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きのうのオレンジ の商品レビュー

4.3

83件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2024/09/25

遼賀くんのような宿命は、きっと明日の誰か。 ふつう、当たり前、毎日。 それって幸せなことなんだよ、と、みんな口々にするけど、 嫌味なく、自然にそう思わせてくれる。 天才なのかな、藤岡先生という人は。 染みる話でした。

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2024/08/27
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 涙を我慢することは出来ませんでした。  死は、病気は、身近な出来事ではなく、縁遠いものだと…毎日生活していると、ついそう思ってしまいますが、いつ、誰にだって起こり得ること。  初読みの作者さんでしたが、すごく読みやすく、引き込まれ、あっという間に読んでしまいました。  命の尊さ、家族のありがたさ、それを改めて感じる事が出来るお話でした。

Posted byブクログ

2024/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

働き盛り、仕事熱心の主人公が、ある日癌を告知されるところから物語が始まる。 主人公は幼い頃から、勉強、スポーツ、どれも特に目立った成果を出しておらず、地味な存在だった。けれども、常に感じが良くて、人を騙したり嘘をついたりせず、自己主張もせず、優しさに溢れていて、周囲に頼られて・・・という設定。 これはマズイ、、、冒頭から、主人公の行く末が不安になってしまった。「良い人から先に亡くなる」なんて言葉をよく聞くのだが、私の身近でも事例があるため、切なくなってしまった。ところが、情けないかな、悲しい展開を知りたい気持ちもあり、所々「うっ!」と涙が出そうになりながら、ついついページをめくってしまう。 主人公の穏やかな性格が文章にそのまま反映され、病の進行という恐ろしい事態も淡々と表現される。オレンジ色に煌めく瀬戸内の夕景のように、ゆっくりと物語が進んでいく。以前読んだ『ライオンのおやつ』のようだ。そして、主人公の人柄が家族や同級生達に伝播し、主人公を取り囲んで優しい光に包まれながら、最終章へ向かっていく。穏やかな進み方だからこそ、中盤、矢田へ感情をぶつける場面は、とても心を震わされる。 主人公を愛する人達は、血が直接繋がっていないものの、1つの家族のような絆で繋がっている。主人公が、15歳の時も、33歳になっても変わらず「自分の人生は、愛する人に囲まれて“幸せだった”」とブレずに思い続けていられるのだから、頭が下がる。他人の目に見える結果を持たずとも、決して周囲の評価を求めてアピールせず、利他の精神を持ち続け、黙々と丁寧に日々を送ることは尊いことだ。 この数年間、自分本位な生き方をしてきた私自身としては、理不尽な目に合ったことばかりを頭の中で反芻し、イライラしている。生きることと幸せについて、この本を再読しながら、もう一度考え直したい。

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2024/08/16
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オレンジの登山靴、 瀬戸内の蜜柑、 山の稜線に沈むオレンジの夕焼け空、 作中に様々なシチュエーションで出てくるオレンジ。 作中で起こった事実だけをみると、やりきれなく、悲しいラストなのだけれど、読み終わったあと心に残ったのはあたたかな感情でした。 終始穏やかに物語が進んでいき、章ごとに主役が変わるのも、物語が暗くなりすぎずメリハリがあって良かった。 遼賀をはじめ、周りの人たちが皆優しくてあたたかくて、自分も優しい気持ちになれました。

Posted byブクログ

2024/08/24

現在のところ、マイ・ナンバーワン藤岡陽子さん。がんとの闘い、運命を受け入れる話と、家族愛、恋愛要素も重なって本当に読みごたえがある。藤岡さんは元新聞記者だったからか、時間の使い方が見事。洟をすすりながら、何とか読了。

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2024/08/11
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読了。 AYA世代の終末期在宅療養がテーマ。重いテーマだが閉塞感なく爽やかに読み進められた。 ありがとうは、よいことばだ。 読んでよかった。

Posted byブクログ

2024/08/08

それぞれのエピソードに説得力があって、読み応えがあった。 いつ誰に起きてもおかしくない病が主軸なので、人の最後がどうあるべきかも問われる。

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2024/07/31

33歳でがん宣告を受け、ひたむきに生きる彼は強い。支える家族の絆と関わる人たちみんな生について誠実に向き合ってる。

Posted byブクログ

2024/07/27

目立たないところで目立つ人、どこまでも優しくて強い人、彼を支える家族や友人もとても温かくて、読みながら何度も何度も勇気づけられた。

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2024/07/24
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33歳と若い主人公の癌の告知から高校時代の同級生の看護師、弟を軸に話が進む。なんと言っても主人公の実直な性格が胸を打つし逆に悲しみを誘う。本当ならもっともっと周りに当たったり、自暴自棄になるだろうに自分ならとどうしても考える。そして、もしそれが自分の近しい人間であったなら。誰でも生まれてくると死ぬ運命、主人公が遭難した時に書いた手紙のように思えたら。 ただ、親より子が先に亡くなるのは耐えられない。

Posted byブクログ