さんかく の商品レビュー
3.5 とにかくお腹が空く作品。 誰かが自分の為に作ってくれる料理はそれだけでご馳走。自分が人に作る時は、相手を思って好き嫌いはもちろん、タイミングとか塩加減とかやっぱり相手を優先させるから。伊東くんはちゃん分かったのかな?
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京都の町屋でデザインの仕事をしている夕香は食べることをとても大事にしているひと。かつてのバイト先で一緒だった正樹は食を共にするのが楽な人。正樹の彼女は大学院生、動物解体に忙しく食べることには無頓着。一緒にいて楽な夕香と同居する事で恋人との関係が揺らいでいく
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心身ともに疲れている時に読みました。 毎節でてくる食の描写には癒され優しい文章が染み渡りました。 丁寧な食事をおいしいと味わって食べることって大事ですね。 癒される反面、ストーリーの展開が気になり後半につれだんだんと引き込まれていく感覚がありました。 人間のずるい部分やすれ違い年...
心身ともに疲れている時に読みました。 毎節でてくる食の描写には癒され優しい文章が染み渡りました。 丁寧な食事をおいしいと味わって食べることって大事ですね。 癒される反面、ストーリーの展開が気になり後半につれだんだんと引き込まれていく感覚がありました。 人間のずるい部分やすれ違い年齢からくる恋愛観など共感できるところがたくさんありました。 作者の他の作品も読んでみたくなりました。
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途中から気付いて、え!ってなった 面白かったし それぞれの視点から進むの好きなので読みやすかった 居心地がいいと、好き、結婚って違う、 いろんな形であっていいっていう認識が少しずつ広まって(私もそう思ってます)でも答えを出すってなるとなんか違う。 少子化にも繋がるんだろうけど ...
途中から気付いて、え!ってなった 面白かったし それぞれの視点から進むの好きなので読みやすかった 居心地がいいと、好き、結婚って違う、 いろんな形であっていいっていう認識が少しずつ広まって(私もそう思ってます)でも答えを出すってなるとなんか違う。 少子化にも繋がるんだろうけど 少子化対策とか言って色々やってくれてる部分じゃないんだよな〜 結婚したり子供産まないのって っておもっちゃいました(?)
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四季の移ろいが背景にあり、香り立つと匂い立つの表現が共存するお話に感じた。 読んで早々に、土鍋でごはん炊いてないなと引っ張り出してみたり、配役はこの人かなと当てはめてみたり。 都合のいい解釈をしていて、知らぬ間に彼だけ先に進んでいた孤独な虚しさの華の気持ちも分かるし、、干渉しない...
四季の移ろいが背景にあり、香り立つと匂い立つの表現が共存するお話に感じた。 読んで早々に、土鍋でごはん炊いてないなと引っ張り出してみたり、配役はこの人かなと当てはめてみたり。 都合のいい解釈をしていて、知らぬ間に彼だけ先に進んでいた孤独な虚しさの華の気持ちも分かるし、、干渉しない間柄、それは時に心地いいが、境界線のバランスが崩れるとモヤモヤ指数が増える。危うさ、もどかしさ、息苦しさ。 自分が勝手に踏み込んでしまった。今なら間に合う。伊東くんはズルい、懐に入るすべを身に付けている「あれは仕事で身に付けた空気だったのか」(作品引用)リセットするために離れる。これ以上深傷にならないために。 私は、高村さんの気持ちに入ってしまった。 人はみんな不器用だ。
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グルメの千早さんらしく小説内に出てくるご飯が全て美味しそうでたまらない! 主な登場人物は3人だけだが、そのたった3人の生活の価値観や優先する事柄が違うことを軸に描かれており、人と人と一緒にいること難しさと愛おしさを感じた。
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「透明な夜の香り」からちょっと気になる作者さん。 「赤い月の香り」が文庫になるまでは既に文庫になった話を読んでいく、の1冊目。まずは時々ランキングに顔を出すこの本にしてみた。 古い京町家で暮らす高村さん、彼女のバイトの後輩で久しぶりに再会した伊東くん、彼と付き合っていながら大学...
「透明な夜の香り」からちょっと気になる作者さん。 「赤い月の香り」が文庫になるまでは既に文庫になった話を読んでいく、の1冊目。まずは時々ランキングに顔を出すこの本にしてみた。 古い京町家で暮らす高村さん、彼女のバイトの後輩で久しぶりに再会した伊東くん、彼と付き合っていながら大学院での研究のほうが大事な華ちゃん。 食の趣味があうことから高村さんに誘われて伊東くんがルームシェアで同じ町家に住むことにしたことから始まる、微妙な関係。 季節を巡る京都の風情とおいしそうな料理のお陰でサクサクと読み進むことが出来る。 音が弾む文章のテンポや、季節によって雨の音が違うだとか、ケンカをして部屋を飛び出しても置いてきた鯖寿司に未練を残すところとか、そうしたところは好きかな。 料理は言い出すとキリがないくらい、どれもおいしそう(パクチーとひつじは苦手)。作ろうかと話しただけで出てこなかった、トウモロコシご飯やトウモロコシのかき揚げに惹かれる。 一方、三人の関係にはあまり興味が向かなかった。思いつきでルームシェアを提案する高村さんも高村さんなら、それに乗っかる伊東くんもどうだか、という感じ。 二人の女性の間を都合よく行き来する男の煮え切らなさはどうしようもなく、男というのは往々にしてこういうものだということも自覚するだけに、よけいイラつく。 華ちゃんは興味の先がちょっと変わっているだけで、自分のために言わなくてはいけないことがあったと思うところはまともだと思ったが、最後にああなっちゃうなんて、伊東くんがそれほど魅力的に描かれてなかったこともあり、いささか面白くない。 一人割り切った高村さんはともかくとして、伊東くんと華ちゃんの行く末は結構波乱含みだな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
お話に出てくる料理は美味しそうなのに、登場人物の人間関係にザワザワする。 ご飯を食べることは日常であって、この日常を共に過ごせる人を見つけるのは難しいよね。 タイミング悪く、食事しながら読んでいたときに解剖シーンが当たってしまった。研究に必要なこととはいえ、うう気持ち悪い。
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千早茜さんらしい、丁寧に紡がれたお話たち。あたたかくて美味しくてやわらかそうなのに、裏側はひりひりと痛いお話だった。 デザイナーとして生計を立てる女性の住む京都の町家で同居生活を始める元バイト先の後輩の男性と、研究一筋なその恋人。 三角関係未満…というにも定かではないふわふわと...
千早茜さんらしい、丁寧に紡がれたお話たち。あたたかくて美味しくてやわらかそうなのに、裏側はひりひりと痛いお話だった。 デザイナーとして生計を立てる女性の住む京都の町家で同居生活を始める元バイト先の後輩の男性と、研究一筋なその恋人。 三角関係未満…というにも定かではないふわふわとした関係をリアリティを損なわずに描けるのはすごいと思う。 出てくる食事たちの香りと音が鮮やかだから、かしら。 高村さんのつむぐ丁寧な暮らし。体が喜ぶご飯たち。でも伊東くんのことや不倫相手のことは知らないフリ、知るつもりもない。 知らなければ、なんの責任も生まれない、はず。 結婚しない、ことを決めた(決めたかどうかはわからないけど)女性の恋愛は自由で複雑だ。 狡さは自分を守るために必要だと私は思う。 一人で生きていくって、強いからできるわけじゃないよ。むしろ弱い。 おいしいね、を分かちあえる関係というのは簡単なようでいて全くそんなことはないのだな。 最後の華がすきだよ。 自分は変わらない、変えられない。 それでも好きでいっしょにいたい。 相手のことをしりたい、自分のことをしってほしい、と思う。 華のおともだち、ともちゃんもよかった。 普通ってなんだろね。 京町家、京の食材、京都の大学。 木屋町、丸太町… 夏はうだるように暑くて、冬は足の裏から刺すように寒い。 やっぱりいつになっても京都が恋しい。
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高村さんの気持ちはわかるし、華の気持ちもわかる。伊東くんだけは、少しずるいと思う。でも、ただ高村さんの性別が「女」であっただけなのなのにな、とも思う。男女で関係を築くことは難しいし、面倒くさい。さんかく関係だけど、辺が繋がった綺麗な三角ではないと感じた。 ご飯が美味しそう。文章だ...
高村さんの気持ちはわかるし、華の気持ちもわかる。伊東くんだけは、少しずるいと思う。でも、ただ高村さんの性別が「女」であっただけなのなのにな、とも思う。男女で関係を築くことは難しいし、面倒くさい。さんかく関係だけど、辺が繋がった綺麗な三角ではないと感じた。 ご飯が美味しそう。文章だけで美味しそうって思わせるの凄い。高村さんが作った塩むすびは綺麗なさんかくなんだろうな。
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