地雷グリコ の商品レビュー
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ミステリー書評 読書レベル 中級 ボリューム 348頁 ストーリー ★★★★★★! 読みやすさ ★★★★★ トリック ★★★★★★! 伏線・展開 ★★★★★★! 知識・教養 ★★★★ 読後の余韻 ★★★★★★! 一言感想: エンタメ系ミステリが好きな方、「カイジ」が好きな方、論...
ミステリー書評 読書レベル 中級 ボリューム 348頁 ストーリー ★★★★★★! 読みやすさ ★★★★★ トリック ★★★★★★! 伏線・展開 ★★★★★★! 知識・教養 ★★★★ 読後の余韻 ★★★★★★! 一言感想: エンタメ系ミステリが好きな方、「カイジ」が好きな方、論理的に物事を考える事が好きな方、「天才vs天才」という構図が好きな方にオススメです! ★6!新年早々、最高の1冊に出逢ってしまいました!これは面白い! まず、「天才vs天才」の思考力ゲームという設定がいい!天才が天才の思考を上回る展開(発想)は描き方が本当に難しいと思いますが、期待を裏切ることなく本当に面白かったです。また、ここだけで登場する新しいゲームをいくつか発案して、さらにそれぞれのゲーム展開を奥深く考察している事に感嘆してしまいました。 次にキャラ設定が最高!同著者の館シリーズに登場する「裏染」が好きなら、こちらのキャラもきっとハマります(笑。 そして読みやすい!ストーリーは繋がっていますが、各ゲームごとに章立てされていて、全ての章で「天才vs天才」が楽しめます。 読後の余韻がとても心地良いです。モヤモヤがきれいに晴れるこの爽快感はなかなか味わえません。「カイジ」のようなドロドロ感はないので、そういう意味でも手に取りやすい1冊です。 本当に出逢えてよかったと感じている1冊でした!
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情報を制する者がゲームを制する。 行われるゲームは「グリコ」、「坊主めくり」、「じゃんけん」、「だるまさんがころんだ」、「ポーカー」をアレンジしたゲーム。 果たして、あなたはこの奥深いゲームで繰り広げられる情報戦を目の当たりにして、ページをめくる手を止められるだろうか。...
情報を制する者がゲームを制する。 行われるゲームは「グリコ」、「坊主めくり」、「じゃんけん」、「だるまさんがころんだ」、「ポーカー」をアレンジしたゲーム。 果たして、あなたはこの奥深いゲームで繰り広げられる情報戦を目の当たりにして、ページをめくる手を止められるだろうか。 これは作者と読者との戦い…なのかもしれない… 不思議な書き出しになりましたが、正直、この作品をどう表現してよいのか… 女子高生が巻き込まれるゲームのどれもが知っているゲームのアレンジばかり。 しかも凄いのが、知っているゲームがもとになっているので、読んだだけで分かるアレンジルールに、光景を容易に浮かべやすいです。 ゲームを文字だけで説明すると、ありがちなのが、作中のゲーム、説明されてるだけで何をやっているのか想像できないままに終わるというもの。 例えば有名なハリー・ポッターのクインディチ。 ハリー・ポッターを初見で読んでいてこのクインディチを想像してもなんとなくしか頭に浮かばず、何をやってるの?このき競技?ってなりませんでしたか? 本作品は基本的に子どもの時にやったことのある遊びが多く、どんなことが繰り広げれているのか容易に想像がつくというのが良いです。 何なら、次に繰り広げられるゲームはどんなやつなんだろうと気になって、ゲームの内容やルールを読むことすら楽しいです。 そして、情報戦と心理戦の描写が面白くて、ぐいぐい引き込まれています。 私は、本を読んで毎回何らかの気付きは得たいとか思いながら読んでいるのですが、この作品にそんなことを考えながら読む隙は与えてくれませんでした。 読んでいて、ただただ面白い。喉が渇きそうな緊迫感もあればどことなく緩さもある。何も考えずにただ読むだけで意味を求めてはいけない。 そんな作品なんだろうなと思いました。 これこそ、ザ·エンターテイメントだなぁと。 ハマればとことこんのめり込める作品で、読んで良かった、楽しかったと思えたそんな作品です。
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5つのゲームの完成度は勿論、どのようにルールの穴を看破して相手に勝つかというロジックや、射守矢真兎のキャラ造形も良かった。最高のエンタメ小説。
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さまざまなゲームを題材にした頭脳戦を描いた連作ミステリ。どれもが誰でも一度は遊んだことのあるであろう有名で単純なゲームなのですが、そこに独特のアレンジが加えられ、より難しくより面白くなっています。独創的なルールと、その範疇で繰り出されるアクロバティックな仕掛け。ルールの裏をかき抜...
さまざまなゲームを題材にした頭脳戦を描いた連作ミステリ。どれもが誰でも一度は遊んだことのあるであろう有名で単純なゲームなのですが、そこに独特のアレンジが加えられ、より難しくより面白くなっています。独創的なルールと、その範疇で繰り出されるアクロバティックな仕掛け。ルールの裏をかき抜け道を利用したイカサマすれすれの手段と息詰まる心理戦。ヒリヒリする緊迫感と、わくわくする高揚感がいっぱいの、とっても楽しい一冊でした。 「地雷グリコ」からやられました。これ、勝つ方法は思いついたのですが。しかしそこに相手を追い込むまでの心理戦が物凄い。手段だけ思いついたところで、この心理戦を乗り切るのは無理だなあ、と感服でした。 「自由律ジャンケン」も凄いです。これ、すんごく楽しそうなのですが、瞬時で判断して手を出すのはこれまた無理そう。でもどのような手を作るか考えるのは……面白そうですよねえ。そしてラストの「フォールーム・ポーカー」は傍目で見て状況を把握するだけで精いっぱいな気がしました(苦笑)。看破できたのはカードの並びの法則だけでしたよ。絶対勝てない。 真兎が絵空に勝負を挑む動機は、青春小説の要素もあって素敵です。そしてこれからも続く彼女たちの勝負……見守り続けたいです。
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傍目には呑気な遊びそのものの中身が、プレイヤーには息が詰まるような戦いであるという、そこだけが世界から隔絶された空間であるというコントラストは、実は「ゲーム」というものの本質なのかも。「グリコ」や「だるまさんがころんだ」や「じゃんけん」…子ども(というよりは幼児)の遊びを、大人(...
傍目には呑気な遊びそのものの中身が、プレイヤーには息が詰まるような戦いであるという、そこだけが世界から隔絶された空間であるというコントラストは、実は「ゲーム」というものの本質なのかも。「グリコ」や「だるまさんがころんだ」や「じゃんけん」…子ども(というよりは幼児)の遊びを、大人(といっても高校生)が大真面目にスリリングな勝負に興じるという絵面は、そのコントラストを最大限に強調するモチーフと言える。回を追うごとに勝負に仕掛けられたトリックとゲーム相手の強さのレベルがあがっていき、納得圧巻のラスボスとの対決まで見事に引っ張っていく構成力の巧みさで、視点が切り替わることでまったく別のものが見えてくるというミステリーの醍醐味を存分にあじわえる。ジュブナイル小説のような清々しい読後感も最高!
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青崎有吾『地雷グリコ』読了。独創的なゲーム対決の駆け引き、逆転劇という青年漫画的フォーマットに本格推理的な徹底したロジックとフェアネスを尽くした仕掛けの数々が青崎有吾感満載で最高。ミステリの作法でギャンブル漫画を構築するとこんなにもおもしろく仕上がるとは。。。続編に期待。 語りす...
青崎有吾『地雷グリコ』読了。独創的なゲーム対決の駆け引き、逆転劇という青年漫画的フォーマットに本格推理的な徹底したロジックとフェアネスを尽くした仕掛けの数々が青崎有吾感満載で最高。ミステリの作法でギャンブル漫画を構築するとこんなにもおもしろく仕上がるとは。。。続編に期待。 語りすぎない百合というのもいいですね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いやもうヤバいくらい面白いではないかっ! 頭ン中フル動員で挑戦…なんてできるわきゃないっ。己の頭の悪さを思い知らされましたわ。 誰もがよく知っているゲームに誰も知らないルールを付け加えたニュータイプゲーム。ゲーム名もいいねぇ。地雷グリコ、坊主衰弱、自由律ジャンケン、だるまさんがかぞえた、フォールーム・ポーカー。 洗練されたルールで戦うのが高校生ってのもいい。 それぞれ戦う理由のある頭脳バトル。「何かを得るため」の戦い。 絶対的勝利を重ねていく主人公射守矢真兎のゆるふわちゃらんぽらんなキャラもいいし、友人鉱田ちゃんの存在も光る。光るねぇ。最終バトルの後、明らかになるアレで稼働しすぎて加熱した脳みそがすっと洗われる。 そうだ、これは頭脳バトル青春友情小説なのだな。
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子供の頃にしたゲームをこんなにも全力ですることがあるだろうか? やってることは誰もが知ってるゲームなのに頭の中というか考えがすごい。 こういうの、とっても好き!
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都下の高校1年·鉱田は友人の真兎(まと)と奇妙なゲームに巻き込まれる。相手は生徒会のキレ者、ゲームは地雷グリコ… 有名なゲームにちょっとルールを加えただけ…に見える数々の頭脳戦に高校生達が挑む。青春頭脳ゲーム小説。ワクワクして脳が沸く!凄い1冊だ。
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