナオコーラさんなど知っている名前もちらほらあった。 有名な方もいらっしゃって、編集者さんはすごい熱量のある人だなあと思った。 「点滅社」という不思議な名前の出版社さんが気になり検索をかけた。屋良朝哉さん(本文中にもエッセイが載っていた)と小室ユウヤさんというお二方が設立された「ふたり出版社」なのだそう。 屋良さんは、エッセイの中で鬱の当事者であることを打ち明けている。だからこそこのような優しい本が出せたのだなとしみじみ思う。 これからも鬱(憂鬱というほうが正しいのかな)の気配を感じたときは、この本を抱いて、それが過ぎ去るまでじっとして、よくよく寝よう。
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