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ともぐい の商品レビュー

3.9

242件のお客様レビュー

  1. 5つ

    54

  2. 4つ

    101

  3. 3つ

    58

  4. 2つ

    10

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2025/02/12

直木賞受賞作品は個人的にあんまり合わないものが多いが本作品はただただ勢いにのまれたというか、圧倒されまくりだった。熊との死闘が永遠と続くのかぁと半ばがっかりしていた自分がいつの間にか自然の脅威と共存する熊爪の生き方に翻弄されていた。びっくりするやら信じられないやら猛々しい内容に必...

直木賞受賞作品は個人的にあんまり合わないものが多いが本作品はただただ勢いにのまれたというか、圧倒されまくりだった。熊との死闘が永遠と続くのかぁと半ばがっかりしていた自分がいつの間にか自然の脅威と共存する熊爪の生き方に翻弄されていた。びっくりするやら信じられないやら猛々しい内容に必死でくらいついていったようなきがする。人との交わりで足を踏み外すのか、踏みとどまるのか後半も目が離せなかった。犬の健気さにも胸が熱くなり、ラストまで行くと妙な達成感すらあった。すごい、この一言に尽きる❗️

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2025/02/11

熊と人間の息詰まる攻防の前半と山でしか生きられない男と親に見捨てられた女のやり取りの後半がシンクロしてくる構成は妙に納得させられ、見事の一言である。

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2025/02/11

直木賞受賞作なので一応読んだ そして一気にファンになってしまった 自分も本物に憧れて久しいが 何者にもなりきれていない 熊爪は本物の狩人だ やはり一定の魅力があるのだろう なかなか読み応えのある面白く 迫力のある作品だった

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2025/02/09

すごかった。最初に助けた男の治療場面で痛みに耐えられず本を閉じた。 何日か不意に思い出しては痛くて続きは読めないかも…と思ったけど、何とか薄目で読み切った。 小説からこんなにも肉体的な痛みを感じたことはないかもしれない。ほんと容赦ない。そこらのサイコキラーものより痛い。 自分と掛...

すごかった。最初に助けた男の治療場面で痛みに耐えられず本を閉じた。 何日か不意に思い出しては痛くて続きは読めないかも…と思ったけど、何とか薄目で読み切った。 小説からこんなにも肉体的な痛みを感じたことはないかもしれない。ほんと容赦ない。そこらのサイコキラーものより痛い。 自分と掛け離れた世界の話なのに、なぜこんなにも現実味を伴って痛みを感じるのだろう。

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2025/02/08

強烈な読書体験だった。水を汲みに立ち上がることもできないくらい、ページをめくる時間も惜しいくらい、引き込まれて読んた。 主人公「熊爪」は人間なのか獣なのか、純粋なのか鈍感なのか、賢明なのか愚かなのか、何とも現代人からかけはなれた人物像であった(時代設定は明治時代)。 吉村昭氏の...

強烈な読書体験だった。水を汲みに立ち上がることもできないくらい、ページをめくる時間も惜しいくらい、引き込まれて読んた。 主人公「熊爪」は人間なのか獣なのか、純粋なのか鈍感なのか、賢明なのか愚かなのか、何とも現代人からかけはなれた人物像であった(時代設定は明治時代)。 吉村昭氏の『熊嵐』などを彷彿とさせた。熊の人間の襲い方は同じなんだなと。顔、なのね。 熊爪が熊にやられた男(太一)を介抱する場面も強烈だった。現代人には持ち得ない生きる知恵と技術…… そして想像もつかないラスト…… あぁぁ、すごい作品でした。女性が書いたものとは……という驚きも。

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2025/02/04

明治時代。北海道白糠の山で生活する熊爪。山で肉をとり、冬を越え生活していたが、穴持たず(熊)にやられた人間に出会ってから少しずつ運命の歯車が回り出す。 最後まで読んで、なるほど、こういう感じで終わるのねって思った。熊爪の山での生活や気持ちの変化などが微細に描かれていて面白かった。

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2025/02/03

2023年(第170回)直木賞受賞作品 明治後期、主人公の熊爪は深い山奥で犬とひっそり暮らす猟師 兎、鹿、熊と向き合って狩って食って暮らす まれに白糠の町に出かけて白糠一の金持ち良輔の店で 毛皮や肉と鉄砲の弾やなんかを交換する 番頭や奥方や盲目の少女陽子が居るが人との暮らしは合...

2023年(第170回)直木賞受賞作品 明治後期、主人公の熊爪は深い山奥で犬とひっそり暮らす猟師 兎、鹿、熊と向き合って狩って食って暮らす まれに白糠の町に出かけて白糠一の金持ち良輔の店で 毛皮や肉と鉄砲の弾やなんかを交換する 番頭や奥方や盲目の少女陽子が居るが人との暮らしは合わない そんな暮らしをずっと続けるはずだった熊爪に様々な変化が訪れる 熊の穴持たず、赤毛との接触、人との交わり、時代に追われ。。。 タイトルの「ともぐい」は熊のそれか?それとも。。。 熊爪はどうなって行く 獣のように?人間らしく?厳しい自然と時代に翻弄されて生々しく生きる男を描いた魅力的なお話

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2025/01/26

凄いとしか言いようが無い作品 山奥で一人と犬一匹で狩りをして 生きる熊爪 時々白糠の町に毛皮や熊の胃 干し肉 などを売りにいく 店の主人は彼の話を聞くのを楽しみに している 冬眠しない熊を追って来た猟師を 助けたことで彼の運命は大きく変わる 彼を山奥で育て山で生きる術を教えた ...

凄いとしか言いようが無い作品 山奥で一人と犬一匹で狩りをして 生きる熊爪 時々白糠の町に毛皮や熊の胃 干し肉 などを売りにいく 店の主人は彼の話を聞くのを楽しみに している 冬眠しない熊を追って来た猟師を 助けたことで彼の運命は大きく変わる 彼を山奥で育て山で生きる術を教えた 父親は彼が山で一人で生きられるようになったある日 雪山に犬と出かけどうなったか わからないままで 多分自分で死ぬ時と場所を選んだ 生き方 山で生きるとはそういう事か その昔は人間誰しも持っていた力 今は誰しも持ち得ない力 読み終わってため息がでた 凄い作品

Posted byブクログ

2025/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人としての情や道理を教わらずに育った変わり者の猟師の営みとその変節。 もとは連載の作品であるためか、同じような説明が多く、やや冗長だと思った。短編で読むほうが面白かったかもしれない。 日露戦争前の道東が舞台で、基調のリアリティは確かに感じられる。

Posted byブクログ

2025/01/19

これだけ臭いのする作品、あるでしょうか。 単なる読書体験を超えてくるものがありました。 キーポイントは、犬でしょうね。

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