ばにらさま の商品レビュー
山本文緒さんの本が読みたくて。 ツイッターやブログといった 現代的なSNSが組み合わされていることによって よりリアルな日常を味わえた。 子どもおばさんが最後で良かった。 どんな日常も悪くないと思えた。
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山本文緒さんの最後の短編集。 読み終わって、もう一度読まないとちゃんとわからないような感じの不思議な感覚におそわれた。 「ばにらさま」は、人の本心の扱い方を考えた。「菓子苑」は、てっきり友達同士なのかと思って読み進めていたのに、途中で驚いた。 「子供おばさん」は、中途半端に流さ...
山本文緒さんの最後の短編集。 読み終わって、もう一度読まないとちゃんとわからないような感じの不思議な感覚におそわれた。 「ばにらさま」は、人の本心の扱い方を考えた。「菓子苑」は、てっきり友達同士なのかと思って読み進めていたのに、途中で驚いた。 「子供おばさん」は、中途半端に流されるように生きていくのも悪くないのでは、と思った。 他に、「わたしは大丈夫」「バヨリン心中」「20×20」の計6編。
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えぇええ、モブのくせにバニラさま降っちゃうんですかぁああ。縁故採用でホワイトカラーの職につけた君がモテる理由なんて、いい会社に勤めて都心に土地持ってる以外は1ミリもないと思うけど、ばにらさまのSNS日記っ内緒でチェックしてるとかキモイし、検索可能なネットに晒す本心なんて誰か構って...
えぇええ、モブのくせにバニラさま降っちゃうんですかぁああ。縁故採用でホワイトカラーの職につけた君がモテる理由なんて、いい会社に勤めて都心に土地持ってる以外は1ミリもないと思うけど、ばにらさまのSNS日記っ内緒でチェックしてるとかキモイし、検索可能なネットに晒す本心なんて誰か構ってほしい演技入ってるの常識だし。ばにらさまは派遣でいつ切られるか不安で年も誤魔化してるしそれだけ必死なんだから、彼氏なら優しくフォローしたらいいのに、自分のこと本当は好きじゃないとか、そんなこと後から変化することだし細かいとこ気にせず、ばにらさまのこと好きなら自分から積極的にアプローチすればいいのに、自意識過剰で包容力なさすぎのダメダメ男の話でした。 てか、彼女の部屋ですき焼きご馳走になって、シャワーまで浴びて何もせずに帰るとかとんだゲス野郎でした。 他5編の短編集、冴えない女性が愚痴ってますがなんだか他人事に思えず楽しく読ませて貰いました。 情熱的な話の「パリオン心中」はよく知ってる浜名湖の舘山寺とか浜松が出てきて楽しめましたが時代考証ズレてるんではって気づき始めたら、あれよあれよって年寄りの話は迷走して面白かったし、「20×20」はご本人のエッセイなのかな?作家生活憧れるなぁ「子供おばさん」も楽しい話でした。この作品の中にも鰻を食べに行く件があってやっぱ食べたーい。 初読みの作家さんでしたが2年前に58歳の若さで他界されて本作品が遺作とのこと、こころよりご冥福をお祈りいたします。
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・日常のちまちました事柄を作品として昇華する作者の力量には驚かされた。 ・大袈裟に演出する事なく光から闇へ反転させる内容がとても良かった。
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正直、帯から受けたイメージと読んでいる間のイメージの乖離が大きくて、読み終わった時は消化不良という感じだったのだけど、ここの感想や解説を読んで納得。日常というパブリックイメージが少しずつ(それこそプレートの地動のようなもの)ずれていくことを差すのか。 と考えると不思議だ。平凡であ...
正直、帯から受けたイメージと読んでいる間のイメージの乖離が大きくて、読み終わった時は消化不良という感じだったのだけど、ここの感想や解説を読んで納得。日常というパブリックイメージが少しずつ(それこそプレートの地動のようなもの)ずれていくことを差すのか。 と考えると不思議だ。平凡でありきたりでおだやかな日々、なんてもの、誰の人生にも存在しえない(恐らく聞かれるとそう答える人は多いだろうが、日々様々な感情と事件は生成されているのである)。であれば、短編たちに語られる「違和」はむしろあたりまえにあることになり、「違和」にならなくなってしまう。いかに自分が小説の世界にきれいな理想をつめた平穏を求めてきたのかということを突きつけられた気持ちになった。 そのうえであらためてお話をたどると、どの短編もこれからの日々あるいは続いていく時間を思わせるような終わり方をしているように見える。日常はおわらない。続いていくのである。けっして平和的終わりといえないものもあるのに、なぜだか生きることへの肯定をされたような気になった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文学系YouTuberさんがオススメしてたので手に取りました。ほほう、なるほど。読んでて突然あれっ?!と時空が歪むような驚きが隠されていますが、いわゆる『どんでん返し』系、『騙された』系ではなく。さりげない日常のように見せかけて、「さりげない日常なんてないのよ」と作者に言われてるような気がしました。一つの世界を色々な視点から切り取る作品はいいですね。作者さんが気になりプロフィールを調べたところ、こちらが遺作になったのですね。ご冥福をお祈りいたします。
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山本文緒さんの本を読んだのは2作品目だけど、 この人の描く女性はリアル。 なかなか毒のある短編集だった。 SNS、というよりインターネットというのはやはり恐ろしい。 そんなつもりはなくても個人が特定できちゃうからね…
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人の闇の書き方が綺麗だなという印象。 実際に会ったらきっとイヤだなと 感じてしまうかもしれないけど そういう闇なところを見事に言葉にしてくれる。
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文庫化されているのを見つけて購入しました。山本さん独特の世界観と言いますか、白いベールを通して物語を観ているような感覚があり、「自転しながら〜」に次いで好きな作品です。
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なんというか感想を書きにくい作品。 人間の不安とか嫉妬とか、人生には切っても切れないものだなと思った。 もやっとした気持ちでも、人生は続いて、そして必ずいつかは終わりが来る。
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