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ばにらさま の商品レビュー

3.6

58件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    3

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2024/06/02

「そうでなければ良いなあ」という希望を悉く裏切るという意味で、残酷な短編集だった。 世の中のモヤモヤ日記を覗き見しているような感覚だった。

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2024/06/02

「自転しながら公転する」が面白かったから 山本文緒の2作目は短編集に手を出しました。 「ばにらさま」、「わたしは大丈夫」は面白かった! 面白かったけど全体的にはイマイチ。 山本文緒の短編は私にはあまり向かないかも…

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2024/05/31

ずっとなんか違和感。あ、え、あ〜そゆことか〜ってなるのはおもしろかった。 いまいち入り込めなかったのでいつかまたチャレンジしたいかな。 バヨリン心中 がおもしろかった。

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2024/05/28

2024/05/28 大人の日常生活を事細かに小説として描写して現代社会を生きる人のリアルに限りなく近い世界をそれぞれの短編という形で丁寧に表現しているこの人の小説は、他の作品を読んだ時からさらに読んでみたいなと思っていたので読んでてとてもリラックスできる不思議な感覚になりました...

2024/05/28 大人の日常生活を事細かに小説として描写して現代社会を生きる人のリアルに限りなく近い世界をそれぞれの短編という形で丁寧に表現しているこの人の小説は、他の作品を読んだ時からさらに読んでみたいなと思っていたので読んでてとてもリラックスできる不思議な感覚になりました。 書いてある小説の内容は自分たちの普段の生活と変わらない小説の中の主人公たちの生活そのものなのに、読めば読むほど惹き込まれる不思議な感覚があります。 あとがきを書いていた人も今気になってる本の著者だったので驚きました。 さらに他の作品も遡って読んでみたいと思います。

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2024/05/25

真っ白になるってなんだろ 最初の場面は白色申告するようになったってあったけれどサラリーマンなのに白色申告?実家継いだの? 丸の内OL 非正規雇用な女性 契約更新されない女性 女性の服装の描写はカラフルなのに 男性はねずみ色って表現されてた。 バニラ様の日記の存在知りながら付き合っ...

真っ白になるってなんだろ 最初の場面は白色申告するようになったってあったけれどサラリーマンなのに白色申告?実家継いだの? 丸の内OL 非正規雇用な女性 契約更新されない女性 女性の服装の描写はカラフルなのに 男性はねずみ色って表現されてた。 バニラ様の日記の存在知りながら付き合ってる男に対してこわーサイコパスって思った。それに自分のために(バニラ自身)怒って欲しいって男は望んでるけど図々しい男だなーネトストするしとか思った。 バニラ様が安定した生活をするために男と打算的に交友関係持っているのは「お正月は実家に帰らなかった」ってあるから実家に帰ると結婚はするのかとかプレッシャーかけてくる親族がいるんだろうなーって感じがした。 あと寒がりなのは満たされない生活してるせいなのかもしれないけどバニラさまがめっちゃ細いっていうのも関係してる気がした。私も激ヤセした時体温上がらなくてがちで毎日寒かったから 私は大丈夫 読んだら二人語り手がいるって思ってたのに裏切られた。一人の女性の過去と現在の話だった怖すぎー

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2024/05/20

短編6作、女性の日常生活を描いているのだが、どこか違和感を感じてしまう。本音はどこにあるのだろう。打算はないのだろうか?読後は背中を冷や汗が流れる。 表題作の、ばにらさまは広志の視点から描かれている。恋人・瑞希は最初からどんな女か想像できた。これって私が擦れているからだろうか?...

短編6作、女性の日常生活を描いているのだが、どこか違和感を感じてしまう。本音はどこにあるのだろう。打算はないのだろうか?読後は背中を冷や汗が流れる。 表題作の、ばにらさまは広志の視点から描かれている。恋人・瑞希は最初からどんな女か想像できた。これって私が擦れているからだろうか?最後の広志の言葉が全てを物語っている。 さて、この6つの作品は、並び順に巧妙さを感じる。倹約家の主婦の自業自得を描いた「わたしは大丈夫」、感情の起伏が激しい友人の我儘に振り回される女性の因果応報を描いた「菓子苑」、ポーランド人の夫と東日本大震災により切り裂かれた祖母の死の淵を描いた「バヨリン心中」、リゾートマンションを購入し籠る女性を描いた「20*20」。 そして最後に「子供おばさん」は、47歳の友人の遺書にゴールデンレトリバーを譲るとあり、その犬と暮らすことで、その女性の晩年を知ることになる。この作品が最後で良かったと思える。それ故にこの並びを構成された方の秀逸さと巧妙さを感じた次第である。 どの作品も珍しくも、無いとは言えない出来事であり、それ以上に当事者の内面は100人いれば100通りあると思うのである。その内面の暗というか陰というかをさり気なく表現しているのはお見事である。 山本文緒さんの作品は永遠に2020年から更新されることはない。女性の内面の繊細な感情や怖さを上手く表現する山本文緒さん、人生に出会いと別れは必然であるが、それをも上手く表現された作品群であった。それだけに残念で惜しい。

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2024/05/21

ままならない女たちの物語。 クリスマスデートをもドタキャンする彼女のことを僕の友人は〝ばにらさま〟と言う。 「甘そうに見えてこういう女は冷たいよ。」 …ばにらさま 私の恋人は妻のことを語るとき「ものすごくケチ」「信じられないくらい口やかましい」と苦々しい顔をする。 男に頼らず...

ままならない女たちの物語。 クリスマスデートをもドタキャンする彼女のことを僕の友人は〝ばにらさま〟と言う。 「甘そうに見えてこういう女は冷たいよ。」 …ばにらさま 私の恋人は妻のことを語るとき「ものすごくケチ」「信じられないくらい口やかましい」と苦々しい顔をする。 男に頼らずとも生きていけるよう、やがては独立したい私は昇進のために働き、資格試験を受けキャリアを積んでいる。 …私は大丈夫 「また一緒に済まない?」「…え?」 私は昔から彼女の願いを断るのか苦手だった。また、このキレやすく自由奔放で不安定な彼女と一緒に暮らすのだろうか。 …菓子苑 他3編 終わることのない不安や不満、それでも今の自分は過去の自分からなっている。 逃げることや捨てることができるのなら、人生は誰にとってももう少し容易いものになるのかも知れない。 それでも1人きりで生まれ1人きりで死んで行くということが満ち足りた人生ということではない以上、人と関わり、ままならない思いを抱え、悩み、誰かのせいにしたり、自己嫌悪を繰り返す中に〝喜び〟や〝満足〟を見出せることを〝幸せ〟と言うのかも知れない。 全般3編は、ジワジワくるけど、後半は私にはやや失速となりました。 今年の14冊目

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2024/05/04

山本文緒さんらしさって、ちょっとダメな感じの女性の日常が、あるある!って共感できる情景で事細かく描かれているところなのかなぁ。長編小説で特に感じるけど、短編でも充分感じるものだね。

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2024/04/25

全く別の事柄を結びつける表現方法。そのおかげで感覚を呼び覚まし心の芯から物語に入ってしまう。物語よりも表現に感動した。

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2024/04/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アクロバティックな不倫の終わり方だった。 ※2つめの短編小説のネタバレになります。 節約上手な専業主婦と会社員の女性の視点を行ったりきたりする話。会社員の方は、人と深く関わるなんてメンドウだし、結婚願望もないし〜、となんだか冷めてて、たまたま気が合った既婚者とドライに付き合ってたつもりだった。 それが段々マンネリ化してきて、電球替えてあげよっか?って言われたのに対して一人でできるもんと何故か言い張り、でも結局面倒臭くてずーっと経ってから脚立に登ってようやくつけようとした矢先、 滑って落ちて、腰を強打!痛すぎて床をバンバン殴る。 うん、意地張らず電球くらい頼めばよかったのに。 でもまぁそれはしょうがない。 で、そしたら下の階の住人(ガタイがでかくて、多分酔っぱらいで、汚い)が「ウッセーぞコラァ!!犯すぞ!」とやってきてドアをドンドン叩いてきたから、ビビった主人公(会社員)は2時間くらいひえぇぇとなりながら腰痛い、どーしよ、と途方に暮れちゃう。 住人は部屋に戻ったと思ったら下からドンドンしてくるし。2時間も。 しかしまず、臭くて汚い人だったとしても、騒がしくしてごめん、脚立から落ちたの、ぐらい言えんのか。 腰も折れてないなら湿布貼るとか、病院探すとか、あるじゃん。さっきのドライさはどこいったのさ。だいたい庭木の剪定じゃないんだから脚立そんな高さないでしょ〜。 最終的に、不倫相手に電話で助けを求めたら冷たくされて、ヤケになって、家にあった薬を何もかも一気飲み。気づいたら病院で胃洗浄されてた。しかも大も小も漏らしてるし吐いてるし、サイアク。 「今来てくれないと死ぬ!」って騒いでたけど、男が来てくれたところで「病院行こ」か「警察呼ぼ」ぐらいしか言えることなくない? その後は内臓やられて働けなくなって、妊娠もしてて、奥さんにもばれて、不倫相手と一緒になるしかなくて、慰謝料月25万も払わないといけなくなったから、めでたく節約上手な専業主婦になったという。(会社員の女性と専業主婦は同一人物) 専業主婦パートの後半でもブチ切れてた。 タイトルは『わたしは大丈夫』。 いや、どこが??全然大丈夫じゃないよ! 途中途中、なんでなの、とツッコミたくなるけどこの先どうなるんだろう、と読まずにはいられなかった。

Posted byブクログ