列 の商品レビュー
いつのまにか「列」に並んでいた。という感覚はありそうだが人によっては無理だと思う。 私も無理なほうだ。 目的がなければ並ばない。 並んでも自分にとって満足が得られるなら並ぶかもしれない。 だが、列から逃れられない恐怖を感じるなら離脱するだろう。 どうやら思考が停止してしまった...
いつのまにか「列」に並んでいた。という感覚はありそうだが人によっては無理だと思う。 私も無理なほうだ。 目的がなければ並ばない。 並んでも自分にとって満足が得られるなら並ぶかもしれない。 だが、列から逃れられない恐怖を感じるなら離脱するだろう。 どうやら思考が停止してしまった。 いつも上手くは書けないが、このレビューは難しい。
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「あなたの目的は、並ぶことなんだ」 「は?」 「何かの願いより、もう並ぶことが目的になってるんですよ。…最悪だ。もう中毒に等しい」
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なんだこの小説は。恐怖と驚愕が混じった、後味の良くない読後感に苛まれる。 気づけば列に並んでいる。並ばされている。外れても列になっている。そもそも列とは何か?まるで人生や人間社会やら、果ては人として、生き物として今まで、そしてこれから積載するものの寓話のようなものなのか。 ...
なんだこの小説は。恐怖と驚愕が混じった、後味の良くない読後感に苛まれる。 気づけば列に並んでいる。並ばされている。外れても列になっている。そもそも列とは何か?まるで人生や人間社会やら、果ては人として、生き物として今まで、そしてこれから積載するものの寓話のようなものなのか。 そう人間自身が、今の人間として存在するのに、幾多の生命の軌跡を経ており、ある意味色々な生命の列に連なっていると捉えられ、そうするとさらに何者かの一部なのかも知れない。 小説としては三部構成であり、列に並ぶ状態の一部、猿の研究をしていた頃の二部、一部と二部が絡み合い、作者の訴えたいことが何処か感じられる三部。 しかしやはり一部が、何より衝撃的なであろうか。 それにしてもどうしても他者と比較しなければ生きていけないのは、人としての宿命か。
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純文学が読めない自分でも、いつも面白く読める中村文則。今回はいかにも純文学という感じの小説。それでも楽しめた。延々と続く列に並ぶ人々。人間社会の人生の人間の寓意とも取れる。知性を持ってしまい、際限なく欲望し、競い合う人間の、生物としての歪さ異様さ。そんなことを思った。誤読かもしれ...
純文学が読めない自分でも、いつも面白く読める中村文則。今回はいかにも純文学という感じの小説。それでも楽しめた。延々と続く列に並ぶ人々。人間社会の人生の人間の寓意とも取れる。知性を持ってしまい、際限なく欲望し、競い合う人間の、生物としての歪さ異様さ。そんなことを思った。誤読かもしれないけれど。そうそう『逃亡者』、購入したまままだ読んでない。
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人はなぜ列に並ぶのか。 列の先に何があるのか。 いつから列に並んでいるのか。 列とは何か。 すべての彷徨える人々に贈る渾身の一作
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久しぶりの中村文則さん。 冒頭から痺れた。自分の性癖に刺さるというのはこういう事なのか。 人間の存在について、列と猿で揶揄したりして表している。 自分の幸せを、己で増幅出来ないから他者に見せつけ羨ましがって貰うことで安心する。 苦しめ合うのではなく、励ましあおう。 楽しくあ...
久しぶりの中村文則さん。 冒頭から痺れた。自分の性癖に刺さるというのはこういう事なのか。 人間の存在について、列と猿で揶揄したりして表している。 自分の幸せを、己で増幅出来ないから他者に見せつけ羨ましがって貰うことで安心する。 苦しめ合うのではなく、励ましあおう。 楽しくあれ。 凄いよ。読後放心状態。
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著者のインタビューを聞いて手配した小説だったが、 時間が空いて内容を忘れていた。「列」?なんのこと? 読み始めてすぐ思い出した。というより、この小説の独特の雰囲気に引き込まれた。 三部構成なのだが、第一部の世界観がすごい。緊張感をもって読み進めた。 第二部でいったん現実に戻され、...
著者のインタビューを聞いて手配した小説だったが、 時間が空いて内容を忘れていた。「列」?なんのこと? 読み始めてすぐ思い出した。というより、この小説の独特の雰囲気に引き込まれた。 三部構成なのだが、第一部の世界観がすごい。緊張感をもって読み進めた。 第二部でいったん現実に戻され、ほっとする。が、物足りなくも感じる。 第一部はそれくらいインパクトがあった。ある意味気分が悪いほど。 第三部で、第一部と第二部が融合し、著者がこの小説で訴えたかったことが おぼろげながら見えてくる。 しかし、なにせ、第一部だ。 もう二度と読みたくない気もするし、 でももう一度あの世界に入ってみたい気もする。 薄い本だが、存在感は半端ない。
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第一部に登場する人々が、率直に言って、「気持ち悪い」。だが、しかし、第二部、三部と読み進むにつれて、その人々が、実は現代の私たちそのものであることに気づく。私たちはどうして列に並んでいるのだろうか?
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列は何かを象徴してるんだろうけど、それは人によって違うんだろう 前(上)がいたり後ろ(下)がいたり、はたまたいなかったり。列は人生を例えて書いた物語に感じられた。エゴや葛藤を列に並ぶ事と猿の研究を絡めて描いている。
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第二部から話が複雑になり、理解するのが難しかった。自分の内面にあるものをどのように表現し、また受け入れていくのか。 列はきっと人生を現していて、人生は先が見えないものだし、自分の選択で様々な人生模様が生まれる。 自分の気持ちに素直になり行動した、その先の選択は自分が積極的に受け入...
第二部から話が複雑になり、理解するのが難しかった。自分の内面にあるものをどのように表現し、また受け入れていくのか。 列はきっと人生を現していて、人生は先が見えないものだし、自分の選択で様々な人生模様が生まれる。 自分の気持ちに素直になり行動した、その先の選択は自分が積極的に受け入れていくしかない。
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