地雷グリコ の商品レビュー
地雷グリコ、坊主衰弱、自由律ジャンケンなど誰もが知っている遊びにひと工夫された頭脳戦。 各ゲームに様々なトリックをこなす主人公から目が離せない。 やはり題名の地雷グリコが一番面白かった。
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青崎先生の良さが存分に描かれたギャンブルがテーマの小説。 5つの短編からなる作品ではあるものの、それぞれに繋がりがある内容となっている。 青崎先生らしく学生テーマのミステリ。ミステリというより心理戦。どんでん返しというと語弊を生みそうだが、読者の思考を綺麗に見透かし、良い裏切り...
青崎先生の良さが存分に描かれたギャンブルがテーマの小説。 5つの短編からなる作品ではあるものの、それぞれに繋がりがある内容となっている。 青崎先生らしく学生テーマのミステリ。ミステリというより心理戦。どんでん返しというと語弊を生みそうだが、読者の思考を綺麗に見透かし、良い裏切りをしてくる。 『早朝始発の殺風景』のような日常謎テーマの短編集も好きだったが、本作は「ギャンブル」というテーマが与えられたことで、より世界にのめり込んで楽しめた。 そしてキャラ設定とストーリー展開もわかりやすく読みやすい。 ぶっとび系の主人公なのに、なんか受け入れられちゃうのは本当にすごいです。ノホホンとした女の子がめちゃくちゃギャンブル強いって、、、しかも全ての行動に意味があるのが気持ち良い。 数々の賞を取るのも納得です、最近注目の著者さんの作品ですので、ぜひ読んでみてください!
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なじみある遊びをちょっと変わったルールで真剣勝負する高校生たちを、漫画っぽい軽いノリで楽しめる。 勝負に勝つためには戦略が要る。 けれどゲームのルールさえ守れば何をしてもいいというわけじゃないよね、やっぱり。 ポーカーは別物として残りの手口はおおよそ予想がつくし、正攻法で描い...
なじみある遊びをちょっと変わったルールで真剣勝負する高校生たちを、漫画っぽい軽いノリで楽しめる。 勝負に勝つためには戦略が要る。 けれどゲームのルールさえ守れば何をしてもいいというわけじゃないよね、やっぱり。 ポーカーは別物として残りの手口はおおよそ予想がつくし、正攻法で描いた作品にはとうていかなわないので、心理戦としては物足りない。 それよりは独特なキャラを活かした青春ものとして、爽やかに読めました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
引き込まれる作品は、とにかく出てくる人物が魅力的だ。 そしてその人物の人生を追いたくなる。 タイトルをみた時は、もう少し殺伐とした作品だと思ったが。 安心してください。誰も死にません。 それでもハラハラドキドキどんでん返しと、ミステリーには欠かせない要素が満載。 &ゲームバトル。 それも馴染みのある昔ながらのゲームをスリリングにアレンジし、騙しあいやルールギリギリの不正のやり合い。 で、どのゲームでも主人公の射守矢真兎は、傍目にはこてんぱにやられるが、ラストで天晴れなくらい見事にひっくり返す。 そしてこてんぱにやられていたと思っていたのは、すべてが真兎の計算通りだったのを知った時、読者はもちろん、戦っていた相手でさえ感服させてしまう。 エピローグの終わりかたを見ると続編がありそう。 ぜひ今後の真兎や紘田ちゃん達の成長を観てみたい
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登場人物が全員魅力的!ゲーム展開もスリリングでコミックを読んでいるような感覚で、あっという間に読了 それぞれのゲームを表している装丁もカッコいい アニメ化&続編希望
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射守矢真兎と椚先輩の関係性に爆萌えてしまった。ちなみにゲームシステムはよくわかってない。キャラ萌えだけで小説を読む俗人なので……。
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いやあ実に面白いゲーム・ギャンブル小説だった。こちらの予想のはるか斜め上をいく展開を大いに楽しめた。個人的には「だるまさんがかぞえた」が一番好き。特に第二セットのあのオチは素晴らしすぎて笑った笑った。出てくるゲームの元ネタは一般になじみのあるものばかりで、どれも分かりやすく図表ま...
いやあ実に面白いゲーム・ギャンブル小説だった。こちらの予想のはるか斜め上をいく展開を大いに楽しめた。個人的には「だるまさんがかぞえた」が一番好き。特に第二セットのあのオチは素晴らしすぎて笑った笑った。出てくるゲームの元ネタは一般になじみのあるものばかりで、どれも分かりやすく図表までつけてくれる配慮も嬉しい。 この手の作品はトリックに凝りすぎるせいか人間関係の描き方が雑になりがちなところがあって、実際本作も途中までは、登場人物はみな謎解きのための駒にすぎないような感覚で読んでいたんだけど、第3話以降でキュートな女子高生主人公のかつての同級生が登場したあたりからぐんと人物像に深みが増した印象で、終盤はある種の青春小説としても楽しむことができた。 直木賞はともかく、年末のミステリランキングは本作で決まり。きっとシリーズ化・映像化もされるだろうし、これからの展開が楽しみだ。
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青崎有吾さん「地雷グリコ」 結構前から書店で目にしてきた作品だが、ゲームを主体としている学園物との書籍説明で先入観から自分には合わないだろうと手にしてこなかった作品。 そうしたら本格ミステリー大賞、日本推理作家協会賞、山本周五郎賞の三冠達成し、直木賞にもノミネートされているではな...
青崎有吾さん「地雷グリコ」 結構前から書店で目にしてきた作品だが、ゲームを主体としている学園物との書籍説明で先入観から自分には合わないだろうと手にしてこなかった作品。 そうしたら本格ミステリー大賞、日本推理作家協会賞、山本周五郎賞の三冠達成し、直木賞にもノミネートされているではないか。 これは読んでみないとと思い立ち購読。 物語は書籍説明の通り高校生の学園物ストーリー。全5篇からなる連作短編集で高校生の射守矢真兎(いもりやまと)という女の子が5篇とも違う独自ルールのゲームで各々の対戦相手と戦うという物語。 主人公真兎には凄くカジュアルな今風の女子高生をイメージさせられる。途中から歌手でタレントの「あのちゃん」を真兎に重ねて想像して読んでいた。 その真兎の洞察力と天才的な勝利への道筋を立てる閃きと勝負運の強さが引き立つ物語だった。 この作品の面白い所が誰もが幼少期に遊んだ大衆的なゲームに知的な独自ルールを追加する事で、複雑かつ才略の富んだ別物のゲームに変わるという所。 特に「自由律ジャンケン」のルールは秀逸で無限の可能性と複雑さが加わり推測力を試されるゲームへと変貌する。この作品を読んだ誰かと対戦してみたいと素直に思った。 とても面白い作品だったし、知的興奮を刺激される物ばかりだった。 しかしやはり自分は学園物のライトノベル風の作風があまり好みではないと改めて感じてしまった。凄く個人的意見だが生徒会長のジェンダー描写やSチップの設定等がどうも馴染めなかった。物語として大金や人生や生死等を賭ける重たい設定ではなく、軽く仕上げる為に重要で必要な設定だったのは理解できるのだが自分には凄く引っ掛かかってしまい最後まで違和感をぬぐえなかった。 続編を望む声が多いとの事。もし執筆されるのならばやはり読んでみたい。それほど作者の描く独自ルールには奥深さがあった。
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作者の青崎有吾氏はミステリーを中心に書いている作家。 本作は射守矢真兎(いもりやまと)という、一見脱力しただらしない服装の1年生になったばかりの女子高生が、その学校の生徒会や、カルタ部を出禁にした喫茶店、他校の生徒会などを相手に、ちょっと変則的なゲームで勝負をする。 例えば本の...
作者の青崎有吾氏はミステリーを中心に書いている作家。 本作は射守矢真兎(いもりやまと)という、一見脱力しただらしない服装の1年生になったばかりの女子高生が、その学校の生徒会や、カルタ部を出禁にした喫茶店、他校の生徒会などを相手に、ちょっと変則的なゲームで勝負をする。 例えば本のタイトルにもなっている「地雷グリコ」は、いわゆるジャンケンをして、買った方がグリコ、チョコレート、パイナップルと数えながら階段を登るゲームがベース。 地雷グリコは参加者が或る段に「地雷」を仕掛けられる。どの位置に地雷を仕掛けたかはそれぞれの参加者自身と審判役しか知らない。 ジャンケンをして相手の仕掛けた地雷のある段で止まると、ペナルティとして10段下がらなければならない。 こんな風にどの話も皆が知っている、やったことのあるゲームに変則ルールをプラスしたものに射守矢真兎が挑戦しなければいけなくなる。 ルールの説明もちゃんとされて、ゲームの経過もそのまま説明されていくので、どうやって射守矢真兎がゲームを勝ち抜くのか?というところが謎解きにあたる。 ルールを変えた部分が、ミステリーの伏線と言えるが、もう一方で注目されるのはルールの「解釈」。 ルールで禁じられていない意外な一手が勝負の行方を決める。 高校の生徒会が強力な権限とお金を持っていて、学生を支配しているという設定は20世紀の学園ドラマみたいで荒唐無稽というか、使い古されたあり得ない設定だけど、ストーリーは面白いし、一応ラストは真兎がそうやってゲームの勝負を続ける理由も明らかになり、ちょっと友情が感じられたりもする。 良作。
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『地雷グリコ』題名からの危険なイメージからは想定外の新しい学園ものミステリー。 幼い頃遊んだであろう、「だるさまんがころんだ」「グリコのおまけ」や、「ぼうずめくり」「ポーカー」「じゃんけん」までを絡ませている。 主役のJKは、生徒会や飲食店店主達とさまざまな目的のためゲームを...
『地雷グリコ』題名からの危険なイメージからは想定外の新しい学園ものミステリー。 幼い頃遊んだであろう、「だるさまんがころんだ」「グリコのおまけ」や、「ぼうずめくり」「ポーカー」「じゃんけん」までを絡ませている。 主役のJKは、生徒会や飲食店店主達とさまざまな目的のためゲームを挑む、挑まれる。簡単そうなゲームが難解なルールで、読みながら主役真兎の勝ち進め方がわからない。 そこで、どうして勝てるわけ??「はて??」と、なる。 主役は真兎ではなかった。最後にJKの友情に感動しつつ、大円団となる。 それぞれの章のゲームをなぞるために、直ぐにまた初めから読み直した。(個人的には稀な読書体験を行なった。)
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