さんかく の商品レビュー
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食べるお話だと知って(大好き) ワクワクしながら読んだ 癒されるかと思ったけど もっと生々しく食べるといった感じで (おそらくところどころで動物の解剖が入るから) 生を感じる本だった 想像とのギャップはあったものの やっぱり好きな感じの本だった。 ただ、読み進めるうちに もう少しはっきりした結末を期待してしまった。
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あ~~~~美味しそう~~~~~!!!!ってなる。五感の表現が豊かで、読んでいて幸せになる。寝る前に1日1章ずつ読み進め、お腹すいたあ~!って思いながら心地よい気持ちで睡眠に入れた。読み終えてしまって寂しい。。。美味しいを分かち合える相手とおばんざいをいただくって最高だなあと思う。...
あ~~~~美味しそう~~~~~!!!!ってなる。五感の表現が豊かで、読んでいて幸せになる。寝る前に1日1章ずつ読み進め、お腹すいたあ~!って思いながら心地よい気持ちで睡眠に入れた。読み終えてしまって寂しい。。。美味しいを分かち合える相手とおばんざいをいただくって最高だなあと思う。 日々の美味しい話が散りばめられた恋愛小説だった。
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塩むすび、人参しりしり、各章に出てくる素朴な食事が、美味しそう。活字で表される”味”がまた素敵だ。空腹を満たすだけでなく、自分の幸せや寂しさ、誰かとの思い出も込みの味の表現。挿絵にもいい塩梅にその雰囲気が出ている。 『さんかく』は、高村さんと伊藤くん、伊藤くんの彼女の華の関係を示すが、一般的に想像する恋愛の三角関係とは違う。高村さんと伊藤くんは、食の趣味が合う、という点で意気投合し、同居を始める。 伊藤くんとの関係に葛藤する高村さんの心の内に共感した。 “親しい友人でもなく、異性として恋焦がれているわけでもない、関係としては薄い。食の趣味は合う。そこだけの繋がりだから安心できるのだろう。 自由の代償を一人で受けとめるほうを、私はいつも選んできた。” “「まぁ、よう知らんけど」 便利な言葉だ。自分の気持ちにも、相手にも、やんわり線をひける。” 一方で、華の心の内もわかる。居たら鬱陶しいが居ないと空虚。それは相手が恋しいということなのか、わからない。ぶどうパンを丸ごと頬張って涙を流す場面が印象に残った。 三角関係の着地は意外にも「一般的」だった。紆余曲折経て、結局のところ3人の関係は、冒頭から何も変わっていないのかもしれない。
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「私、一日二食だから食事の半分がここなわけで、いい加減なものを食べたくないの。」 「看病というものを異性に期待したことがない。」 「ひとくち、ちょうだい。そう言いたいのに、言えなかった。いつもそうだ。何かを望むと必ずストップがかかる。欲しくないふりをしてしまう。こんなささいなこと...
「私、一日二食だから食事の半分がここなわけで、いい加減なものを食べたくないの。」 「看病というものを異性に期待したことがない。」 「ひとくち、ちょうだい。そう言いたいのに、言えなかった。いつもそうだ。何かを望むと必ずストップがかかる。欲しくないふりをしてしまう。こんなささいなことですら。」 「普通を押しつけ合っていたんだって気付いてしまって。」 「ヒトってさ、自分にとって都合が悪いものを変だって言うんだよ。」 「恋愛はオセロみたいだ。あっという間に気持ちはひっくり返って、ゲームが終わればまた始めから。残らない。白か黒しかない。」 「選べる自由って一番を見失うよね。」 「私ね、諦めて一人になったの。仕事も、プライベートも。いろんなことに疲れて一人になったんだよね。年齢のせいにして。でも、やっぱり諦めきれてないみたい、それに気がついちゃって。」 「あたしたちはわからないことだらけだ。」 ・・・ ごはんが出てくる本が好き。丁寧な食事。一人暮らしをしていると、つい栄養が取れるか、作るのが楽か、で一食を大切にできてないなと寂しくなる時があるから、こういう本で、自分のためにでも誰かのためにでも丁寧にごはんを作る描写が描かれていると、私もそんな暮らししたいなという気持ちに気づく。 美味しそうにごはんを食べる人、自分が作ったごはんを美味しいと言って食べてくれる人、「美味しい」を共有できる人、いいな。 その人が顔をくしゃくしゃにして笑うのを、もっと見たいと思ったら、それはもう恋だよなと思った。 華が正和の様子がおかしいことに薄々気づいていき、パン屋で高村に会って全てが繋がってハッとなる場面がとてもリアルだった。女の勘ってあるよなぁ。何で気づいてしまうんだろうな。そして、取られると思うと急に「帰したくない」と思ってしまうのも、高村が正和の彼女の存在を知って苛立ってしまうのも、女を強く感じる場面だった。 そして高村の不倫に実は気づいていた正和が意外と鋭かった。 仕事もプライベートも諦めて1人になった夕香が、正和との生活を経て、もう一度ちゃんと自分が欲しいものを探そうと思えたことが嬉しかった。 自分にできないことが出来る人や、自分に無いものを得ている人に向き合うと、自分がとても欠けた人のように感じてしまう、そして自分で自分を諦めてしまう。そんな虚しい行き場のない気持ちを、夕香と華に感じて共感した。そして、2人がそれぞれ、諦めないで自分の選びたいものを選んでいく、自分は人と違うから変わってるからと諦めるのではなく、自分の物差しで選び取っていくんだと。自分が好きなもの、ちゃんと自分が欲しいものを、一番とかでなく全部。言わないとわからない。本当に、人の気持ちは複雑だから。想像できないようなことを考えていたり、抱えていたりするのだから、踏み込むのは怖いし、聞かない方が楽だったりするけど、大切な人とはやっぱりちゃんと話し合いたいと思った。全てを知ることも理解することもできないけれど、分からないことだらけだけど、それでも一つずつ知りたいし知ってもらいたいと思った。
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出てくる料理が本当に美味しそうで、それを作る高村さんの丁寧な生活が素敵だった。 ストーリーはあんまりハマらなかった。 伊東くんは迂闊だし、華は自分勝手だし、引っかき回すだけ引っかき回して最後そういう感じかーとちょっと疲れた。
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匂いや温度を感じさせてくれる文章だった。 古い京町屋の感じがとてもいい。 「さんかく」というふわっとしたタイトルが、3人の微妙な関係性を表していて、途中まではぬるま湯の中に浸かっているようで心地がいい。
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ご飯の描写力がとても魅力的だった。食感から匂いからリアルに感じお腹が空いてる時にはあんまり読みたくないかもしれない。それくらい表現力が溢れていた。 ストーリーは個人的にはあまりハマらなかった。 伊藤くんに自分の意思がなさすぎる上に最後高村さんに食費も払ってなかったことが判明した...
ご飯の描写力がとても魅力的だった。食感から匂いからリアルに感じお腹が空いてる時にはあんまり読みたくないかもしれない。それくらい表現力が溢れていた。 ストーリーは個人的にはあまりハマらなかった。 伊藤くんに自分の意思がなさすぎる上に最後高村さんに食費も払ってなかったことが判明したところでダメダメすぎだろ…と絶句した。 ラストの終わり方もそれでいいの!?って終わりだったけど世の中の男女ってそんなもんなのかな~
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いやあ、不思議な話だったなあ。 最後はそうなるのかあーって。 でもなんか、いい本だった。 日常のいろいろ。頭をめぐるとらわれから、物語の世界に入りたくて読んでみた。 重くない本の世界 日常からふっと、本の世界に入れさせてくれる心地よさがある導入から、本後半からはどうなるんだ...
いやあ、不思議な話だったなあ。 最後はそうなるのかあーって。 でもなんか、いい本だった。 日常のいろいろ。頭をめぐるとらわれから、物語の世界に入りたくて読んでみた。 重くない本の世界 日常からふっと、本の世界に入れさせてくれる心地よさがある導入から、本後半からはどうなるんだ?この関係は、と気になってきて、ところどころ、ずしーとくる言葉も散りばめられて、はっとする雨の描写や食べ物の描写もあって、心地よく没入できた。 いい本だった。 手巻き寿司を食べたくなった。 ぐだぐだ食べながら飲みながら、伊藤が〜高村さんが〜と、どーたらこうたら話したくなる。 そんな本。
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さんかく・・・ひらがなだから柔らかく 感じるけど結局のところ三角関係にまで 至っていないまだ角が立っていない状態の 三角関係の話だった。自分という存在を 否定することなくかといって肯定される でもなくただなんか人から必要と されたいって感情なのかな? 個人的には伊東君、大分ずるいと思うよ。 どっちつかずというか自分にだけ都合の いいように考えて二人の女性と関わり あっているのがなんか受け付けられなかった。 ただ、高村さんと伊東君の食の趣味が合う っていうのはすごく同意できたし、その食事の シーンなんかでも食べ物一つとっても とても伝わってきた。その感覚って 恋人・夫婦・友達なんかでもすごく大事な ところなんじゃないかと思う。 なんだかんだ言っても高村さんも 華ちゃんもちょっと変わってたしなぁ~って 感想で思って読み終えたけど、 でもやっぱり伊東君のスタンスはダメだ。
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おいしいね、がわかちあえる関係。高村さんも伊東くんも、こんな関係が存在したら理想だよな、と思うけどやはり長くは続かない。変化したくないけどもっとを求めてしまう矛盾。 お店でも家庭でも丁寧に作られている料理の描写が好きだ。染み渡って、生活や動作を丁寧にしたくなる。千早さんの物語は...
おいしいね、がわかちあえる関係。高村さんも伊東くんも、こんな関係が存在したら理想だよな、と思うけどやはり長くは続かない。変化したくないけどもっとを求めてしまう矛盾。 お店でも家庭でも丁寧に作られている料理の描写が好きだ。染み渡って、生活や動作を丁寧にしたくなる。千早さんの物語は、生活の中の人の隠しておきたい感情がさらされる感じが、怖くて、でもみたくなる。 千早さんの本がもっと読みたくなる一冊でした。
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