列 の商品レビュー
みんなが並ぶ列の先には、なにがあるのだろうか。その先には、いったいなにが?どの列に並ぶかは、生まれたときからあらかじめ決まっているのだろうか。 読み手の足元がぐらぐらと揺れる感覚にぞわっとするとともに、人間の存在の根源を問う作品。
Posted by
とっても不思議なお話だった。 列に並ぶ人達の心情を描いた話。 皆それぞれ自分なりの目標に向かって並んでいる。 競争することに意味はない、むしろ嫌だと思っていたけど、目標ややりたいことを持ったら、ある意味他者との競争からは逃れられないんだろうなと思った。 だから「楽しめ」と。道...
とっても不思議なお話だった。 列に並ぶ人達の心情を描いた話。 皆それぞれ自分なりの目標に向かって並んでいる。 競争することに意味はない、むしろ嫌だと思っていたけど、目標ややりたいことを持ったら、ある意味他者との競争からは逃れられないんだろうなと思った。 だから「楽しめ」と。道中色々あるけど楽しむしかできないんだろうなと思った
Posted by
何の為にならんでいるのか、どこに向かっているのか、先頭はどこか、最後尾はどこか、誰も分からないのに並んでいる。読み始めから最後までずっと悶々としていた。最後にどうなるのかと思いきや、モヤッとしたまま終了。中村文則さんには社会がそう映っているのかもしれない。
Posted by
ピースの又吉さんが何かの番組で宣伝していて読んだみた。 あーもう少し早く感想かけばよかった、、、すごい深い内容で展開が面白い。 文庫本になったら買おう! 深いそして考えさせられるけど、モヤモヤしない。
Posted by
2023年初版。主人公は、何のための列がわからないまま並んでいます。何だか難しいかなあと思いながら読み進みました。安部公房さんみたいな感じの作品なのかなあと思いました。不思議な列の話から主人公の話に変わり、少し内容が読めたように思います。でも、難しい。何度か読んでみたら違う印象も...
2023年初版。主人公は、何のための列がわからないまま並んでいます。何だか難しいかなあと思いながら読み進みました。安部公房さんみたいな感じの作品なのかなあと思いました。不思議な列の話から主人公の話に変わり、少し内容が読めたように思います。でも、難しい。何度か読んでみたら違う印象も生まれるのかなあ。あとがきで著者も記していますが、160ページに満たない作品ですが内容が濃いことは私でもわかりました。
Posted by
作者あとがきで、人間の存在を特徴的なシチュエーションそのものでも、表現するような小説 と ある 第一章で 主人公が並ぶ列そのものが表現される 長く 動かず 先端も末端も見れない 第ニ章で 主人公が列に並ぶ前の生活 大学の非常勤講師として猿の群の研究をする 第三章で 再び列に戻る...
作者あとがきで、人間の存在を特徴的なシチュエーションそのものでも、表現するような小説 と ある 第一章で 主人公が並ぶ列そのものが表現される 長く 動かず 先端も末端も見れない 第ニ章で 主人公が列に並ぶ前の生活 大学の非常勤講師として猿の群の研究をする 第三章で 再び列に戻るが列に具体性を垣間見る 中村文則さんの小説が好きなんだろうと思う この作品は 相当書いて削り上げた小説なのではとも思う 列そのもののテーマを読み手に託する 選択させる余白を持たせている 猿の生態を語るヒトは 時に種族を混沌とする そして ラストで列を受け入れる作者を読む 小説以上に謎レビューになってしまいました ごめーん
Posted by
競争社会からは逃れられないってことなのかなと解釈した、けどもしかしたら列の先頭はなくて円を作ってぐるぐるしてるだけかもしれないって希望を残しておくのがなんかいいなと思った どこで列に並んでるのか場所に関する言及が全くないので読者の想像に委ねられてるのだろうけど私は真っ白を想像し...
競争社会からは逃れられないってことなのかなと解釈した、けどもしかしたら列の先頭はなくて円を作ってぐるぐるしてるだけかもしれないって希望を残しておくのがなんかいいなと思った どこで列に並んでるのか場所に関する言及が全くないので読者の想像に委ねられてるのだろうけど私は真っ白を想像してしまったので中盤でちょっとカオスな状況が想像されてしまった(笑)
Posted by
男はいつの間にか、奇妙な列に並んでいた。 先が見えず、最後尾も見えない。そして誰もが、自分がなぜ並んでいるのかわからないー。 競い合い、比べ合う社会の中で、私達はどう生きればいいのか。 競争や争い、人と比べて一喜一憂する現代社会を列に例えるとは…。面白くて一気読み。列に並ばされな...
男はいつの間にか、奇妙な列に並んでいた。 先が見えず、最後尾も見えない。そして誰もが、自分がなぜ並んでいるのかわからないー。 競い合い、比べ合う社会の中で、私達はどう生きればいいのか。 競争や争い、人と比べて一喜一憂する現代社会を列に例えるとは…。面白くて一気読み。列に並ばされない人生を選択したいものです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
第一部での登場人物が、後で登場するのが伏線回収みたいな感じで面白かった。 主人公なんか暗い人だなって思っていたら、石井や亜美の闇が明かされて他者との競争や比較が苦しみを与えている感じがした。 最後、主人公が精神的な苦しみから他者を励ますようになるくらい心の余裕ができて良かった。 特殊設定が面白かった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんかよくわかんないけど、とてもインパクトのある小説…!! 第一部はなんだかよくわからないけどとりあえず列に並んでいる人の話。 ほんとになんだかよくわからないのだが、とにかく行列に並ぶ人の心情の解像度の高さがえぐい。 思わず、え、私この列並んだことあったっけ?と思ってしまう。 すぐ前に詰めちゃうところとか、隣の列のほうが進みが速くね?みたいに思っちゃうところとか、誰しも行列に並んだことのある人だったら超リアルと感じるのではないかなぁ。 第二部は現実世界の話?猿の研究をしている売れない研究者が主人公。これもよくわかんないけど、列に並んでた人たちが出てくる。 第三部は列の話と現実世界の話が混ざってくる。ここが一番よくわからない。 これまでの記憶がなくなって列の世界に統合される? 全部がぐしゃぐしゃになるんだけど、一つ一つのパーツは尖りまくってる。 猿と人の違い。猿は疎外個体になるが、人は列に並びみんな同じになる。 主人公の生きる意味は優越感を得るために並ぶこととされていたが、そうではなく人を励ますことにセットしなおした主人公。 列に並び直すことを許容してくれた手相の男。 「楽しくあれ」と励ます主人公。 たぶん何度も読み直すことで面白さが増していく系のスルメ小説だと思う。もっともっと読み込みたい。
Posted by