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リカバリー・カバヒコ の商品レビュー

4.2

512件のお客様レビュー

  1. 5つ

    186

  2. 4つ

    202

  3. 3つ

    90

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    2

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2024/06/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カバヒコと呼ばれる公園の古びたカバの身体を撫でると 悪かった部分がリカバリーされる、という 昔からどこかで一度は聞いたことのあるような噂。 主人公たちは皆その噂を耳にして半信半疑でカバを撫でる… というところから始まる短編集。 別にファンタジーな話ではなく、 非科学的な奇跡が起きるわけでもない。 カバヒコと関わった人は『変わりたい』と願っている人たちで、 カバヒコを撫でることをきっかけにして 自分で考え方や行動を変えていっているにすぎない。 自分を変えられるのは結局自分である、という 文章にしてしまうとシンプルで当たり前のことなのだけれど それを優しく教えてくれるのが青山先生の作品だと思う。 他の作品の時もあったけど 短編集ではありながら、登場人物がちらっと出てきたり、 小説全体が一つの街のようになっているから 疲れたら時々思い出して会いに来たくなるんだよな。 こんなこと書きながら、 私も羊毛フェルトもらえないかなとか、 鎌倉に遊びに行って迷子になったりしないかなとか、 つい奇跡を求めてしまうのは何故なのかな。 きっかけは結局いつも自分次第。 どんなことでも見逃さない人だけが 青山さんが書く小さな奇跡と出会えるのかもしれない。

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2024/06/11

青山さんの本は好きで、カバヒコの表紙もとても可愛くて楽しみにしてた本。短編なんだけど、カバヒコを中心に登場人物が少しずつ繋がっていく。いろんな世代が主人公だから、ほぼ全世代に刺さる話が何かしら含まれていると思う。心がほっこりした。 「不安っていうのも立派な想像力だと、あたしは思...

青山さんの本は好きで、カバヒコの表紙もとても可愛くて楽しみにしてた本。短編なんだけど、カバヒコを中心に登場人物が少しずつ繋がっていく。いろんな世代が主人公だから、ほぼ全世代に刺さる話が何かしら含まれていると思う。心がほっこりした。 「不安っていうのも立派な想像力だと、あたしは思うね。不安っていうのは、まだ起きていないこととか、他人に対して抱くものだろ。それを重い描けるっていうのは、想像力がある証拠。心遣いも思いやりも、すべて想像力だからね、不安がりなあなたは、きっと優しい人だと思うよ」(p.121)

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2024/06/10

カバヒコーーーー!どのお話も心に感情のゆさぶりをくれる良いお話でした。経験と記憶のこんな素敵な解釈を優しいおはなしにのせて伝えてもらって楽しめました。

Posted byブクログ

2024/06/09

こういう本を読むと、夜に見る灯りがついた窓のひとつひとつに誰かが生活していて、そのひとりひとりにいろんな毎日があるんだなぁって思う 家の灯りが恋しくなる本っていいなぁ

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2024/06/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

感想 カバヒコ自体に本当に力がある訳ではないが、カバヒコの話を聞いて己を見つめ直し、改める。そのようなことはありそう。 カバヒコのことをリレー形式で伝えていく感じも筆者ならでは。 あらすじ 新築マンションと古びた団地の近くにある日の出公園。そこには古びたカバの遊具がある。ペンキもハゲているが、そのカバは地元の人からカバヒコとして知られている。触った箇所が良くなるとのことでリカバリー・カバヒコと呼ばれている。 高校に入って勉強についていけなくなった男子生徒、引っ越してきてママ友との付き合いに悩む主婦、同僚への思いで心を壊した女性、駅伝に参加したくなかった男の子、老眼になってきて辛い編集長。カバヒコhsクリーニング屋のおばあちゃんが広めた話だった。

Posted byブクログ

2024/06/09

心がほっこりして、自分を労りたくなって素直になりたくなる本 図書館で借りて読んだけどいつかは本棚に入れたいな

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2024/06/09

ずっと見守ってくれる存在って大事だなと感じる一冊 さらっと読めて、読後ジーンとくる感じるがやめられなくなる 書き留めた言葉は、 不安は立派な想像力 不安はまだ起きていたさないことや、他人に対して抱くもの。それを思い描けるのは想像力がある証拠 →若い頃の不安と年を重ねてからの不...

ずっと見守ってくれる存在って大事だなと感じる一冊 さらっと読めて、読後ジーンとくる感じるがやめられなくなる 書き留めた言葉は、 不安は立派な想像力 不安はまだ起きていたさないことや、他人に対して抱くもの。それを思い描けるのは想像力がある証拠 →若い頃の不安と年を重ねてからの不安は違い、苛まれることが多い。 そんな中、とても勇気づけられる言葉 与えるだけてはなく、受け取ることも愛情 相手を信頼して、ただ甘える 大人になればなるほど、難しくなる →本当にそうだと思う。猫のように信頼して甘えられることができれば、楽なのになぁ。

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2024/06/07

期待どおりの温かい小説だった。 悩める人たちが、公園に設置されてるアニマルライド『カバヒコ』に思いの丈を相談するが・・・そのカバヒコはリカバリーカバヒコと呼ばれ、悩みを解決してくれる効果があり・・・。 リカバリーカバヒコと名付けられたのも理由もある。 一つ一つの短編が共感できる...

期待どおりの温かい小説だった。 悩める人たちが、公園に設置されてるアニマルライド『カバヒコ』に思いの丈を相談するが・・・そのカバヒコはリカバリーカバヒコと呼ばれ、悩みを解決してくれる効果があり・・・。 リカバリーカバヒコと名付けられたのも理由もある。 一つ一つの短編が共感できることばかりで、みんな間違いに気づいてるけど中々気づけないだけ。 カバヒコが素直にさせてくれる。 カバヒコだけではなく、人は何か拠り所があれば素直になれるのかな。 本当に心温まる話ばかりで、これぞ青山美智子という感じでお勧めしたい一冊になった。

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2024/06/05

カバヒコで意外な人が繋がり。 クリーニング屋さんと息子のお嫁さんが連絡を取り合っていたのが嬉しかった。 全体的に温かい涙が流れるお話

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2024/06/05

大好きな青山美智子さんの作品。やっぱり期待を裏切らない。短編集のどの作品もじーんときてしまう。分かる、分かる、っと、バッチリ自分自身と合致する環境に頷きながら、うるっとなったかと思えば、背景が全く違うのに、なぜか自分も当てはまっていたり、心の片隅に同じ思いを抱えていて、うるっとき...

大好きな青山美智子さんの作品。やっぱり期待を裏切らない。短編集のどの作品もじーんときてしまう。分かる、分かる、っと、バッチリ自分自身と合致する環境に頷きながら、うるっとなったかと思えば、背景が全く違うのに、なぜか自分も当てはまっていたり、心の片隅に同じ思いを抱えていて、うるっときたり。私もカバヒコに会いたいなー。作品の最後は、じわーっとくる多幸感があふれてくる。今日も1日素敵にしてくれるような、大切な作品となった。

Posted byブクログ