黒い絵 の商品レビュー
エロスが先行してしまうのかと心配したが、原田さんの得意とするアートと、不穏な物語が展開されるホラーを彷彿される短編集だった。覗き見るのも怖いのについ覗いてしまう感覚を読んでいて味わい、人間の闇の部分に触れる感触を確かな手触り感が残った。どす黒い墨のような一滴が心に広がり、顔を上げ...
エロスが先行してしまうのかと心配したが、原田さんの得意とするアートと、不穏な物語が展開されるホラーを彷彿される短編集だった。覗き見るのも怖いのについ覗いてしまう感覚を読んでいて味わい、人間の闇の部分に触れる感触を確かな手触り感が残った。どす黒い墨のような一滴が心に広がり、顔を上げるといつの間にか日が落ち暗くなっていた。 ジメっと湿度を感じる箇所もあるが、読後感はカラッとした暑さという印象。書く物語の幅の広い作家さんだ。
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黒い絵 についての物語かと思ったら 短編小説でした。 原田マハさんは、人間模様を描きながら 清々しくさっぱりとした物語を描く イメージだったので、良くも悪くも ぶっとんでいて度肝を抜かれました(笑) 最初の深海魚… 現代の闇というか、かなりキツく 吐き気がしました。考察がされ...
黒い絵 についての物語かと思ったら 短編小説でした。 原田マハさんは、人間模様を描きながら 清々しくさっぱりとした物語を描く イメージだったので、良くも悪くも ぶっとんでいて度肝を抜かれました(笑) 最初の深海魚… 現代の闇というか、かなりキツく 吐き気がしました。考察がされそうなものですね また他の作品も現代的なテーマと アートの融合??ですかね 知っている作品や、原田さんの作品で 知れた背景のものも多く、 いろんな視点で大変面白かったです
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ノワール=黒 人間の暗くて悪意のある、ドロドロしたストーリーだった。 マハさん、初めての試みとか? 表紙の絵も、やたら怖いし、 登場人物に感情移入しづらく、あまり感動は得られなかった。 印象に残ったのは、 第5編の『オフィーリア』 最後の『向日葵奇譚』
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うーん、表紙から絵にまつわるホラーやミステリーを期待していたが、短編のエロく黒いストーリー。 黒田マハ
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これまでの原田マハ作品とまったく違う。 ただ絵画や像など芸術の中に美しさ・尊さ・官能が入り込んで魅せられた作品、とでもいうのがいいのか。 どこかモヤっとした感情が残る。。 112冊目読了。
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原田マハさんの以前読んだ本とは、またひと味違った作風でドキッとしてしまいました。 ゾクッとする所もあり、違った面白さがありました。あとは、好みかな?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
原田マハファンの私としては(たゆたえども沈まずで初読)、思ってたんと違う....というのが本音です。 夏を喪くす なども大まかにエロの領域になるような表現が多い作品もあるけれど、あれとこれとは別物だなと思うし、絵画をタイトルにしているならば もっと踏み込んで欲しかった気もする。 ただオフィーリアのように 絵画目線のストーリーはよかったので 次作に期待...かな。 出版社ごとにテーマが違う気がするので、ちょっと無理矢理 絵画要素を含んだなという感じがしました。
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原田マハさん、こんなのも書くんだ。 これが第一印象。 短編集で、悪くはないんだけれどマハ様の本領が発揮される分野とはちょっと違うような気がする。 とはいえ、やはり《オフィーリア》《向日葵奇譚》は好きだなぁ。 水間に漂うオフィーリアとか、ゴッホの後ろ姿とか想像するとワクワク(...
原田マハさん、こんなのも書くんだ。 これが第一印象。 短編集で、悪くはないんだけれどマハ様の本領が発揮される分野とはちょっと違うような気がする。 とはいえ、やはり《オフィーリア》《向日葵奇譚》は好きだなぁ。 水間に漂うオフィーリアとか、ゴッホの後ろ姿とか想像するとワクワク(という表現でいいのかな?)する。
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原田マハのファンはこういう方向性を期待していないと思う。ある程度ファンがついたのだから冒険しなくてもいいように思うけど…。書きたくて書いてみたジャンルじゃないように思うし。途中からエログロどこ言ったのって感じになった。 綿谷りさや彩瀬まるもそうだけど、最近の作家は自分の作風に合わ...
原田マハのファンはこういう方向性を期待していないと思う。ある程度ファンがついたのだから冒険しなくてもいいように思うけど…。書きたくて書いてみたジャンルじゃないように思うし。途中からエログロどこ言ったのって感じになった。 綿谷りさや彩瀬まるもそうだけど、最近の作家は自分の作風に合わないジャンルも書かなきゃいけないんだろうか。
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黒い絵とは、人の黒い部分を描いた初期の挑戦的な短編集に最新作一編が入った本だった。評価が低いと思ったら、いつものアート小説の原田マハさんを期待する人には想定外だったのだろう。特に最初の作品は、確かにパンチが効いていた。 インタビューを読んで、意図的にアート小説に幸せになるように描...
黒い絵とは、人の黒い部分を描いた初期の挑戦的な短編集に最新作一編が入った本だった。評価が低いと思ったら、いつものアート小説の原田マハさんを期待する人には想定外だったのだろう。特に最初の作品は、確かにパンチが効いていた。 インタビューを読んで、意図的にアート小説に幸せになるように描く一方、ノワール小説をモネの睡蓮の池にも暗い底があるように、描いていきたいとの宣言のようだった。 全て一気読にして、その意図がわかって面白かった。
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