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サキの忘れ物 の商品レビュー

3.6

61件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    25

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2025/11/20

津村記久子は社会人が読んで首がもげそうになるほど解像度の高い「何気ないイラつく感じ」を文章にするのがうまい。生きていれば大なり小なり理不尽と思うことはあるわけで、なんで?おかしいのはどっち?と。無神経だったり、厚かましさだったり、絶対、そっちのほうが生きるのが楽だろうなと思いなが...

津村記久子は社会人が読んで首がもげそうになるほど解像度の高い「何気ないイラつく感じ」を文章にするのがうまい。生きていれば大なり小なり理不尽と思うことはあるわけで、なんで?おかしいのはどっち?と。無神経だったり、厚かましさだったり、絶対、そっちのほうが生きるのが楽だろうなと思いながらも、そっちにはいけない、いきたくない。つまらない美学かもしれないけれど、それが矜持。そういうちょっと偏屈さを感じるけどいたって普通の人の物語が収められている。おすすめはガゼル。お気に入りは隣のビル。

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2025/11/13

何度も離脱しそうになった 「これどうすんの?」と「とりあえず最後まで読んでみよう」がせめぎ合って、短篇集なのに読むのに時間がかかった そして感想を言語化するのが難しく、「ふむ」という感じ 「面白かった」「つまらなかった」「感動した」「難しかった」どれも違う どの作品もぼやっとして...

何度も離脱しそうになった 「これどうすんの?」と「とりあえず最後まで読んでみよう」がせめぎ合って、短篇集なのに読むのに時間がかかった そして感想を言語化するのが難しく、「ふむ」という感じ 「面白かった」「つまらなかった」「感動した」「難しかった」どれも違う どの作品もぼやっとしている部分があって、読者の想像の余白があるし、それが核心に迫らずモヤモヤするかもしれない 表題にもなっているサキの忘れ物が1番良かったかな 真夜中をさまようゲームブックは異色だったし、ペチュニアフォールを知る二十の名所やSさんの再訪も印象的だった

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2025/11/09

独特な世界観で語られる、よくある日常とちょっとした非日常。そして非日常の出来事をきっかけに日常が変わる。そんな物語の数々が集まった短編集。息が詰まりそうな人生における転換点は思いがけないところに転がっているものだと思わせてくれる。 どの物語もからりとした雰囲気で淡々と進んでいく...

独特な世界観で語られる、よくある日常とちょっとした非日常。そして非日常の出来事をきっかけに日常が変わる。そんな物語の数々が集まった短編集。息が詰まりそうな人生における転換点は思いがけないところに転がっているものだと思わせてくれる。 どの物語もからりとした雰囲気で淡々と進んでいくが、そんな中でも親しみやすく不思議と惹き込まれた。

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2025/08/25

この作者さんの本は初めて読みました。 多彩で少しだけ日常から逸脱した、でもどこかのんびりした世界観。 お気に入りは「サキの忘れ物」「王国」「行列」「河川敷のガゼル」「隣のビル」 著者の他の本も読んでみたいと思いました。 (過去記録移動)

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2025/08/16

大好き津村記久子さん。今回も安定の面白さ、というか普段よりわかりやすく希望が持てる結末のお話が多い印象でした。ちょっとした一歩が主人公の人生を大きく変える……かもしれないというテイスト。 テレビドラマにもしやすいんじゃなかろうか。津村作品は抜群に面白い割に映像化があまりされていな...

大好き津村記久子さん。今回も安定の面白さ、というか普段よりわかりやすく希望が持てる結末のお話が多い印象でした。ちょっとした一歩が主人公の人生を大きく変える……かもしれないというテイスト。 テレビドラマにもしやすいんじゃなかろうか。津村作品は抜群に面白い割に映像化があまりされていないというイメージなので、どこかのどなたか、ぜひ検討をお願いします。「河川敷のガゼル」のラストシーンなんか、とっても画になるんじゃないでしょうか。ガゼル連れてくるのが難しいか。

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2025/08/05

面白かった。ゲームブックが収録されているのには驚いたが、懐かしく遊ばせてもらった。表題作がとても良かったが、個人的にはSさんの再訪が面白かった。

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2025/07/13

表題作の「サキの忘れ物」が一番好きです。何がきっかけで人生変わるか分かりませんよね。ある人との出会い、あるいは映画やドラマを観て影響を受けて職業を選んだりすることあると思います。 「ペチュニアフォールを知る二十の名所」は不思議な感じ。シニカルというかネガティブなムードな作品。

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2025/06/24

日常生活からヒントを得て空想して広がってつくられた感じの不思議な話たちの短編集 どの話も何気なく読み始めたら「え、こんな話なんだ」と思わせてくれる。どこに着地するのか分からない。ので苦手なひとはいるかも。 その中のひとつ「真夜中をさまようゲームブック」 ゲームブック方式になっ...

日常生活からヒントを得て空想して広がってつくられた感じの不思議な話たちの短編集 どの話も何気なく読み始めたら「え、こんな話なんだ」と思わせてくれる。どこに着地するのか分からない。ので苦手なひとはいるかも。 その中のひとつ「真夜中をさまようゲームブック」 ゲームブック方式になっているお話で 話を読んで、示されたいくつかの行動の番号を選択して進んでいく。 楽しめたけどゲームオーバーの時は「本を閉じる」と書いてあって 2回「本を閉じる」になり、3回目で無事クリアした。結構時間がかかった。

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2025/06/18

河川敷であろうと、動物園であろうと、上流の山の自然であろうと、そもそもどこもガゼルにとっては場違いなのだ。どこもかしこも居心地が悪いのだとしたら、それは柵や檻の外を選ぶだろう。 (P.187)

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2025/06/17

短編集。 津村さんの作品の温度が自分に合っていて、どの作品の中にも入り込んで読んでしまいます そしてサキ短編集買いました

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