THINK BIGGER 「最高の発想」を生む方法 の商品レビュー
本著、『選択の科学』を著したコロンビア・ビジネススクール教授による「アイデアの作り方」をまとめた本。著者の本を読むのは2冊目ですが、今後は著者名を見たら必ず読むと決めて問題ないな…と感じました! アイデアと言っても、ひらめきも天才的な才能も必要なし。創造は一握りの超人のものではな...
本著、『選択の科学』を著したコロンビア・ビジネススクール教授による「アイデアの作り方」をまとめた本。著者の本を読むのは2冊目ですが、今後は著者名を見たら必ず読むと決めて問題ないな…と感じました! アイデアと言っても、ひらめきも天才的な才能も必要なし。創造は一握りの超人のものではなく、「手順を理解すれば、どんな人でも創造性を発揮できる」というのは希望に溢れたカッコいいフレーズだと思います。 1. (前提として)『選択の科学』のジャムの話 2. 伝統的日本企業に刺さるはず! 3. ついでに…コングロマリットのあり方 1. (前提として)『選択の科学』のジャムの話 本著でも再掲されていますが、『選択の科学』であった有名なジャムの実験の話にちょっと触れておきますと… スーパーの店先に2台テーブルを用意し、1つには6種類、もう1つには24種類のジャムを並べる。人が来た人数は24種類の方が1.5倍。ただ、うち実際にジャムを買った人は24種類が3%、6種類が30%! 選択肢が多すぎるとイヤになってしまう。人が把握できる項目は「7個プラスマイナス2個」だよというお話です。さすが心理学者という感じですが、本著内でもアイデアづくりで行き詰まりそうなポイントに現実的な解決策を提案しています。 2. 伝統的日本企業に刺さるはず! 本著で著者が提唱している「Think Bigger」の手法、読んでいて感じたのは、失敗を避けるための、試行錯誤に頼らない手法であり、石橋を叩きまくるコトを、短時間で理論的にできるようになるのでは?というコトです。 つまり、慎重な日本企業にぴったり! フレームワークを用いてこれこれ分析して、こういうリスクが想定されるのでこうしてみまして…と説明すれば、少しは案件が通りやすくなる…かも?(笑 ※どこどこのフレームワークを用いて、と言うとそれだけで反発心を持つ偉い人もいるかもしれませんが… 3. ついでに…コングロマリットのあり方 本著では、先行事例としてGEの経営に触れていましたが、個人的に問題意識を持っている「コングロマリットって結局良いの?悪いの?」への手掛かりになるなと思いました。 GEのトロッター・マトリックスは、「多種多様な業種が連携すればするほど、お互いから借用できる成功法則の幅が劇的に広がり、よい結果が生まれる」と主張しているそうで、このあたりもう少し深く学んでみようと思います。 ただ、最低限「借用できる成功法則」が社内で広く認知されていないと(その認知を実現する仕組みがないと)ダメってコトだなぁ。。 あとは、ブレストよりも個別にアイデアを考え出してから、複数人分をまとめてリスト化した方が質・量とも優れたアイデアが出る…というあたりも記憶に残りそうな重要ポイントだなと思いました。 本著を読んだ上で必要なアウトプットは、このレビューだけでなく、実際にやってみるコトだと思います。ちょうど目先でThink Biggerが役に立ちそうなオシゴトがあるので、活用してみようかと!
Posted by
解決すべき課題をどのようなプロセスで組み立てることがイノベーションに繋がるかの話。 課題の設定とそれを共通認識とすることの重要性や、発想のステップを示されている。 個人的には、途中から失速してしまい、前半30%くらいで満足してしまった。
Posted by
ジャムの実験で有名なアイエンガー氏の本。一気に読まないと内容を把握できないことを再認識。ブレスト意味ない説。チームは作業には向くが思考には向かない説。どちらもやり方次第ではある。一方で,ブレストすれば,チームですれば,かならず良い成果が上がるとはいえないことを理解する。失敗は最良...
ジャムの実験で有名なアイエンガー氏の本。一気に読まないと内容を把握できないことを再認識。ブレスト意味ない説。チームは作業には向くが思考には向かない説。どちらもやり方次第ではある。一方で,ブレストすれば,チームですれば,かならず良い成果が上がるとはいえないことを理解する。失敗は最良の教師ではない説。失敗例から学ぶ余裕があるか?成功例を試していく。課題をいかに設定するか。その解決方法を,汎用検索,部分検索,並行検索する。創造的なアイディアは追い込まれたところで出やすい。この実験は追試したら面白そう。
Posted by
『選択の科学』に対して、こちらは実践的な内容。いいアイデアを生み出すためのマニュアル。考え方の説明で詳細なものをみたことがなかったので新鮮だった。会社や学校でプロジェクトを進めたい人におすすめ。
Posted by
新しいアイディアは過去のアイディアの組み合わせ。選択。 課題は分解して考える。 ざっくりこの2つが重要だと自分は受け取った。 例え話がかなり多く、要点が掴みにくいと感じた。 とはいえ例え話も過去の成功例の話なので、読み物としてはおもしろいと思う。
Posted by
・イノベーションを生み出すプロセスの構造:課題を明確かつ具体的に定義する→次にそれを重要な部分に分解する→各部分を解決する既存の方法を探索する→それらの解決策を全体として調和して機能するように、新しい方法で組み合わせる ・人間が把握できる項目は「7個プラスマイナス2個」 ・制約が...
・イノベーションを生み出すプロセスの構造:課題を明確かつ具体的に定義する→次にそれを重要な部分に分解する→各部分を解決する既存の方法を探索する→それらの解決策を全体として調和して機能するように、新しい方法で組み合わせる ・人間が把握できる項目は「7個プラスマイナス2個」 ・制約がなければ、あなたのアイデアはただの「騒音」で終わってしまう ・課題:誰かが欲しがっているが、手に入らずに苦労しているもの ・「この新技術をどう活用すべきか」など、解決策を押し付けることが間違った課題解決で多いケース。技術は課題を解決するためにあるのだから、課題を定義することが先に来るべき ・課題の階層を上げ下げして、解決可能性とインパクトを考慮したモチベーションが最大になる「スイートスポット」を探す ・何かを本気で考えるためには、柔軟性を持って、それをいろいろな方法で捉え、捉え直すことが欠かせない。課題を何度も定義し直すことでこそ、それをほんとうの意味で理解し、価値あるものを生み出すのに必要な知的、精神的エネルギーを費やす意欲が自分にあるかどうかを判断できる ・課題を解決するための第一歩は、あなた自身と他の人達が目的をはっきり理解できるような方法で課題を定義することから始まる ・経験上、適切なサブ課題を選べたかどうかの判断基準にしているのは(フレームワークでMECEにできたかではなく)「これらのサブ課題を一挙に解決するアイデアがあったら、既存の解決策よりかなり良いと言えるか」である ・外部者は、あなたの解決したい課題に思い入れがないから、フラットな目で課題を捉えられる ・理性や合理的手法によって課題を解決することはできるが、その課題は一体何のために解決するのだろう?もちろんあなたの望みを叶えるためだ! ・「顧客第一」ではなく、あなたの望みを第一に考える ・一般的な知的能力よりも感情的知性のほうが、起業家の成功を予測する有効な判断材料になることが示された。自分の感情に向き合い、それを意識すれば、自身と力を与えてくれる解決策を選べる可能性が高まる。だからこそ、Think Biggerでは望みを比較することを重視する ・臆面もなく盗む文化を広める ・多くの領域にまたがって探索し、先行事例の戦術を収集し、それらを組み合わせて新しいイノベーションを生み出す能力ーそして好奇心ーがThink Biggerの柱である ・好奇心を指針にしよう。ただし、特定分野の専門知識を身につけることと、全く無関係な分野を好奇心の赴くままに探索することのバランスを図ることが大事だ ・アイデアに含まれる「原材料」の組み合わせにおいて、親近性(なじみ深さ)と新規性(目新しさ)のバランスが取れたアイデアはより創造的と評価される ・急いで生み出したアイデアの価値は低い ・多様な文化を理解する人は、柔軟で開かれた心を持っているから、創造性が高い。 ・新しいアイデアを考えるときには、最初に遭遇する情報がベンチマーク(基準点)となって、最終的なアイデアの新規性と有用性に大きな影響を与えることを、頭に入れておこう。想定内のものに遭遇するか、想定外のものに遭遇するかによって、その後のアイデア創出の道筋が全く変わってくる ・このアイデアはすべてのサブ課題を解決するだろうか ・市場の競合製品・サービスよりも全体として優れているだろうか ・あなたとチームメンバーはこのアイデアを気に入っているか ・他人はあなたのアイデアをどう「見る」のか ・人は判断に迷うときには、社会的影響を受けやすくなる ・SNSのせいで、ありとあらゆるものを評価することが、世の中の習慣になってしまっている ・アイデアは、多くの人がそれを理解し、共感し、自分のものにしてこそ、「大きな」アイデアになる。アイデアを見守る一人ひとりが、それに自分なりの理解を与えるうちに、アイデアそのものが、構想者が想像もしなかったほど大きくなっていく
Posted by
ブレストが効果を生まないといった 経験値はあるものの、それに変わる手法と して提示されていると思いながら 読んでました こういった本は一度やってみないと わからないものの、課題を定義し分解し 内外の目線で案出しをするといった あたりをフレームワークの1つと捉え 少しずつでも取り...
ブレストが効果を生まないといった 経験値はあるものの、それに変わる手法と して提示されていると思いながら 読んでました こういった本は一度やってみないと わからないものの、課題を定義し分解し 内外の目線で案出しをするといった あたりをフレームワークの1つと捉え 少しずつでも取り込んでみるのが 良いかもしれない
Posted by
2025年3月29日、Yahooフリマで以前からフォローしてた「コナ」さんの新着通知が大量に来て、その人のほかの出品物を見たら出会った本。1,600円。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
**『THINK BIGGER』読書メモ** ~最高の発想は「脳の使い方」で生まれる~ ◆基本コンセプト 「イノベーション=既存要素の新しい組み合わせ」を生む6ステップメソッド。天才の思考プロセスを誰でも使える「道具」に変える方法。 ◆キーワード 5W1Hフィルター/選択マップ/第三の眼/トロッター行列/DMN(脳の自動思考回路) ◆失敗する人の7つのクセ(要約) 1. 過去の失敗ばかり研究する(毒キノコ探し) 2. アイデアの数にこだわる(24種類のジャム問題) 3. 課題を深掘りせず即解決策へ(68%の失敗原因) 4. 一人で考えて終わる(視野が狭くなる) 5. 感情を無視する(脳科学で逆効果と判明) 6. すぐ結果を求める(6ヶ月かける醸成期間が必要) 7. 抽象的な目標に満足する(自由の女神の台座問題) ◆脳科学の裏付け ・DMN(自動思考):脳が楽な道を選ぶ性質→既存パターン繰り返し ・前頭前野を活性化させる6ステップで「自動思考」をストップ ◆実践のコツ 【課題分解の魔法】 「1つの問題を5-7個に分割」(例:自転車改良→ブレーキ/サドル/チェーン...) →脳が処理しやすいサイズに(ミラーの法則) 【異業種パクり術】 「トロッター行列」を使い他分野から解決策収集(例:自動車生産←食肉加工のコンベア) 【選択マップ作成】 思いついた戦術を組み合わせ表に整理→最低3回作り直す(成功率67%にUP) ◆面白い事例 ・Netflix:レンタル遅延クレーム→サブスク発想(ジム会員制を参考) ・ジーンズ開発:丈夫な作業服→帆布+デニム+リベットの組み合わせ ・公民権運動:キング牧師が宗教/教育/法律の戦術を統合 ◆批判への反論 Q.時間がかかりすぎ? →基本2ステップ(課題分解+選択マップ)だけで効果あり。脳トレと思って継続 Q.結局運では? →偶然を「信号」に変える技術(例:偶然のクレーム→データとして分析) ◆やってみようワーク 1. 今抱える問題を1つ選ぶ 2. 5W1Hで5回自問(なぜ重要?誰が困る?) 3. 5-7個の小問題に分割 4. 異業種3つからヒント探し 5. 組み合わせ案を3パターン作成 ◆先生の一言 「創造性は特別な才能じゃない!脳の使い方を知れば誰でも発明家になれる。まずは『分解』と『組み合わせ』から始めてみよう。失敗はデータ収集だと思えばOK!」
Posted by
試行錯誤に頼ってはいけない 失敗したアイディアは参考になるが、選択マップに取り入れてはいけない 言われてみれば、その通りだが、具体的な例えと共に明確に言語化され、ようやく自分のなかに収まった。 作者が視力を失っていることを全く感じさせない表現の数々に驚かされた。
Posted by
